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2017年 02月 22日

money

ネットを見ていてたまたま目に付いた写真に度肝を抜かれた。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140424/348342/?ST=msb

某大手商社が、海辺を埋め立てて建設した巨大ソーラーパネル群。目を見張るのはその巨大さではな
く、写真下方の、小さくいびつに囲われた区画。
その区画がベッコウトンボの保護区になっているそうだ。ここまで来ると、完全に嫌がらせをされて
いるとしか思えない。ベッコウトンボに、だけでなく、自然を理解する人々に対して。

ベッコウトンボが飛ぶ水辺は、自治体によって開発が規制されているのだろうから、そこだけ避けれ
ばこれは合法だ。そしてソーラーパネルによってカネも入ってくるから、何も問題はない。誰も損を
しない。完璧だ。
今や太陽光発電業界は全国的に補助金の嵐で買い時市場。少ないコストで大きな利潤を産み出すビジ
ネスチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。太陽光のバスに乗り遅れるな!

しかし、敵を商社マンや建設現場の人間のなかに探してしまうのは誤りだ。彼らは彼らなりに、情熱
と愛を持って仕事に取り組んでいるだけなのだ。第二次大戦下の帝国陸軍参謀本部のように。ナチス・
ドイツのヒトラー・ユーゲントのように。それでは真の敵は?

そういえば千葉のトラフトンボの産地にも、数年前突如としてソーラーパネル地帯が出現した。かつ
ては遊閑地と言えば宅地であったが、それよりも手っ取り早くカネが入る太陽光発電を、ということ
なのだろう。
これらの問題に対して我ら虫屋がいくら声を上げたところで、大多数の人間にとって、汚らしい茶色
いトンボか、宙を舞う札束かという選択の答えは決まり切っている。

所詮、全てはカネ。しょうがない。
そしてカネに対抗できるのは情熱や行動、ではない。カネに対抗できるのは結局カネなのだ。

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# by brunneus | 2017-02-22 14:15 | つぶやき | Comments(0)
2017年 02月 19日

metalic

熱心に収集しているわけではないのだが、コガネムシ類は好きなグループだ。
都内で普段の生活の中で見かけるのは、アオドウガネを筆頭にコフキコガネ、セマダラコガネ、ビロウ
ドコガネあたりだろうか。たまにクロコガネ、ナガチャコガネを見かけることもある。これらは貧弱な
自然環境にもうまく適応した、いわば都市型コガネムシと言える思う。

好きなのは全身がメタリックに輝くコガネムシ類で、例えばこの2種。
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上:スジコガネ 下:コガネムシ

図鑑では普通種の扱いを受けているが、この2種はなぜか出会う機会が少ない。
スジコガネは昨年、国立駅前で拾ったもの。コガネムシは数年前に茨城の河川敷で得たものだ。
スジコガネは国立では2年に1匹程度の頻度で出会うが、コガネムシは国立はもちろん、都内でも見た
ことがない。それ以外でも、茨城の他は千葉のアオヤンマの産地と山梨の河川敷でそれぞれ死骸を一つ
づつ拾ったに過ぎない。
もちろんコガネムシは都内にも探せばいる場所があるのだろう。自分が行く場所にいないだけなのだ。
これまで見かけた環境を思い返してみると、小さな広葉樹が茂る、規模が大きな荒れ地が共通して浮か
び上がる。もしかしたら河川敷はコガネムシにとって適した環境なのかも知れない。

もうひとつ、好きなコガネムシにキンスジコガネがあるが、これはやや寒冷地に多く、山がかった場所
に行かなければ見られない。金緑色の地色に金色の微細なラメをまぶしたような美しいコガネムシなの
だが、今まで数える程しか手にしたことがない。

小粒でメタリックに輝く愛すべきコガネムシ類、これからもコレクションが増えそうだ。







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# by brunneus | 2017-02-19 21:31 | つぶやき | Comments(0)
2017年 02月 15日

未知

ここ数年は、南方遠征に行くと、必ず海辺に出向く時間を確保するようにしている。その中からの成果
のひとつ。

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ハシリイワガニ属の一種。良く似た別種にハシリイワガニモドキというのがいるが、識別ポイントが微
妙すぎて自信が持てないので、ここでは曖昧にしておく。
ハシリイワガニ類は南方系のグループで、甲の青白い星状班が特徴。この画像は乾燥標本だが、うまく
色が残った。この個体は確か、昨年春のオキナワサラサ採集行の時に立ち寄った小さなマングローブで
得たものだと思う。
ハシリイワガニ類でもう一種、出会いを渇望しているのは、ヒルギハシリイワガニという、マングロー
ブ樹の幹を生活の場としている種だ。

マングローブという場所は、つくづく魅惑的だと思う。それはまだ見ぬ、沢山の未知の生き物達がうご
めいているからだ。
巨大なものではノコギリガザミ、オキナワアナジャコ、小さなものではヒルギササキリモドキ、ベニシ
オマネキ、ルリマダラシオマネキ。それと魅力的な半陸棲のカニ達。カクレイワガニ、オオイワガニ、
ハマベンケイガニ、ユビアカベンケイガニ、ミゾテアシハラガニ、アシハラガニモドキ。

これらは、どこでどう採れば良いのか、今のところ皆目見当もつかないものばかりだ。夜間の干潮時に
ポイントに行けば、見られるのだろうか、、。

いつか、気が済むまで、泥だらけになりながらマングローブで一日を過ごしてみたい。







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# by brunneus | 2017-02-15 17:07 | つぶやき | Comments(0)
2017年 02月 09日

真冬のタマムシ

八王子の職場で、真冬に時々出くわす甲虫がいる。

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ウバタマムシ。
敷地内にクロマツの植栽があるのだが、おそらく暖かな日差しに誘われてそこから越冬個体が飛び出し
たのだろう。飛び出したはいいが、寒さに進退窮まってしまったのだろうか、見かける個体はいつも歩
道上でじっと動かない。
普段は無惨に踏みつぶされた状態のものが多いのだが、昨日拾った個体は幸運にも無傷だった。
この時期見かける昆虫は微小な双翅類ばかりなので、手に取ったウバタマムシは巨大な虫に感じてしま
う。

国立駅前通りにもアカマツが植栽されていて、その付近でもウバタマムシを何回か拾ったことがある。
家の近所でヤマトタマムシが飛んでいるのを目撃したこともある。
大型タマムシ類は里山の昆虫というイメージがあるが、意外に身近な場所にもひっそり暮らしているも
のだ。職場や国立でウバタマムシの発生木を探し当ててみたいが、不審者扱いされてしまうのは確実な
ので、なかなか難しい。

次にこの虫に出会えるのはいつだろうか。







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# by brunneus | 2017-02-09 00:51 | 東京 | Comments(0)
2017年 02月 06日

憧れ

それほど珍しくはないが、見かけると胸踊るトンボがいくつかある。例えばこれら。

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どれも産地へ行けば個体数は少なくないが、最初の一匹を手にするまでに苦労したり、図鑑で初めて見
た時の強烈な印象が焼き付いていたり、と経緯は様々。簡単に言えば、かつて憧れていたトンボだ。

憧れの記憶を思い返してみる。
カラスヤンマは、翅が漆黒に染まった雌の横向き標本写真。オニヤンマの単調な縞模様の側で、それは
ひときわ異彩を放っていた。
トビイロヤンマは、亜熱帯の涼しい海風が抜ける、白い珊瑚の路地で目に飛び込んできた翅のオレンジ
色。 
マルタンヤンマは、薄暗い茂みを背にし、木の枝にぶら下がる雄の生態写真。深いワインレッドの地色
に、目の覚めるようなコバルトブルーの斑紋。トンボと言えはギンヤンマ型か赤トンボの赤、オニヤン
マの縞模様しか知らなかったので、見たこともない美しい配色に衝撃を受けた。
ネアカヨシヤンマは、茂みの太い枝に止まる、翅や胴体に蜘蛛の巣が絡まる渋く老熟した雄の生態写真。

これらの憧れの記憶はいつまでも色褪せることない。野外でその姿を見た瞬間に、意識の奥深くでフラ
ッシュバックするのだ。
今年も、憧れのトンボを求めて駆けずり回るのだろう。

     








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# by brunneus | 2017-02-06 18:01 | つぶやき | Comments(0)