トンボの日々

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2017年 06月 25日

パール

春から初夏にかけては白い花が目立つ季節だが、そんな花をよく見ると小さな甲虫が集っている。
その甲虫が白っぽければ迷わず手に取り、裏返してみる。

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久々に登場のアシナガコガネ。
どこにでもいる普通種のようだが、なぜか自宅近くでは目にしたことがない。
なんと言ってもこの小さなコガネムシの魅力は、腹側。真珠色の光沢を帯びた鱗粉をまとい、なんとも
美しい。

トンボの不調が続くなか、例年になく雑多な昆虫に目を向ける機会が多くなった。その中には新しい発
見もあるので、トンボ不調もまんざらでもないな、と前向きに捉えるようにしている。


さて南方遠征。
ここで一気に不調を吹き飛ばせるのか、あるいはさらなる不調が待ち構えているのか、、。







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# by brunneus | 2017-06-25 12:56 | つぶやき | Comments(0)
2017年 06月 15日

新旧

ようやく休日に晴れ間が出たので、サナエの川へ行った。

そこで得た2種。

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右:アオサナエ 左:オナガサナエ

6月中旬に訪れたことがないので、アオサナエとオナガサナエが同時に手に出来るとは思っていなかっ
た。オナガサナエは夏のトンボというイメージがあるので、縄張りを張っている姿に面食らった。
アオサナエは翅が淡く色付いて老熟し、オナガサナエは翅の根元が黄色く、成熟したて。新旧のサナエ
が同居する時期、ということなのだろう。

肝心のアオサナエ雌は、チャンスが3回もありながらことごとく空振り。相変わらずの絶不調だ。そし
て近くのサラサヤンマのポイントは、今日も雄すら皆無。どうやら樹木を切られたことによる乾燥化が
原因で、サラサヤンマポイントとしては機能しなくなってしまったようだ。

このポイントは、2001年に偶然発見した思い出の場所。
個体数が多く、ほぼ確実に雌が産卵に訪れる貴重なポイントだったが、木が伐採され周囲が明るくなっ
てからは激減。昨年までは細々と姿は確認できたが、今年になってついにゼロに。

またひとつ、大切な場所が失われてしまった。来年からサラサはどこでやろうか、、、。







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# by brunneus | 2017-06-15 23:52 | 埼玉 | Comments(0)
2017年 06月 12日

準備不足

この2週間に採ったトンボ。

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先月下旬に近場で手にしたサラサヤンマ雄、一匹のみ。
土曜日には仕事前に既知のサナエとサラサヤンマポイントに行ったのたが、サラサヤンマは気配もない。
アオサナエはいるにはいたが、バーベキュー客でごった返すエリアに集中していて、手も足も出ない。
どう考えても、RV車から引っ張り出してきたパラソルの下のデッキチェアに寝そべり、岸辺に戯れる子
供たちに目を細めるお父さんの目の前で口径60㎝のネットを振り回す状況ではない。
アオサナエも、何も人間で混雑して、落ち着いて縄張りも張れない場所に集まらなくても、、と思うの
だが、彼らには彼らなりの理由があるのだろう。
待っていれば雌も入りそうな雰囲気だったが、気持ちが萎えてしまったのでそそくさと撤収。

今年の春は、千葉の谷津で坊主を食らったあたりから、歯車が狂い始めた。いま思い返すと、休日の貴
重な青天2日をアオヤンマに捧げてしまったことが悔やまれる。
今年は「アオヤンマの春」だった、ということになりそうだ。

夜になると、植え込みからクチナシの芳香が漂うようになった。
マルタンヤンマもそろそろ羽化する時期だろう。このまま南方遠征を迎えるのは、不安が募る。その不
安は、例えば準備をしないまま大事な試合に出場しなければならないスポーツ選手の気持ちに似ている。

しかし、そんな気持ちとは裏腹に、季節は淡々と過ぎて行く。







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# by brunneus | 2017-06-12 09:41 | Comments(0)
2017年 06月 07日

よるのスケッチ

春のサナエの姿を見ないまま、ついに関東が梅雨入りしてしまった。

採集にも行けないので、文章によるスケッチを垂れ流してみる。
ネットの世界では、他人の採集ブログの文体をコピーして喜んでいる物好きもいるようだが、自分に
とって文章を書くという行為は、完全なるストレス解消だ。
思い浮かんだ様々な心象を、スケッチブックにクロッキーするように、書きなぐる。

例えばこんなふうに。


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微かに潮騒が聴こえる、こじんまりとした部屋。窓の外からはホオグロヤモリの控えめな鳴き声。
天井では古いエアコンが静かに唸る。隣の家から聴こえるテレビの音と、開け放しの薄いカーテン越
しのオジイの禿げ頭。海からの風でフクギの葉がかさかさと鳴る。

「わたし、この街から出たことがないの」

目の前で泡盛のグラスを揺らす赤い口紅の女が言った。

「でも沖縄にはいつか行ってみたいな」

女が次の言葉を探す間、僕の意識は気怠い夜のやんばるにあった。

シャワーを浴びた髪がまだ乾かないまま、宿の玄関を出ると、もったりとした亜熱帯の風が全身に絡
み付く。自販機のモーター音。スナックから響く、調子っぱずれの沖縄民謡。
街を外れると、そこにあるのは圧倒的な闇。そこにじっと佇むと、自分という存在にだんだん自信が
持てなくなる。闇との境界線が曖昧になり、溶けてなくなりそうになった時、轟音と共に、出し抜け
に車の暴力的なライトが目の前に現れ、我に返る。

「もう夜の仕事は辞めて、まともな所で働こうと思うんです」

さっきまでヒラヤチーが並んでいた皿に、箸の先で意味のない図形を描きながら女は言う。

「まともな時間に起きて、まともな人たちと仕事をして、まともな時間に寝る。そういう生活に戻り
たいの」

それは結構。おおいに結構。反対する理由はどこにもない。こうして、僕が属する世界は少しずつま
ともになって行くのだろうか。もしかしたら目の前にいる女と逢うのは今日が最後になるのかもしれ
ない。その時、ふとそんな予感がした。

暗闇を抜けて、潮騒の方へ歩き出す。
目の前にぼうっと浮かびあがる防波堤の上に登り、仰向けに寝転ぶ。頭上には夥しい数の星が、まる
で両手一杯の砂粒を思い切りぶちまけたように散らばっている。そんな星々を眺めながら、東京のこ
とを考える。東京の郊外の、線路沿いの小さな沖縄料理屋のことを考える。古ぼけたテーブルの向か
いに座る、赤い口紅の女のことを考える。

千五百キロの距離を経て、東京と沖縄の意識が交差し、ひとつに混じり合う。
赤い口紅の女の向こうから、夜のやんばるの潮騒が聴こえてくる。








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# by brunneus | 2017-06-07 21:00 | つぶやき | Comments(0)
2017年 06月 01日

カミキリの日

ここ数週間、休みの日に限って狙い撃ちで悪天になる、というサイクルが続いている。そのおかげで未
だに春のトンボを満足に見ていない。

今日も悪天予報だったので寝坊を決め込んでいたのだが、昼に起きると窓から日差しが、、。
急いで支度をし、消化不良のムカシヤンマの谷津へ。
到着が14時半になってしまったが、到着を待っていたかのように頭上を黒い雲が覆い始める。ムカシ
ヤンマが一向に現れないので、視線を変えて、他の虫探し。

トンボとは対照的に、倒木の上は春のカミキリたちで賑わっていた。
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上左:シラホシカミキリ 上右:エグリトラカミキリ 下左:シラケトラカミキリ
下右:キスジトラカミキリ

シラホシカミキリは6、7年前に千葉の谷津で手にした以来だ。この場所にもいたのはちょっと意外。
ムカシヤンマは、雄1匹を見た所で雨が降ってきてあえなく終了。

もう今年はムカシヤンマの雌を諦めるしかなさそうだ。









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# by brunneus | 2017-06-01 23:18 | 東京 | Comments(0)