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トンボの日々

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2010年 06月 16日

暗闇系

大きな目、焦げ茶の体をした2種のトンボ。

オオメトンボ雄:体長50mm
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このブログでは幾度となく登場している、お気に入りのトンボ。
「南方系の特徴」である、ほっそりとした体と、ヤンマのような大きな頭部。
静止はぶら下がり型。
トンボ科にありながら、トンボ科らしからぬ特徴を備えた魅力的な種だ。
日の出前と日没後の薄暗がりの水面上を、影のように俊敏に飛び回る。
7年前には確認できなかったポイントで、そういえばいるかも、、、と暗くなるまで粘った。
あたりが夜の影に飲み込まれる頃、水面に糸くずのようなものが移動しているのを発見。

いた!!

数は沖縄本島のフィールドほど多くはないが、そこそこ見られた。

実は今回、もう一種類の「オオメトンボ」狙っていたのだが、生息地の環境が変わったからか、
全く姿を見なかった。残念。


リュウキュウカトリヤンマ雌:体長68mm
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国内では奄美諸島以南に分布。内地のカトリヤンマに近い種だが、色が一段と暗い。
種としては普通種の部類に入るのだろうが、なかなかお目にかかれない。
個人的にはカラスヤンマなんかよりずっとチャンスが少ないヤンマだ。
まあ、めったに薮から出ず、徹底的に目立たない習性を持っているから、
しようがないかもしれない。
沖縄本島では、黄昏の湿地で、いつも目の前に突然現れ、一瞬で消えて行く。
竿を構える時間もない。

今回、森林内の小池で別のトンボを狙っている時、
足元で黒い大きなトンボがホバリングしているのが目に入った。
それと同時に「リュウカトだ!」と竿を持つ手に力が入ったが、次の瞬間には視界から消えていた。
しかし、その後はちょくちょく同じ地面に飛来し、ホバリングする。
おかげで初めてその姿をゆっくりと見ることができた。
偶然、絶好の産卵ポイントのど真ん中に立っていたのだ。


南方へ出かけると、常にこの2種と出会えることを期待しているが、
それが叶った時の充実感は大きい。

by brunneus | 2010-06-16 13:47 | Comments(0)


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