栃木県某所のハネビロエゾトンボ。
林の中を流れる何の変哲もない流れなのだが、ここはハネビロエゾトンボが豊産する。
特にハネビロエゾトンボが保護されているわけでもなく、特に景観が優れているわけでもなく、
地元の人も殆ど知らないような場所だ。
この場所に通い始めて数年たち採集もしているが、減ったような印象はまったく無く、いつも満足感で満たされて帰途につく。
期待を裏切らないポイントだ。
トンボ屋の一部では知られた場所で、それなりに毎シーズン採集者が入っているはずだが、一向に減る気配がない。
前記事のマダラヤンマも採集禁止になる前から有名なポイントで、
各地から多数の採集者が入っていたはずだが、数が多かったのは前述の通り。
岸たんぼのマルタンヤンマもそうだが、採集禁止を含む管理をすることにより、
その数が減ってしまったとすれば、それは皮肉な話だ。
だからといってどんどん採集すれば良い、という短絡的な話でもないが、
「減った」状況をしっかり分析する必要があるように思う。
こういう経過を考えるとき、それほど危機にあるわけではない種の、
ある地域における「採集圧」とはどういいうものなのか?
ということを考えてしまう。