人気ブログランキング | 話題のタグを見る

トンボの日々

brunneus.exblog.jp
ブログトップ
2011年 06月 21日

展翅が好き

 展翅が好き_a0126535_095263.jpg


このブログに登場する殆どのトンボの写真は、標本のように展翅された写真だ。

だからと言って野外で生き生きと躍動する生態写真が嫌いなわけではない。
美しく再現された色、正確なピント、輝く複眼。
良い生態写真に出会った時は、綺麗を通り越して、清々しく爽やかな気分になりさえする。
こういう写真を撮れる人は、心の底から尊敬してしまう。

自分がカメラになかなか手を出せない理由は、
生態写真を撮影する機材と努力と根気とやる気が不足していることも原因だが、
いちばんの理由は、「展翅された状態の姿」が好きだからだろう。
四枚の翅をいっぱいに開き、しゃんと腹部を伸ばした姿。
これがいちばんトンボらしいと思う。

標本もそうだが、展翅写真は、
「同じ形に揃えることで、個体間、種類間の差異がより際立つ」
ということも言えるかもしれない。

「同じ形に揃える」なら、トンボの標本で一般的に行われている横向きに整形してもいいのだが、
自分で眺めるために作成する標本は、圧倒的に背面からの展翅が多い。
背面にすると、側面よりは斑紋などのディティールの情報量は少なくなるのだが、
そのかわりに全体の雰囲気というか、その種独特の特徴が分かりやすい気がしている。

最初は採集から入ったトンボ屋も、カメラを持つといつしか撮影専門になる場合が多いが、
自分の場合はそういった道のりは当分は歩まないかもしれない。

by brunneus | 2011-06-21 00:30 | つぶやき | Comments(0)


<< 夏至      フツーのコヤマ >>