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トンボの日々

brunneus.exblog.jp
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2012年 09月 04日

衝撃

先日、環境省が新たなレッドリストを発表した。

ニュースでは「カワウソが絶滅」がクローズアップされ、ふうん、という感想だったが、
環境省のサイトでよく確認してみると、密かに衝撃的な種がリスト入りしていた。

それはトビイロヤンマ。ランクが絶滅危惧IB類。

衝撃_a0126535_2413460.jpg


絶滅危惧IB類と言えば、オオキトンボやハナダカトンボ、ヒヌマイトトンボと同じカテゴリーだ。
今までは選外だったが、いきなり絶滅危惧II類であるアサトカラスヤンマや、オキナワミナミヤンマ
を飛び越えてのランク入り。

10年ほど前には、やんばるの海沿いの水田地帯で、視界を覆うほど群飛する光景を見た日もあった。
確かに、水田が多かったかつて(何十年も前)よりは減少しているとはいえ、
まだ「いる所にはいる」ヤンマだと思っていた。

ここ数年は10年前のような群飛を見ることはなかったが、
たまたま日が悪いのかな、という程度にしか考えていなかった。
だが現地で感じた減少は一過性のものではなかったようだ。

深刻な減少の原因はわからない。
環境の外見はあまり変化はないが、
かつては沢山見られたアオビタイトンボ、コシブトトンボも同時に減少していることから
推測すると、耕作作物の肥料や農薬、除草剤などの変化が原因なのだろうか。
西日本の水田でのアキアカネの激減、東北でのカトリヤンマの壊滅との関連も匂わせる。

前回(2011年)訪れた時はアメイロトンボがかつてなく多産していたが、
移動力の強いこの種が、飛来した先の競合種のいない環境で個体数を増やした、
と考えることもできる。

まあ、きちんと土壌や水質の調査をしたわけでもなく、
経年的に個体数の増減を調べたわけではないので、
所詮妄想の域を脱しないのだが、、、。

南西諸島の平地の水辺は、想像以上に深刻な事態になっているようだ。

by brunneus | 2012-09-04 02:45 | つぶやき | Comments(2)
Commented by Mくん at 2012-09-04 08:50 x
トビイロがエントリされているとはビックリです。以前はうじゃうじゃいましたが、ここ2、3年くらいはトビイロ含めて全体的に「なんか少ない」感じでしたねー。視界を覆うほどの飛びを取り戻して欲しいです。
オオセスジやオオモノサシもIB類なんですねぇ。。。
Commented by brunneus at 2012-09-04 11:25
Mくんさん

そうですね、やんばるは全体的にトンボが少ない感じでした。やっぱり環境面の変化を疑わざるをえませんね、、。

オオセスジ、オオモノサシも、いる所にはいるトンボと思っていましたが、今年は産地ではあまり見かけませんでした。まあ、真剣に探していない、というのもありますが、、。


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