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トンボの日々

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2014年 03月 18日

アジアの顔

どこかで誰かが言っていた気がするが、昆虫には「地域の顔」のようなのもがあると思う。
トンボでも、北米、ヨーロッパ、アフリカ、アジアそれぞれの顔がある。

アジアの顔_a0126535_23183870.jpg

Tetracanthagyna waterhousei(デジタルイラスト)

画像のトンボは、東南アジアに分布するトゲオヤンマ属の一種。
この仲間は森林内の渓流に棲息し、世界最大のトンボと言われるTetracanthagyna plagiata
属するグループだ。幼虫も含め、国内に分布するネアカヨシヤンマとそっくりで、画像も、ネア
カヨシヤンマを画像加工したもので、色をいじっただけで形はほぼそのまま。
ネアカヨシヤンマが属するグループAeschnophlebia属とこの仲間の分類上の位置はよく分から
ないが、形や色がどこか親しみを感じて、アジアのトンボだなあ、と思うのだ。

全身が褐色、大きな複眼。この特徴から、おそらく日中はジャングルの中にひっそりと静止し、
早朝や日没後の薄暗い時間に、渓流沿いの林道や空き地などを飛び回るのだろう。
全体の雰囲気から、ミルンヤンマのように低空をせかせか飛ぶのではなく、樹冠を悠々と旋回す
るのかもしれない。薄暗い空き地で巨大なトンボが頭上を飛び回るさまは、さぞかし迫力がある
だろう。いや、むしろ実際に体験したら不気味に感じるかもしれない。

そんなことをあれこれ想像しながらデジタルペイントするのが、楽しい。

by brunneus | 2014-03-18 23:37 | つぶやき | Comments(0)


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