トンボの日々

brunneus.exblog.jp
ブログトップ
2015年 08月 10日

今年も老熟

千葉の湿地の季節。

夏の千葉といえばネアカヨシヤンマ、と決まっているが、今年は翅が透明な新鮮な個体を狙っていた。
新鮮な個体を狙うには、遅くとも7月中旬がタイムリミットだ。しかしあっと言う間に月日は流れ、
8月になりようやく千葉に行く時間が取れた。

16時前に最寄り駅に到着。
ロータリーで客待ちをしているタクシーに乗ると、「いつもんとこ?」「はい」阿吽の呼吸。
陽が傾いているとはいえ、炎天下のアスファルトを40分間歩き続けられる自信がないのだ。車内で
取り留めのない会話をしたあと、いつもの場所で降ろしてもらう。今回も切りが良い数字でメーター
を切ってくれた。

薮をかき分け、ポイントに入ると、いつもいるチョウトンボがいない。天気は良いが、少し涼しい気
がする。一抹の不安がよぎるが、来てしまったからにはひたすらネアカの出現を待つしかない。

大当たりの日は、この時間から上空を通過する個体が見られるものだが、頭上にはギンヤンマがひと
つ。不安は大きくなる。

18時10分。
ようやくネアカが一匹飛び出した。しかし後が続かない。

18時20分。
再び登場。頭上を旋回するシルエット目がけて竿を突き出していると、背後からも別の個体が抜ける。
そちらに気を取られていると、頭の上すれすれを、また新たな個体が通過、、、。
気付くと頭上あちこちをネアカヨシヤンマが飛び回っている。ぐるぐると旋回するシルエットに翻弄
されるお祭り状態がしばし続くが、10分ほどすると、突然いなくなってしまった。

a0126535_0484142.jpg


手にした個体は、案の定翅が濃く煙った老熟個体。

この時期のネアカは、数の多少はあるにせよ、外したことは一度もない。
今年も、千葉の湿地はしっかりと期待に応えてくれた。
[PR]

by brunneus | 2015-08-10 00:53 | 千葉 | Comments(2)
Commented at 2017-05-18 18:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by brunneus at 2017-05-18 23:22
千葉のトンボさま
コメントありがとうございます。
トンボを採集する理由は、単純に「好きだから」としか表現しようがありません、、。採集したトンボは標本にして楽しんでいます。
まず、何をもって「稀少」というのか?という問題がありますが、、。それはさておき、確かに千葉のトンボさんがおっしゃるように減っているトンボもあれば、一方で増えているトンボもいることは事実です。トンボは移動能力に優れているので、例えばあるポイントが何らかの環境変化で棲めなくなったとしても、また別の環境に移住しながら世代を繋いでいます。実際に、例えばかつては関東では記録が非常に少なかったアオヤンマが、近年は記録があちこちで増えていますね。つまり「ある場所で減れば、また別の場所で増える」ということなのだと思います。
採集することによって確かに物理的には個体が減りますが、それと種全体数の減少とは結びつきにくいと思いますし、それを悲しいと思われるのは個人の主観ですね。僕は悲しい、可哀相と思う人も、そう思わない人もいても良いと思います。

僕個人としては、ソーラーパネルや埋め立てで環境が潰され、採集で減る数の何百、何千倍のトンボが息絶えてしまうことの方が、悲しむべき事実だと思っています。


<< 透明      役者 >>