トンボの日々

brunneus.exblog.jp
ブログトップ
2017年 10月 04日

主役

9月下旬。
そろそろキトンボの生殖活動が始まっている頃と見て、長野の高原へ。
ポイントの風景はまだ青々としているが、水辺の植物の勢いは衰え、所々に褐色が混じっている。

a0126535_22422463.jpg

天気は快晴、申し分ない。水面が秋の太陽を眩しく反射している。
頭上には何頭ものオオルリボシヤンマ。昨年訪れた時はオオルリボシが少なく心配したが、それはどう
やら杞憂に終わったようだ。
準備をしていると、向こうからネットを持った人影が、、。良く見ると、なんと同好A氏。考えること
は同じだったようだ。短い立ち話の後、忙しそうに別ポイントへ向けて立ち去って行った。相変わらず
のエネルギッシュさだ。

足元に視線を落とすと、さっそくオレンジ色の塊が飛来。キトンボ産卵。

a0126535_22392228.jpg

時間を追うごとにキトンボ産卵が増えてゆく。視界に入るだけで何カップルいるだろうか。キの字に連
なったオレンジ色が、あちこちで上下運動する素晴らしい風景。
キトンボの産卵を楽しみつつ、岸辺の草をネットで揺らしながら歩き回る。時々「ガサッ」という音と
共に、やや腹を下に曲げた特徴的なヤンマの雌のシルエットが飛び出す。オオルリボシ雌。警戒してホ
バリングする雌に視線を釘付けにして一歩を踏み出した瞬間、足元から思いも寄らぬトンボが飛び出し
てきた。マルタン雌!関東では普通種だが、高原での優先順位はオオルリボシよりも上。ここでは数年
振りに姿を見た。ターゲットをマルタンに切り替える。
無事にマルタンを採集し、一息。ふと頭上を見上げると、細身の小振りのヤンマがふわふわと風に乗っ
て漂っている。シルエットだけでも充分判別可能。竿を伸ばしてふわりとネットに誘い込む。マダラヤ
ンマ雄。今年もここで出会うことができた。

そしてこの日のサプライズ。
あたりを一周して再び戻ると、オオルリボシ雌がよく産卵に訪れる池の隅を、見慣れない黒っぽいヤン
マがホバリングしている。大きさはオオルリボシくらいだが、後ろに真っ直ぐ伸びた腹に見覚えがある。
さっと振ってネットの中から出してみると、やっぱり。このポイントでは初となるルリボシヤンマ雄だ。

a0126535_22450848.jpg


終わってみれば、ポイントの主役が全て揃った一日だった。オオルリボシもキトンボも、ほぼ例年通り
の出具合。
オオルリボシとキトンボだけでも充分魅力的なのだが、この場所が面白いのは、思わぬトンボが出てく
ることだ。今回で言えばルリボシヤンマ。通い始めた頃はルリボシも来るだろうと探しまわったが、姿
を見つけることは出来なかった。何かの要因でルリボシヤンマに嫌われているのだろう、と無理矢理納
得していたのだが、やはりいるのだ。近くにある隠された池からの飛来なのかもしれない。

今年はもう訪れることはないだろう。最高の形で長野遠征をしめくくれて満足。







.



[PR]

by brunneus | 2017-10-04 22:59 | 長野 | Comments(0)


<< マダラヤンマ考      呪いは解けた >>