トンボの日々

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2017年 11月 16日

斜め上

昨年後半から、採集したトンボを斜め上の角度から撮影し始めた。今年は春から全ての種で斜め上撮影
を実行し、だいぶ充実してきた。

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この角度からは正確なトンボの形態は分からないが、立体的に斑紋の繋がりが見られる点が気に入って
いる。
今年は残念なことに春のトンボの出会いが少なく、アオサナエ雌、ムカシヤンマ雌、サラサヤンマ雌の
写真が撮れていない。来年は出会えるだろうか、、。







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# by brunneus | 2017-11-16 18:35 | つぶやき | Comments(0)
2017年 11月 09日

11月のミルン

数日前。
スナアカネの探索に疲れたので、気分転換に近場の谷津へ。朝は燦々と太陽の光が降り注いでいたのだ
が、山から湧いた雲がみるみる広がり、ポイント到着時にはどんより薄暗い風景に。

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この天気、しかも遅い時間なのでアカネ類は望むべくもないが、気温は高いので、この日の目的である
ミルンヤンマに関しては問題ないだろう。木々は色付き始め、谷は静かな秋の空気に満ちている。

この谷を流れる一本の細流の中で、雄が頻繁に通りそうな場所を選んで陣取る。

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待つことしばし。
下流から何かが接近してくるのを発見。岸辺の朽ち木を覗き込むようにしながら飛んでいる。ミルンヤ
ンマ雄。薄暗い空間を飛ぶミルンヤンマの存在感は頼りなく、随分小さなトンボに見える。
足元の朽ち木でホバリングした瞬間にさっとネットを被せる。

その後も間欠的に雄が飛来。そして時間切れ間際に、朽ち木に産卵している雌を発見。直後に通りかか
った雄に連れ去られそうになったが、すんでの所でストロークが間に合った。


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シーズン末期のミルンヤンマは、腹部の黄斑が色褪せ、殆ど消えかかっている。まるで作成に失敗した
標本のようだが、これでも元気に飛び回っている個体なのだ。
このポイントは11月はあまり訪れたことはなかったが、この日はまだまだミルンヤンマの個体数は多
かった。ミルンは、関東南部のヤンマの中では最も遅い時期まで見られる種だと思う。

最近は殺風景なスナアカネ的環境ばかり見ていたので、久々に瑞々しい秋の谷津に身を馴染ませると心
が落ち着く。
さて、今年はもう一度、スナアカネに出会えるのだろうか?





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# by brunneus | 2017-11-09 01:19 | 東京 | Comments(0)
2017年 11月 03日

台風の恵み

先日のスナアカネポイント。
時間はあまりなかったが、首尾よく目的を達成後、せっかくなので30分だけ砂浜へ。
到着後、まず目に入ったのがこれ。

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巨大なワタリガニ。近くにはこれまた巨大な鋏脚。

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おそらく同じ個体のものだろう。このカニの名前はノコギリガザミ。国内には「トゲ」「アミメ」「ア
カテ」の3種のノコギリガザミが分布するというが、この個体はどれにあたるのだろう。南西諸島では
馴染み深いカニだが、未だ野外で野外で見たことがなかった。

砂浜を見渡すと、台風の影響かあちこちに漂着物がある。そのひとつを何気なくひっくり返すと、何か
が蠢いた。

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イシガニ!

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長年の憧れであるワタリガニの仲間では、今まではミナミベニツケガニしか採集したことがなかったの
だが、これで2種目。イシガニも成長するとかなり大型になるのだが、運良く持ち帰るのに手頃なサイ
ズを入手できた。

調子に乗って手当たり次第に漂着物をひっくり返していくと、時々出て来たのがこれ。

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テッポウエビの仲間。残念ながらみな死亡していたので色彩は分からない。この仲間の武器は、この異
形の鋏脚。

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特殊に進化した鋏部分を水中で勢い良く打ち合わせ、その衝撃波で餌となる生き物を気絶させるという
技を持つ。
ハサミシャコエビ、スナモグリ、アナジャコ、そしてこのテッポウエビの仲間は、どれも石の下や干潟
の泥、砂の中に棲む、エビのようでエビとはどこか異なる雰囲気を持つ独特なグループ。表舞台に出る
事のない、いわば海辺の裏世界の住人だが、その怪しい魅力に捕らえられつつある。
テッポウエビの仲間は類似種も多く、手軽に調べられるツールもないので、得た個体が何テッポウエビ
かは不明。沢山見つかるくらいなので、普通種であるイソテッポウエビあたりかな、と睨んでいるのだ
が、、。

その他はあちこちにこのカニの死骸。

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モクズガニ。繁殖を終えて力尽きたのだろうか。立派なサイズの雄が多かった。
最後に大物。

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アカエイ?
ここで時間が来て、撤収。

台風は、もちろん人間にとっては多くの被害を出す存在だが、生き物好きにとっては、思わぬ出会いを
もたらしてくれる、ありがたい存在でもある。
この日は、そんな台風の「恵み」を存分に味わうことが出来た。


そしてスナアカネ。
その後都内の候補地数カ所を巡ってみたが、姿は見られず。どうやらこの日に運を使い果たしてしまっ
たようだ。






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# by brunneus | 2017-11-03 23:04 | つぶやき | Comments(0)
2017年 10月 28日

ふたつの憧れ

長雨の間に、再びぽっかりと晴れの日がやってきた。
スナアカネはこれがラストチャンスかもしれない。いくつかある候補地の選択に迷った末、仕事の前に
ふらりと、、、と言うにはいささか強行軍の場所へ行ってきた。

午前10時半にポイント着。天気は快晴。まだまだ勢いを失わない太陽の光で、気温はぐんぐん上がっ
ている。頭上にはウスバキトンボの群れ。昆虫が少なくなった国立界隈では考えられない光景だ。
池にもトンボは多い。最も目に付いたのはこのトンボ。

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コノシメトンボ。
スナアカネを実際に見たことがないので、真紅のコノシメトンボが舞い降りるたびにどきりとする。ほ
かにはアキアカネも多いが、中には妙に赤く見える雄もいて、目移りしすぎてわけが分からなくなる。

池を何周もするが、スナアカネと確信がもてる個体には出会わない。やはり無謀な採集行だったか、、
と音を上げそうになった時。

足元に、今までとは明らかに違う、小振りの真紅のトンボが舞い降りてきた。怪しさ満点だ。とっさに
ネットを被せる。

ネットの中で暴れるアカネの胸に、二筋の白線、、。



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スナアカネ雄!
来て良かった、、、。まだ残っていてくれたのだ。手にしてみると、勝手に想像していたよりも遥かに
小さいことに驚いた。感覚的にはマユタテアカネくらいだろうか。

これでこの日の目的は終了。しかしまだ少し時間があるので、いないとは思うが追加の個体を求めて池
を巡ると、少し先の水際で何かが動いている。どうせ暖かさに誘われて出てきたアメリカザリガニだろ
う、と期待もせずに近付くと、全身に電流が走る。これは、、、!

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オオヒライソガニ!!

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大海原で浮遊物にしがみついて漂流し、陸地に到着すると川を遡って淡水で生活する、という珍奇なカニ。
そしてこのカニの最大の特徴が、この毛深い脚。

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泳ぎが達者なカニは第四歩脚がオール状になったワタリガニの仲間が有名だが、オオヒライソガニは、
この長く伸びた毛が遊泳を助けているのだろう。

数年前にインターネットでこのカニの存在を知って以来、風変わりな風体と習性に一目惚れし、出会い
を願い続けていたのだった。情報によると「海岸近くの水田や川、池沼に棲息」という曖昧なことしか
書かれていないので、途方に暮れていたのだが、まさかこんなかたちで願いが叶うとは。
近縁種に「タイワンオオヒライソガニ」というのもいるが、特に雄での識別が難しく、採集した個体が
「タイワン」か「ノーマル」かは分からない。

この日は他にも嬉しい出会いがあったのだが、午前中の短時間の探索でスナアカネとオオヒライソガニ
というふたつの憧れを手に出来ただけで充分満足。

その他の嬉しい出会いについては後日。








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# by brunneus | 2017-10-28 01:20 | つぶやき | Comments(0)
2017年 10月 19日

ささやかな発見

昨日の朝、起きると久々の陽光が、、。部屋に籠って画像いじりばかりしていても仕方ないので、スナ
アカネを求めて湾岸の池へ出向いた。
アプローチ中の空き地にもいる可能性があるのでチェックしながら歩くが、ポイント到着までトンボは
見られず。
気温が上がると、最初のアカネが看板の上に。あらぬ期待をしてしまうが、、、

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もちろん外れ。
近くのベンチに妙に灰色の雌がいて、一瞬心臓が高鳴る。

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これも外れのようだ。
その後、水辺には次々にアカネが舞い降り、活発に活動を始めた。片っ端から見てみるが、完璧なまで
にどれもアキアカネ。
そうこうしている間に太陽が雲に隠されてしまい、潮が引くように水辺からトンボの姿が消えてしまっ
た。まあ、飛来種探しはそう甘くはない、ということだ。

スナアカネは見つけられなかったが、ささやかな発見が二つ。

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ホソミイトトンボとベニイトトンボ。
ホソミイトトンボは都内ではあまり見た記憶がない。どちらかというと山がかった場所に多い、という
印象があるトンボだが、まさかコンクリートに囲まれた海沿いの池で見かけるとは思わなかった。ベニ
イトトンボは関東南部でで近年増えているようだが、ここまで進出してきているとは、、。ベニイトの
方は、この個体以外にも複数が見られた。

スナアカネを求めて他の池も巡ってみたいが、予報は再び低温悪天がずらり。これでは南方系のスナア
カネは持ちこたえられないだろう。
虫の季節は、いよいよ最後の時を迎えている。







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# by brunneus | 2017-10-19 18:53 | 東京 | Comments(0)