トンボの日々

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2017年 09月 23日

ルリボシ三昧

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つい三ヶ月前、サキシマヤマだのイリオモテミナミだの騒いでいたのが嘘のように、頭の中はルリボシ
一色に染まっている。
秋風が吹くと誰もがサンマとビールが恋しくなるように、やはり季節の流れには抗えないということだ
ろうか。
オオルリボシヤンマやマダラヤンマの産地は高原や北方であることが多く、現地では一足先に秋色に染
まった風景で一日過ごすことになる。この体験が、頭の中から亜熱帯の残り香を一掃するのに役立って
いることは間違いないだろう。

モズの高鳴きと、遠くの林から響くチッチゼミの声。頭上を悠々と舞うオオルリボシの雄と、微かな翅
音を残して足元の岸辺から飛び立つ雌。
この時期のトンボ採りは、汗だくになって頭上のトンボを追い回す真夏とはまた別の、染み入るような
心地よさがあるように思う。

そして再び、足は深まった秋の世界へと向かう。









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# by brunneus | 2017-09-23 00:16 | その他 | Comments(2)
2017年 09月 17日

呪われた木曜日

マダラヤンマの季節。
今年も、虎視眈々と決行するチャンスを窺っていた。
休みの日と晴天予報がまんまと一致した日。早朝に家を出る直前に念のため再度予報を見て、晴れマー
クがずらりと並んでいるのを確認してから電車に飛び乗った。
そして、現地で待っていたのはこんな空。

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これは何かの間違いだろうか。それでも来てしまったからには、やるしかない。竿を出して、入水する
のを待っていたかのように、さーっと雨が降り出す。
午後になり、ようやく太陽が顔を出すが、今度は西から強烈な風が吹き出し、いっこうに止む気配がな
い。例えて言うなら、80キロ程のスピードを出した車から顔を出した時に額を打つ風が、常に吹いて
いる状態。この風で、辛うじて飛んでいたオオルリボシもどこかへ行ってしまった。
夕方になると風は止んだが一気に気温が下がり、ヤンマどころかアカトンボも姿をみせず、最後は突如
発達して接近してきた雷雲に巻かれ、豪雨で強制終了。

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トンボがいない水面をひたすら眺め続けた一日。
今年は休みの木曜日が定期的に悪天になる循環が続いていたが、この期に及んで再び悪天。しかも予報
で晴天が確約されていたはずなのだ。呪われた木曜日と言うほかない。

当然ながらマダラヤンマも少なく、一日通して目撃したのは雄は4匹ほど。辛うじて雌を一匹手にでき
たのは不幸中の幸い、というか奇跡に近いのかもしれない。

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そろそろ厄払いに行くべきだろうか。







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# by brunneus | 2017-09-17 13:39 | つぶやき | Comments(0)
2017年 09月 10日

里山のルリボシ

昨年出会った方から教えて頂いた、都内のルリボシヤンマポイント。
ここはルリボシ雌の産卵が毎回見られる貴重な場所で、ルリボシ以外にもタカネトンボの個体数が多く、
訪れる度に雌の産卵を見ている。そしてここが個人的に最重要なのだが、ルリボシヤンマに付き物の苦
しいアクセスが無く、さほど汗をかかず、その後の仕事にも影響が少ないので大変重宝している。

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周囲は里山の雰囲気が色濃く残る場所で、まだテレビが無かった時代、こうした風景の中のあちこちに
小池があり、ルリボシヤンマたちも沢山飛び交っていたのだろう。
この場所は典型的なルリボシヤンマの環境なのだが、一度だけ、オオルリボシヤンマの雌を手にした。
雄は一度も見たことが無いのだが、この雌はどこからやってきたのだろうか。


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左:ルリボシヤンマ雌 右:オオルリボシヤンマ雌

実は都内でオオルリボシの雌を採ったのは初めてだ。放浪癖があるこのヤンマの、都内での安定した産
地をまだ知らない。細切れの情報を手にそれらしきポイントを訪れても、いつも空振り。要は相性が合
わないのだ。

足元の草からパッと飛び出してきてホバリングする雌を凝視しながら、間合いを計る。
静かな秋の風景の中の一瞬の緊張を味わいたくて、つい足が向いてしまう。







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# by brunneus | 2017-09-10 11:45 | 東京 | Comments(0)
2017年 09月 05日

願望

ルリボシヤンマの雌は、関東甲信では同属他種と比べ、いわゆる青色型が出現する割合が極端に低い。
しかし、若さを残す個体の中には、斑紋がほんのり青みを帯びて見える個体がある。

先日の山梨で得た雌。  

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この雌も客観的に見れば明らかな通常型だ。しかし不思議なことに、凝視せずに視線を逸らし気味に見
たり、縮小して眺めると、腹部側面の斑紋が青色味を帯びて見えてしまう。
斑紋の彩度が高いことや、周囲の色との組み合わせでそうなるのかも知れないが、「青色型であってほ
しい」という願望も、一役買っているのかも知れない。

青色型が出現する頻度は寒冷地で高いらしいが、関西の低山でも目撃されているので、関東でもチャン
スはあるのだろうか?

完全なる青色を纏った雌に、一度でいいから出会ってみたい。








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# by brunneus | 2017-09-05 22:08 | 山梨 | Comments(0)
2017年 09月 01日

府中のコモンヒメハネビロトンボ

今日。
用事のついでにふらりと訪れた都内、府中市の公園。群れ飛ぶウスバキトンボの中に、妙に黒っぽい個
体が混じっているのに気付いた。
眺めていると、そのトンボはふわりと上昇し、頭上の枝に水平に静止。ウスバキトンボは斜め懸垂で静
止するはずだ。この時点で怪しさ百倍。急いで持ち歩いているコンデジを取り出して撮影。


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シルエットはハネビロトンボ系だが、特徴である後翅の褐色斑が見当たらない。
しかし、よく目を凝らしてみると、後翅の付け根に僅かに斑紋があるのが確認できた。

トンボ採りに来ているわけではないので、当然ネットなど持っていない。
せめて証拠写真でも、、と苦労して色彩が分かる角度に移動。


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これで確定。
国内では沖縄諸島以内に分布する、コモンヒメハネビロトンボだ。
腹部が橙色に見えたのと、膨らんだ腹端の形から、雌だと思われる。見られたのはこんな環境。


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典型的な都市公園の人工池だが、ハネビロトンボ類が好みそうな藻類が繁茂している。
もっと良い位置で、、とやきもきしながら見ていると、コモンヒメハネビロはついっと上昇し、ケヤキ
の梢に消えてしまった。

小笠原付近をうろうろしている台風の南風が運び込んだのだろうか。それにしても、ネットを持ってい
なかったのが悔やまれる。
カメラを持っていただけ良かった、と思うことにしよう。







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# by brunneus | 2017-09-01 23:59 | 東京 | Comments(0)