トンボの日々

brunneus.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:その他( 66 )


2017年 08月 14日

様々な情報の流通が年を追うごとに増大しているが、トンボも例外ではない。情報の中には良いものも
あるが、いっぽうで悪いものもあるので、情報の扱いに神経を使う。
無邪気な時代は終わってしまったようだ。

例えばこのトンボ。関東では何かと炎上しがちなので、実験的に、今回の採集行のリアルな情報は誰に
も伝えないことにしてみよう。

8月某日。初めて訪れる某ポイントに、某氏とふたりで訪れた。
予報に反して天気は日差しがベースで、気温も高い。ポイントの手前から目的のトンボが摂食飛翔する
姿があちこちで目に入る。竿を出したい気持ちを抑えて、先を急ぐ。

ポイントに着くと、さっそく複数の雄がパトロールする姿が目に入る。リュックから竿を出して臨戦態
勢。このトンボを採るには、6mのロッドは不要なのだ。

待つことしばし。
最初の雌が視界に入ってきた。すぐにでもネットを振り下ろしたい衝動を堪えて、雌が安定して産卵す
るのを待つ。頃合いを見計らって、静かに竿を振り下ろす。
ほどなく某氏が立つ場所もヒットし出したようで、あたりの動きが慌ただしくなってきた。

以降1時間ほどが産卵時間だったようで、それほど間を置かずに雌が飛び込んで来る状況が続いた。
満足したので、午後の早い時間に撤収。

このトンボの雌は、産卵に入らない日は一日待っても一匹二匹、という場合もあれば、この日のように
短時間で連続して入ることもある。どんな要因が、雌の産卵を促しているのだろうか。

a0126535_13231935.jpg


また来年も、このポイントを密かに訪れてみよう。






.
[PR]

by brunneus | 2017-08-14 13:26 | その他 | Comments(0)
2016年 08月 23日

バクダッド・カフェ

8月頭の数日間は、仕事で東北地方に滞在していた。
朝から夕方まで缶詰だったので野外には出られなかったが、最終日に半日ほど時間を作って、あるトン
ボを狙って、一路北へ。

そのトンボとはキバネモリトンボ。本州では東北地方の一部にしか産地はなく、海岸沿いに広がる低湿
地帯に棲息するという。タカネトンボとごく近縁だが、今まで見たこともない種なので、どこをどんな
風に飛ぶのか皆目見当もつかない。ポイント周辺には午前中に到着した。

a0126535_230596.jpg


地図を見ながら良さそうな場所を巡るが、とにかく暑い。人っ子一人いない、原野を切り開いた一本道
をひたすら彷徨ううちに、次第に体力を消耗してくる。
原野を流れる水路や水溜まり、空き地など、可能性がある場所はおおかた見てまわったつもりだが、つ
いにエゾトンボ型のトンボを発見することができなかった。
点在する池にもトンボは殆ど見られず。せめてオオルリボシでも、、との淡い期待も抱いていたが、時
期が早いのか、時間帯が悪いのか、一匹たりとも姿を見ることはなかった。

そんな中での僅かな成果。

a0126535_23151445.jpg

左:コフキトンボ雌(オビトンボ) 右:タイリクアカネ雄(未熟)

このコフキトンボ雌は、飛んでいる時から妙に黒く見えた、黒化傾向の個体。タイリクアカネは関東に
は分布していないアカトンボ。羽化したての未熟個体ではあるが、一応初採集。

トンボが少ないなか、唯一沢山飛んでいたのがオニヤンマ。退屈しのぎにネットに入れてみると、違和
感。その違和感の原因は、小ささだった。

a0126535_23194232.jpg

オニヤンマ雄

定規を当ててみると、80㎜ぎりぎり。関東では、こんなオニヤンマは見たことがない。ヤンマで言え
ば、コシボソヤンマと同じくらいだろうか。ためしに他の個体も手にしてみると、みな小さい。
オニヤンマは寒冷地や島嶼では小型化すると言うが、この場所は寒冷地による小型化、、ということな
のだろうか。

滅多に行かない場所なので、是非ともキバネモリトンボを手にしておきたかったのだが、残念。しかし
それよりも、道路の周りは荒れ地と森、そしてまばらな人家という、まるで「バクダッド・カフェ」の
ようなロードサイド・ランドスケープの中を歩き回った記憶が強烈に残る。日本の地方の大部分を占め
る、この徹底して無味乾燥な風景については、一度じっくりと考察してみる必要があると思う。

そして再び、灼熱の関東に戻ってゆく。







.
[PR]

by brunneus | 2016-08-23 23:35 | その他 | Comments(0)
2016年 06月 19日

今までの経験上、採集に際して運が強く作用すると感じているトンボがふたつある。
ひとつがマダラヤンマの雌、そしてもうひとつがオオトラフトンボの雌。

どちらも広々とした環境に棲息し、雌が訪れる産卵基質があちこちに散在する、という共通点がある。
こういう状態だと、ここぞという産卵ポイントが絞れないので、結果として運良く雌が射程範囲に来て
くれるのをひたすら待つしかない。しかし普段の行いが悪いので運は無し、そして根気が人一倍欠如し
ている人間としては、最も向いていない採集法なのである。

昨日。
今年二回目のオオトラフトンボの採集行として、中部地方の水域を訪れた。昨年訪れた池が芳しくない、
という情報を聞き、以前何度か通ったことがある大きな水域へ。
天気は快晴、気温も高く、ポイントでは複数の雄が縄張りを張っている。この場所も、オオトラフトン
ボの産卵基質である水草が広範囲に見られ、雌が飛来するポイントを絞りにくい。

炎天下、雌を求めてひたすら岸辺を往復する間、飛来した雌が雄に連れ去られる場面を遠くで二度目撃。
あの場所に立っていれば、、。運の無さをこの日も痛感する。

13時27分。
暑さにうんざりして木陰で休憩していると、足元の岸辺に突如雌が現れた。慌てて竿を掴み駆け下りる
が、近くにいた雄に即座に追いかけられる。ああ、、また不運だ、、と全速力で飛び去る雌を目で追う
と、あろうことか、すぐ後ろの木に静止するのが見えた。
雌が止まったあたりに目を釘付けにして近づくと、具合が悪いことに枝が入り組んでいる。どうストロ
ークしようか考えているうちに、雌が風に煽られふわっと浮いた。しまった!!
とっさにネットを振ると、その中には木の葉と共にトンボの影が、、。

a0126535_110679.jpg

オオトラフトンボ 左:雄 右:雌

雌を手にしたのは何年振りだろう、と調べてみると、2008年の北関東だった。しばらくオオトラフ
から離れた時期があり、再び挑戦を始めたのが2012年なので、苦節4年、というところか。

広大なポイントで、しかも自分のすぐ近くの木に雌が止まるというのは、幸運以外のなにものでもない。
オオトラフトンボの運は、これで使い果たしてしまったかもしれない。







.
[PR]

by brunneus | 2016-06-19 01:25 | その他 | Comments(0)
2016年 01月 10日

見えない相手

出版されるかもしれないトンボ図鑑のために、ヤゴの写真を撮りはじめた。

a0126535_131977.jpg

左:オニヤンマ 中:ミルンヤンマ 右:カワトンボsp(おそらくアサヒナカワトンボ)

とは言うものの、とても掲載種全種を採集する時間と根気はないので、採集は科の代表種に留めるつも
りだ。先日、西多摩の谷津でとりあえず3種を採集。池と小流がある環境は効率が良い。池からトンボ
科のヤゴが一向に入らないのが不思議だったが、考えてみれば、トンボ科は殆どが卵越冬だ。

撮影は、成虫と違ってノウハウもなく、まだまだ研究途中といったところ。改善点は多々ある。
イトトンボ科とトンボ科は暖かくなったら狙うとして、問題はムカシトンボと河川中流のサナエトンボ。
サナエの方はもう随分ヤゴ採集をしていないので、勘が鈍っている。ムカシトンボは、産地は知ってい
るが密度は浅く、ヤゴ採集は未経験。エゾトンボ科、モノサシトンボ科も心もとない。

「見えないターゲットを探索する」という採集法は苦手だ。
オフの間にどれだけ集められるのかは、自分では皆目見当がつかない。
[PR]

by brunneus | 2016-01-10 01:42 | その他 | Comments(0)
2015年 09月 24日

8年目

連休の三日目。
マダラヤンマを求めて北国に行ってきた。スケジュールを確認すると、連休は他に全く身動きが取れ
ない。かと言って、この連休を逃すと、もう北国のマダラヤンマは末期だ。

ということで、日帰り遠征という殆ど狂気の沙汰の行動に出た。
手持ちの情報はあるが、いささか古いものなので不安。仲間に最新の情報を確認する。

早朝の新幹線で一路北へ。現地にはなんとか午前中に入ることができた。
一分でも時間は無駄にできない。急いで長靴を履き、盛りのついた犬のように水の中へと飛び込んだ。

a0126535_23122873.jpg


密生するガマのジャングルの中を、竿を構え、ゲリラ掃討戦さながらに、周囲に神経を行き渡らせな
がらゆっくりと進む。頭上をしつこく飛び回るのはオオルリボシヤンマ雄。今回の目標ではないので
無視。時おり視界を掠めるシルエットはマダラヤンマ雄だが、事前に聞いているより姿は少ない。不
規則にあちこち飛び回るのでチャンスは少ないが、なんとか確保。

すり足で一周、二周。
時たま大きな翅音を立てて足元から飛び立つのはオオルリボシヤンマ雌だ。これは今回のターゲット。
しかし飛び立ってしまうと次の瞬間には視界から消えてしまう。ちょっと異変を感じ、さっと飛び上
がってホバリングする個体が狙い目だが、なかなかそういった個体には巡り会わない。幾度とない振
り逃がしの末、ようやく目的の青色型♀を手にすることができた。

a0126535_23125913.jpg


そして出会いは突然やってくる。
込み入ったガマの間を通り抜けようとした瞬間、すぐ目の前をホバリングする小型のシルエットが視
界に入った。考える間もなく腕が勝手に竿を操る。快音!

a0126535_23133588.jpg


最後にマダラヤンマの黄色型雌を手にしたのは2007年。実に8年振りだ。
昨年、青色型を手にした時、他の型も手にしてみたい、という欲が出てしまったが、まあそう上手く
は行かないな、と期待はしていなかった。
狙っていたわけではないが、幸運にも、もう一つの型を手にすることができ非常に満足。

大枚はたいて、はるばる北の国まで行った甲斐があった。
下手くそな採集でもマダラヤンマ雌を手に出来る北国の産地。本場の底力に感謝!
[PR]

by brunneus | 2015-09-24 23:19 | その他 | Comments(2)
2015年 07月 31日

不調の中で

このブログの更新が滞り気味な理由。それは書くことが無いからだ。

今年はいつにも増して採集に出向くチャンスが無い。
先日はヤケを起こし、午前中はヨコヤマヒゲナガカミキリ、午後に仕事、夕方多摩南部のマルタンポ
イント、夜はヒゲコガネポイント、という狂気じみたスケジュールをこなしてみたが、結果はこれ。

a0126535_0212076.jpg


手にできたのは、前回とほぼ同じ顔ぶれだ。気象条件が良いにもかかわらず、ヨコヤマ、マルタン雄
は皆無、頼みの綱のヒゲコガネポイントは、沢山いるはずのオオコフキコガネすら飛来していなかっ
た。このポイントは、照明が紫外線を発しないLEDに変えられてしまった可能性がある。だとすると、
このポイントでのヒゲコガネ採集の道は閉ざされてしまったことになる。非常に残念。

そんなわけで、亜熱帯でなけなしの運を使い果たしてしまったかのような日々が続いていたが、朗報
もあった。

四国在住の知り合いの方から、嬉しいものが届いたのだ。

a0126535_026061.jpg

左:ミナミヤンマ雄 右:ミナミヤンマ雌

徳島での失敗のあと、何とか再訪を画策したが断念。今年は無斑型ミナミヤンマの撮影が大きな目標
だったので諦めきれず、知り合いの方に、「もし採れたら送ってください!」とムシのいいお願いを
していたのだった。
その後四国は悪天が続いたままミナミヤンマシーズン末期を迎え、半ば諦めていた所への採集の一報
は、本当に嬉しかった。
送って頂いた個体は、翅の擦れが無い、美しい完品。シーズン末期で、ただでさえ個体数が減ってい
るのに、その中から擦れていない個体を選んで採るのは、相当の労力を要したことだろう。採集され
た方には、感謝の言葉しかない。

ミナミヤンマの画像を眺めては、不調の傷を癒している。
そうしている間にも、夏前半のマルタン雄採集に黄色信号が灯ってきた。
[PR]

by brunneus | 2015-07-31 00:42 | その他 | Comments(0)
2015年 06月 25日

不運

徳島に行ってきた。

もちろん狙いはミナミヤンマだが、そうそう仕事を休めるわけではないので、日帰りの強行スケジュー
ル。梅雨まっただ中だけに、天気の動向には神経を使う。前日までぎりぎり様子を見て、当日の晴れマ
ークを確認してゴーサイン。

しかし現地に着くと、待っていたのはこんな風景。

a0126535_216247.jpg


これは反則だ。不運としか言いようがない。それでも希望は捨てずに歩き回るが、飛ぶのはウスバキト
ンボばかりで、大型のトンボのシルエットは皆無。
歩き始めて30分。突然頭上をミナミヤンマの雌が狂ったように舞い始めた。薄暗い背景に紛れたシル
エットに翻弄され、結局外す。
これから天候が回復すればチャンスはまだまだあるはず、、、と希望を捨てずに探索を続けるが、天候
は悪化の一途。ミナミヤンマの姿さえ拝めずに無念の時間切れとなった。

せめてご当地のトンボを、とシコクトゲオトンボを求めて沢に入るが、姿は無い。泣きそうな心境で最
後に訪れた沢で、やっと手にすることができた。

a0126535_21124032.jpg

シコクトゲオトンボ 左:雄 右:雌


このトンボがいたのはこんな環境。
a0126535_21143376.jpg


当初はやみくもに沢に入っていたが、この写真の向かって左側、本流に向かって流れ込む僅かに水が流
れる支流の周辺に限って、高密度で見られた。そういう生態なのか、それとも時間帯によるものなのだ
ろうか。
写真では明るいが、曇天のせいもあり、実際は懐中電灯が必要なほど暗かった。闇の中を音もなく舞う
真っ黒いトンボは、どこか不気味で、どこか神秘的。

手にしてまず眺めたのは顔面。

a0126535_13101356.jpg


この南国情緒溢れる赤が見たかったのだ。


二頭のカモシカに突進されたり、耳元でキュウシュウジカ叫にばれて肝を冷やしたりと面白い経験もし
たが、やはりミナミヤンマを手に出来なかったことが悔やまれる。

10年前に高知に通っていた頃のように、5日くらい滞在しないと結果は出せないのかもしれない。
上半期のシーズンに溜め込んだ運(そのうちの半分は実力不足なのだが)が、これから一気に爆発する
ことを祈ろう。
[PR]

by brunneus | 2015-06-25 22:08 | その他 | Comments(2)
2014年 08月 14日

腰細

今が旬のトンボ。

a0126535_14365985.jpg

コシボソヤンマ雄:体長78mm

トンボを始めたばかりの頃、図鑑の中でひときわ異彩を放つヤンマだった。是非手に取ってみたかったが、
「河川に棲息し、朝夕に活動する」という簡潔な説明だけでは、出会えるはずもない。
当然、都内ではとうの昔に絶滅してしまっていると思い込んでいた。
実際には、確かに都市部には見られないが、都内でも西部の山沿いの地域には産地が点在している。


よく似たミルンヤンマはごく小規模な流れにも棲息しているので、それこそ山沿いのどこにでもいるが、
このヤンマは、ある程度の流量があり、なおかつ水質が良く、岸辺に水生植物が見られる環境を選択する
ことから、ミルンヤンマよりは産地が限られる。さらに朝夕の薄暗い時間に活動するので、基本的には人
目に触れないヤンマだ。
しかし秋の老熟期には、明るい大きめの河川中流の岸辺を飛び去る姿を見かけたり、行動に変化が現れる。

産地では個体数が多く、いくつかの産地を知った現在では、出会ってもかつてほどときめかなくなってし
まったが、よく観察すると面白いヤンマだと思う。
[PR]

by brunneus | 2014-08-14 14:49 | その他 | Comments(0)
2014年 08月 09日

出来過ぎ?

今回の南方遠征は、採集成果からすれば、出来過ぎだった。
以前に書いた他に、出会えて嬉しかった虫を二つ。

初日、ミナミヤンマが一段落した所で、路上を狂ったように飛び回る中型のトンボを発見。ちょっと種
類が想像できなかったが、ネットを振ると運良く手応えがあった。

取り出したのはこのトンボ。
a0126535_12162158.jpg

リュウキュウトンボ雌

通いつめたヤンバルでは馴染みのトンボで、知識としては今回の島にも生息していることは知っていた
が、まさか初日から出会えるとは思っていなかった。
長らく南西諸島中部特産のトンボとされていたが、数年前にトカラ列島産個体群が、ミナミトンボでは
なく、リュウキュウトンボに編入されてしまった。そんな経緯もあり、個人的にもヤンバル以外の地で
このトンボを手に出来た意義は大きい。
10年前に訪れた時は気配もなかったが、個体数が増えているのだろうか。


そして二日目。ルリモントンボを探して薄暗い林道の側溝を眺めていると、この虫が登場。

a0126535_12194828.jpg

トゲナナフシ

数年前に八王子の職場で踏まれた死骸を拾って以来だ。いつかは生きた姿を見てみたい、と思っていた
が、思わぬ場所で願いが叶った。

このように、トンボ以外でも充実した遠征だったのだが、こういう時はハッピーエンドになることは少
ない。
今回も案の定、東京に戻る日に、狙いすましたかのように台風が襲来。それでも僅かな望みを持ってい
たのだが、民宿の女将さんの両手で作られた大きなバツマークで、淡い望みも打ち砕かれた。
東京行きの便が全便欠航。次の日は朝から仕事。何としても今日中に家にたどり着かなければならな
い。
情報を集めると、唯一伊丹行きのみ飛ぶようなので、最後の手段でカウンターに駆け込みチケットを購
入。伊丹からは新幹線で帰京したのだった。
安いチケットで遠征したはずが、交通費だけで当初の飛行機代の数倍の手痛い出費。

何事も、最後までは上手くいかないように出来ているようだ。
[PR]

by brunneus | 2014-08-09 12:26 | その他 | Comments(0)
2014年 08月 06日

オニヤンマについて

オニヤンマは、内地の大部分ではどこでもありふれた普通種で、野外で出会ってもまずネットを振る気
にならない。

しかし南西諸島となると話は別。数が少ないこともあるが、その斑紋の変異が独特なのだ。南方で出会
うと、思わず竿を握る手に力が入ってしまう。

a0126535_1142139.jpg

左上:関東産オニヤンマ雌 左中:奄美産オニヤンマ雌 左下:ヒロオビオニヤンマ雌
右上:関東産オニヤンマ雄 右下:奄美産オニヤンマ雄

現在の分類では北海道から沖縄本島までの個体群が「オニヤンマ」、八重山諸島の個体群は「ヒロオビ
オニヤンマ」とされている。確かにこうして見ると、画像左下のヒロオビオニヤンマ雌は翅に鮮やかな
オレンジ色の斑があり特異だ。しかしそれ以外、例えば腹部の斑紋の広がり具合を見てみると、奄美産
の雌とヒロオビオニヤンマ雌は瓜二つだ。

そして図鑑ではなかなか分かりにくい複眼の色。

a0126535_13143973.jpg

左:関東産 右:奄美産

奄美産の個体は、関東産に比べてかなり青味が強い。
種としては内地産と同一のはずの奄美産が、ここまで異なる雰囲気を持つことに違和感を持ってしまう。
種としては同一だが、亜種レベルの程度の差異はあるのではないだろうか。
亜種としての名前は「アマミオニヤンマ」、、、。妄想は膨らむ。

ごく普通種であるオニヤンマだが、DNAを中心とした「内側の差異」と、斑紋などの「外側の差異」と
のズレが面白く、そのことがいろいろなテーマを提示してくれていると思う。
[PR]

by brunneus | 2014-08-06 13:31 | その他 | Comments(0)