トンボの日々

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カテゴリ:埼玉( 48 )


2017年 06月 15日

新旧

ようやく休日に晴れ間が出たので、サナエの川へ行った。

そこで得た2種。

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右:アオサナエ 左:オナガサナエ

6月中旬に訪れたことがないので、アオサナエとオナガサナエが同時に手に出来るとは思っていなかっ
た。オナガサナエは夏のトンボというイメージがあるので、縄張りを張っている姿に面食らった。
アオサナエは翅が淡く色付いて老熟し、オナガサナエは翅の根元が黄色く、成熟したて。新旧のサナエ
が同居する時期、ということなのだろう。

肝心のアオサナエ雌は、チャンスが3回もありながらことごとく空振り。相変わらずの絶不調だ。そし
て近くのサラサヤンマのポイントは、今日も雄すら皆無。どうやら樹木を切られたことによる乾燥化が
原因で、サラサヤンマポイントとしては機能しなくなってしまったようだ。

このポイントは、2001年に偶然発見した思い出の場所。
個体数が多く、ほぼ確実に雌が産卵に訪れる貴重なポイントだったが、木が伐採され周囲が明るくなっ
てからは激減。昨年までは細々と姿は確認できたが、今年になってついにゼロに。

またひとつ、大切な場所が失われてしまった。来年からサラサはどこでやろうか、、、。







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by brunneus | 2017-06-15 23:52 | 埼玉 | Comments(0)
2017年 04月 06日

巡礼

舌の根も乾かぬうちに、突発的に埼玉のスギカミキリ定番ポイントへ。

最高気温は21度。歩くうちにうっすらと汗が滲む。道中の路上には、暖かさに誘われたツチイナゴが
出迎えてくれた。

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ポイントの杉林に到着。はやる気持ちを抑えつつ、丁寧に幹の皮を捲っていくが、虫影は見当たらない。
時にはこんな住人と目が合ったり。

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片っ端から幹を確認するが、いっこうにスギカミキリを探し当てられない採集センスの無さを、この日
も嫌と言うほど思い知らされる。そして投げやりな気持ちで一枚の皮をめくると、ようやく待望の姿が。

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他に用事もあったので、この日はこれで満足。春爛漫の、白く霞んだ眠たげな風景の中を、駅までのん
びり戻った。

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採集したのは、腹部がでっぷりと膨れた大きな雌。

スギカミキリは、シーズンの始めに無くてはならない存在だが、ここ数年はそれほど熱心に追いかけよ
うという気持ちにはならない。複数採れればそれはそれで良いのだが、一匹でも充分満足してしまう自
分がいる。採集方法が自分に不向きということもあるが、スギカミキリ採集は春一番の自然巡礼、とい
う意味合いが強くなってきているのかもしれない。姿を確認できれば、それで良いのだ。

季節の歯車が、かちりとひとつ進んだ。さて、次はムカシトンボだ。





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by brunneus | 2017-04-06 23:37 | 埼玉 | Comments(0)
2016年 10月 09日

足元の憧れ

ある池の畔でルリボシヤンマを待っていると、足元でうごめく小さなハエの動きが気になった。

少し歩くと立ち止まって前脚をうねうねと動かす。そしてまた少し歩いてうねうね、、。
直感が働き、カメラで捉えた像を拡大してみると、、、

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ミナミカマバエ。

前脚がカマキリの鎌のように変形した異形のハエ。以前、何かの図鑑で見かけて、その造形の珍妙さに
惚れ込んだ虫だ。
「ミナミ」という名前から、てっきり熱帯や亜熱帯のジャングルに潜む珍虫だと思い込んでいたが、ま
さか憧れの虫が、関東南部のどこにでもあるような池で見られるとは思っていなかった。

よく見ると、前脚だけでなく、顔もカマキリそっくり。
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そして、カマキリと同じように前脚を使って獲物を狩る。
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「前脚うねうね」は、どうやら同じ仲間に対しての、何かしらのアピールのようだ。
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カゲロウのグループに属するカマキリモドキといい、このミナミカマバエといい、カマキリと縁遠い虫
がお互いに似通った造形になるのが非常に面白い。前脚が鎌になるのは合理的だが、顔面が逆三角形に
なるのは、どういう意味があるのだろう。

ルリボシヤンマのことなどすっかり忘れて、ミナミカマバエの観察に夢中になってしまった。

この珍妙なハエは果たして関東南部では普通種なのか?
水辺を訪れた際には、足元に気をつけてみよう。







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by brunneus | 2016-10-09 00:28 | 埼玉 | Comments(0)
2016年 09月 28日

里山三種

昨日。
午前中の仕事が終わり、ふと外を見ると日差しが。まるで梅雨に逆戻りしたようなこの秋では、貴重な
晴れ間。大慌てで準備して電車に飛び乗った。

向かったのは埼玉の里山。道中はまだ日差しがあったが、ポイントに到着すると同時に真っ黒な雲が頭
上を覆い始めた。毎度のパターンなので動じることもなく、淡々とポイントを巡る。淡い期待をしてい
たタカネトンボは全く入らず、曇天でも元気に活動するはずのルリボシヤンマも、姿を見せない。

背後でぽつりと鳴くツクツクボウシの音を聴いているうちに眠くなってきた。一種の催眠効果があるの
だろうか?
眠気覚ましに細流の袂まで歩くと、薄暗い木陰を一匹のヤンマがゆらやらと舞っている。頭上の枝に止
まったところを掬うと、それは老熟したミルンヤンマ雌だった。

黄昏の谷津は、水蒸気で白く霞んでいる。
そろそろルリボシヤンマの雌が産卵に入る時間だが、これも一向に入る気配がない。谷全体にトンボの
姿が少ない気がする。よい感じの湿気だと思うのだが、、。

いよいよ雲が低く垂れ込めてきて、一雨来そうだったので、撤収。
荷物を担いで谷の出口まで来たところで、脇の水溜まりの上を灰色のヤンマが忙しなく飛んでいる。
ルリボシヤンマ雄、、。

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帰りにまともに撮影できていないミヤマアカネを摘まんで帰宅。
午後の短時間で、しかもトンボが不活発なコンディションだったが、秋の里山に相応しいトンボ3種を
手に出来て満足。

マダラヤンマだ、スナアカネだ、と騒ぐのも良いが、こういう身近な普通種を愛でる気持ちを大切にし
たい。、、ということを書いて、遠征に出られない自分を慰めている。






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by brunneus | 2016-09-28 09:28 | 埼玉 | Comments(0)
2016年 05月 30日

土壇場

昨日は、二箇所の川のトンボを見に行っていた。
複数ポイントを巡ることは疲れるので基本的にやらないのだが、今年はフィールドに出る時間があまり
取れないことと、天候と休みのタイミングが合わないので致し方ない。

第一のポイントは都内西部の清流。

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駅からそれほど遠くなく、環境も良い。狙いは未撮影のコオニヤンマ雌や成熟したヤマサナエだが、期
待を胸に河原へ降り立っても、サナエトンボの姿が見当たらない。岸辺を舞うのはたくさんのミヤマカ
ワトンボと、少しのニホンカワトンボ。コヤマトンボすら飛んでいない。天気、気温共に申し分ないの
だが、、。周囲の木立で休息しているのか、と探索してみても、発見できたのはダビドサナエたった一
匹。ここまで何もいないと目の錯覚を疑ってしまうのだが、いないものはいないのだ。仕方なしに、撤
退。

第二のポイントは、本命のアオサナエの産地。黄昏時の雌の産卵狙いなので、夕方からの現地入り。
昨年初めて訪れた場所だが、残念ながらアオサナエの産卵シーンに出会うことはなかった。

16時過ぎにポイント到着。
川に入水してみると、目に入ったのはヘドロ状の藻類に広く覆われた水面。

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川底もヌルヌルとした藻類に覆われ、水も心無しか白濁している。こんなに環境が悪かったっけ、、と
嫌な予感が過りつつも、周囲をくまなく探索するが、アオサナエの姿が無い。本来なら、雄の数が増え
る時間帯だ。いよいよ本格的に外したか、、と諦めかけていた頃に、白濁した水面を滑る姿。

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ようやく雄が現れた。水面を埋める褐色藻をバックに記念撮影。撮影した直後にこの雄は飛び立ったの
だが、開放水面で二度ほど水面をバウンドして水を飲み、三度目に、なんと褐色藻にダイブしてしまっ
た。

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翅や脚に藻が絡み、もがけばもがくほど水没していく。この個体だけでなく、運悪く褐色藻に着地した
まま命を落とすトンボは多いのではないだろうか。

次第にあたりは暗くなり、虚しく一日が終わろうとしていたが、岸辺の一角の狭い範囲に雄が集結して
いる場所を見つけた。雄が集結している、ということは、、。

18時15分。目の前の瀬に、雄ではないトンボがホバリングしているのを発見、即座に竿を振り下ろ
す。土壇場で、ようやくアオサナエ雌を採集。

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雌を手にするのは二年振り。馴染みがないポイントで、雌の産卵ポイントを探すのは自分にとって至難
の技だが、今回は集結していた雄たちに便乗したおかげで雌に出会うことができた。

さて、コオニヤンマ雌はどこで狙おうか、、。







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by brunneus | 2016-05-30 23:39 | 埼玉 | Comments(0)
2016年 04月 02日

初物2016

昨日。
仲間からスギカミキリ出現の報を聞きつけ、埼玉の産地へ行ってみた。
ポイントに着くなり、片っ端からスギの皮をめくるが、閑古鳥。いいかげんめくり飽きてきた頃に、待
望の姿が。

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結局、このポイントでのスギカミキリは、この1頭に終わった。


その後は頭を切り替え、もう一つの目的である、川のヤゴ採集へ。

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左:コオニヤンマ 中:おそらくヤマサナエ 右:ダビドサナエ

棲息しているはずのアオサナエ、オナガサナエ、コヤマトンボのヤゴが入らなかったのが残念だが、今
回は図鑑用の代表種の撮影が目的なので、これで充分。

正味三時間弱の採集だったが、今年も無事春の顔に出会えて満足。この時期ならではの、柔らかな日差
しに包まれながら、のんびりとした採集を楽しんだ。

高知ではタベサナエが続々と羽化しているようだ。トンボ前線は、すぐそこまで来ている。















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by brunneus | 2016-04-02 23:35 | 埼玉 | Comments(0)
2015年 06月 06日

久々

5月下旬。
埼玉の馴染みのポイントへサナエを見に向かう。

到着は午前10時過ぎ。この時間設定は、隣接するポイントでのサラサヤンマの産卵に合わせたもの
だ。

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天候は申しぶんないが、来るたびにあちこちで改修工事がされ、もはや初めて訪れた時の昔の面影もな
い。
岸辺に降り立つと、アオサナエがちらほら飛び立つが、昨年よりは少ない印象。灼熱の河原はそこそこ
にして、涼しい風が抜けるサラサの湿地へ。

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近年サラサの数が減っている場所だが、今年はいつになく雄の数が多い。これは雌の飛来も期待できる
か、、と楽観して待つ。

、、しかし、待てども雌は来ない。ひたすら辺りを舞うハンノキの綿毛や、足元に戯れるジョウカイボ
ンを眺める時間が過ぎる。

14時過ぎ。痺れを切らして移動しようと歩いて数メートル。日向の草むらに怪しい動きをするトンボ
を発見。同時に網を振り下ろすと、中にいたのは目的のサラサ雌だった。

15時を過ぎて西日となる頃に再び河原へ。
アオサナエの雄たちとともに、雌の飛来をじっと待つ。

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17時過ぎまで待ったが、所用のため時間切れ。結局、この日はアオサナエの産卵に出会うことはなか
った。

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左上:サラサヤンマ雌 右上:アオサナエ雄 下:キイロサナエ雄

このポイントでサラサヤンマの雌を採ったのは何年ぶりだろう。そしてキイロサナエ。かつては多産し
ていたが、環境が撹拌されたおかげで数年前から姿を見なかった。サラサの湿地で日だまりの葉に止ま
っていたサナエを手にすると、それがキイロサナエだった。あるいは近くの別のポイントから飛来した
個体かもしれない。

サラサ雌とキイロサナエ。この場所での久々の顔ぶれを目にできたので、アオサナエ雌を手にできなか
ったことは帳消しにしよう。
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by brunneus | 2015-06-06 13:40 | 埼玉 | Comments(0)
2015年 05月 29日

渋色

先日。埼玉のサナエを見に行った折、足元に一匹の直翅が落ちていた。

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シブイロカヤキリ雌

クモの巣に取られ息絶えた個体だったが、見慣れたクビキリギスと一見して異なる雰囲気に、念のため
持ち帰ったのだった。
シブイロカヤキリは、クビキリギスと時を同じくして活動する春の直翅だが、生息環境がクビキリギス
ほど普遍的ではなく、出会いが今までなかった。
「カヤキリ」と名前にあるので、てっきり巨大な虫を想像していたが、実際はクビキリギスよりもさら
に一回り小さい。これは新鮮な驚きだ。フォルムはカヤキリそのもので、それをそっくりミニチュア化
した姿は、なんとも不思議だ。

今年はシブイロカヤキリの産地を調べようと思っていた矢先のことだけに、思いも寄らぬ拾い物に、ト
ンボ不振の疲れも吹き飛んだ。

時間を作って、本格的にシブイロカヤキリを探索してみよう。
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by brunneus | 2015-05-29 01:07 | 埼玉 | Comments(2)
2015年 04月 01日

開幕

ふわふわとした日々を過ごし、気付けば桜が開花。

汗ばむ陽気となった3月最後の日、埼玉まで杉林の住人に会いに行った。

長閑な里山の風景は、「春爛漫」という言葉がぴったり。

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そしてポイント。

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杉林に踏み込むと、足元から飛び出したのは、冬眠から覚めたばかりのツチイナゴ。

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そして本命を探すが、なかなか見つからない。

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皮をめくり続けるのに疲れたころ、やっと目当てのシルエットが目に飛び込んで来た。


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スギカミキリ雄。

もうとっくに最盛期に入っているだろう、と思っていたが、結局見つけられたのはワンペアのみ。
まだこの地域では出始めなのだろうか。それとも自分の目が節穴なのだろうか。

いずれにせよ、今年初めての春の虫を見たことで、自分の中の季節の歯車が、かちりと動いた。

シーズン開幕!!
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by brunneus | 2015-04-01 23:14 | 埼玉 | Comments(0)
2014年 09月 15日

金緑色・仕上げ

関東の金緑色系の最後は、いつもタカネトンボで終わる。
今年は晩夏の天候不順で行く機会を失い、結局9月中旬にずれ込んでしまった。

タカネトンボは、ポイントで一日費やすようなトンボではない。なので今回も仕事前、午前中の数時間
を使った採集。
ポイントには午前10時半に到着。
着くなり岸辺をすっと移動する黒い影が目に飛び込んできた。最初の雄を採るとすぐにまた別の雄が舞
い降りてくる。活動が盛んな日に当たったようだ。
しばらくすると雄とは違う動きをする個体が登場。岸辺に向かって振り子運動を始めたのを確認し、ネ
ットを被せる。

首尾よく雌も手に出来たので、正午前には撤収。ルリボシヤンマの産卵に淡い期待を寄せていたのだが、
雄さえ姿を見せなかった。まだ少し時期が早かったようだ。

意識の中は秋のトンボ一色に染まってゆく。

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by brunneus | 2014-09-15 02:38 | 埼玉 | Comments(0)