トンボの日々

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カテゴリ:東京( 148 )


2017年 06月 01日

カミキリの日

ここ数週間、休みの日に限って狙い撃ちで悪天になる、というサイクルが続いている。そのおかげで未
だに春のトンボを満足に見ていない。

今日も悪天予報だったので寝坊を決め込んでいたのだが、昼に起きると窓から日差しが、、。
急いで支度をし、消化不良のムカシヤンマの谷津へ。
到着が14時半になってしまったが、到着を待っていたかのように頭上を黒い雲が覆い始める。ムカシ
ヤンマが一向に現れないので、視線を変えて、他の虫探し。

トンボとは対照的に、倒木の上は春のカミキリたちで賑わっていた。
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上左:シラホシカミキリ 上右:エグリトラカミキリ 下左:シラケトラカミキリ
下右:キスジトラカミキリ

シラホシカミキリは6、7年前に千葉の谷津で手にした以来だ。この場所にもいたのはちょっと意外。
ムカシヤンマは、雄1匹を見た所で雨が降ってきてあえなく終了。

もう今年はムカシヤンマの雌を諦めるしかなさそうだ。









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by brunneus | 2017-06-01 23:18 | 東京 | Comments(0)
2017年 05月 25日

ついてない

午後から天気が崩れる、という休日。午前中の短時間だけ、ムカシヤンマの谷津へ。

天候の進行が予報より早く、到着時には既に曇って気温が下がっていたが、ムカシヤンマは今年も姿
を見せてくれた。天候の影響で活性は低く、姿を見せる個体はまばら。これでは雌は望むべくもない
か、、と諦めていたが、静止する雄を撮影しようと近づくとぱっと飛び、なんとすぐ先に静止してい
た雌を捉えて空高く舞い上がっていった。いつのまに雌が、、。

心を落ち着かせるために周辺を歩き回ると、今度は中型のトンボが草むらをゆっくり飛ぶ。サナエ、、
いや、サラサヤンマ雌!慌てて駆けつけると、雌は気配を察知したのか突如飛ぶスピードが上がり、
ネットを振るがあとの祭り。

この時期手にしたかったサラサ雌とムカシヤンマ雌を連続して採り逃がすという失態。
まったくついてない。

気晴らしに近くの池へ行くと、アオヤンマと共に都内で分布拡大中のヨツボシトンボで大賑わい。
ここでも年々増えているようだ。

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書きたくもないので敢えてここでは書いていないが、狙いのトンボを手にする数と同じくらい、あるい
はそれ以上の失敗がある。だらだらと17年もトンボを追っているが、技術的進歩は未だ無し。採集に成
功した時より、大チャンスを逃した時のことの方を鮮明に覚えているのは、性格が後ろ向きだからかも
しれない。

何はともあれ、ここ数年のヨツボシトンボの増加現象。個人的には生息環境が似ているアオヤンマの増
加と関係があると思っているのだが、果たして真相は、、。








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by brunneus | 2017-05-25 23:30 | 東京 | Comments(0)
2017年 05月 19日

バランス

関東南部では、近年アオヤンマが幅を利かせている。

アオヤンマと言えば、15年前は利根川下流域まではるばる出向いて採っていたものだ。ちなみにかつて
の産地は現在では環境が改変され、アオヤンマは見る影もない。
しかしここ数年、ウェブ上で既存産地以外とおぼしき場所で撮影されたと思われる記事が散見され始め
た。個人でも、3年前に埼玉で自己初確認の産地を見つけている。

アオヤンマは身近なヤンマになりつつあるのだろうか?

「さらに近場」をキーワードに、昨年から暇さえあれば自宅からアクセスしやすい埼玉南部の新産地を求
めて、Googleマップを舐め回していた。
いっぽう、昨年秋から今年にかけて、異なる同好者からアオヤンマに関する興味深い情報を得た。それ
は埼玉とは全く異なる、意表を突いた場所。もしその情報が事実なら是非見てみたい、とシーズンを心
待ちにしていた。


そして昨日。
貴重な一日休みだが、生憎予報は不安定。僅かな晴れ間に期待しつつ、折りたたみ傘をリュックに忍ば
せ家を出た。
ポイントまでのアプローチは、排気ガスにまみれた無味乾燥な建物が延々と続き、とてもその先にアオ
ヤンマが棲む瑞々しい水辺があることが想像できない。

そして到着。  
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いかにも怪しげな雲が頭上に迫るが、環境は素晴らしい。
待つことしばし。雲の合間から強烈な日差しが注いできた。まず姿を現したのは褐色の小さなトンボ。
すぐには脳内で種類を照合できない。近付いて見ると、噂に聞く、あのトンボだ。

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北のトンボの代名詞が、こんな所にいるとは、、。
そして視界を横切る緑色の影、、。

気がつくと、岸辺を沢山のアオヤンマが飛び交う素晴らしい光景が広がっていた。
しかし再び頭上を雲が覆うと、今までの賑わいが嘘のように、視界からトンボの姿が消え去ってしまっ
た。そしてそれを待っていたかのように、雷鳴と土砂降りがいちどにやってきたので退散。

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手にした個体は概ね青緑色に成熟していたが、成熟手前の黄色味を残すものもちらほら。

ここ数年は時期やタイミングを外していたので、アオヤンマが飛び交う光景を見たのは久々だ。
それにしても、コンクリートと排気ガスを飛び越えて一番最初にこの地に棲みついた個体は、一体どこ
からやってきたのだろう。

「トンボが減った」という声があちこちで聞かれるが、その陰でこうして勢力を増しているトンボもいる
わけだ。自然は、絶妙なバランス感覚で移ろっている。









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by brunneus | 2017-05-19 11:57 | 東京 | Comments(0)
2017年 05月 12日

予想外

八王子の職場はなかなか良い虫の棲みかで、それがまた日常の密かな愉しみになっている。

4月下旬。
昼食を終えて仕事場へと戻る途中、同僚から何かを手渡された。それは小さな昆虫のようだったが、手
の中を覗き込んだ瞬間に、思わず「あっ」と声を上げてしまった。

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フチグロヤツボシカミキリ

眩しい新緑を身に纏ったような、素晴らしい金属光沢。
トホシカミキリ類では以前に一度だけ、ヨツキボシカミキリを拾ったことがあり、それ以来、頭の中に
何となくヨツキボシカミキリを描きながら注意して歩いてはいたが、まさかフチグロヤツボシカミキリ
に化けるとは思ってもみなかった。
ホストはホオノキらしいが、確かに同僚に手渡された場所の脇にホオノキの小さな群落がある。

フチグロヤツボシカミキリは、山間部のホオノキにいるらしいことは知っていたが、ホオノキが生える
山なぞ知るよしもないので、自分にとって遠い存在だった。
それがこんなに身近な場所で手にすることになるとは、まさに予想外の展開。

あの日以来、出勤するたびにホオノキを穴が開くほど眺めているが、まだ2頭目には出会えていない。
これからは、トンボ採りで出向いた先々で、ホオノキを探すことになりそうだ。




 
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by brunneus | 2017-05-12 21:54 | 東京 | Comments(0)
2017年 05月 07日

普通種なんだけど、、

狭い環境を好み、かつ移動力に長けたクロスジギンヤンマは、都市に順応したヤンマだ。しかし採集と
なると、なかなか難易度が高い。

気軽に足を運べる都市公園の池にも、もれなくこのヤンマがいるが、そこは大抵近隣住民の憩いの場と
なっている。写真撮影ならまだしも、竿と大口径のネットを振り回せる雰囲気ではないのだ。

この雌も、つい先日訪れた池で撮影したもの。

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こちらが手も足も出せないのを知ってのことか?大勢の来園者が歩き回る中、悠々と産卵に勤しんでい
た。そしてそのあと、池に侵入してきた雄に捕まり、見せつけるように目の前をぐぐるぐると旋回した
あと、頭上の枝に静止。距離が遠かったので撮影は出来なかったが、クロスジギンヤンマの交尾などそ
うそう見られるものではない。チャンスというのは、それが活かせない時に限って訪れるものだ。

下の雌は、別の場所で手にしたもの。心の眼で見ると、腹部の斑紋がうっすら青味を帯びているように
見えてしまうが、まあ通常型の範疇だろう。

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クロスジギンヤンマの雄型雌など夢のまた夢。出会える時はくるのだろうか。左の雄は成熟したばかり
で、今が一番色鮮やかな時。いまひとつクロスジギンの雄には食指が動かないのだが、この時期の新鮮
な雄は、毎年ひとつは手にしている。

いよいよフィールドが賑やかになってきた。





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by brunneus | 2017-05-07 22:50 | 東京 | Comments(0)
2017年 05月 04日

クラシック

前日の疲れがなかなか取れない。かといってこの時期、好天日に家で燻るのも罪だ。
というわけで、午後から近場のムカシトンボのポイントへ。

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このポイントはトンボを始めた年から通い続けている、自分にとってクラシックな場所だ。主に成熟個
体を狙う時に使うポイントで、経験から雄が頻繁に探雌し、かつ立ち回りがしやすい場所に陣取り、ひ
たすら待つ、というスタイル。

この日も、さほど多くはなかったが、ぽつぽつと下流からゆっくりと接近する雄が見られた。岸辺の茂
みを覗き込みながら足元に近づく雄を待つ時の緊張感が、何とも言えず心地よい。
ここの雄は基本的には流れに沿って通過するパターンだが、小さな滝が落ち込む淀みの上をしつこく旋
回する雄も二例見られた。初めて見る行動だ。

午後2時半、納竿。
残念ながら狙っていた雌の産卵には出くわさなかったが、短時間ではあるが「昔ながら」の採集を楽し
んだ。

帰り際、道脇に立つスギの木の皮が何となく気になったので、めくってみると、久々の顔。

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スギカミキリ雄。まさかこの時期、この場所で出会えるとは。



手にしたムカシトンボ雄。すっかり成熟し、翅や外殻もしっかりしている。

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そして何より成熟の証である、銀色に輝く複眼。他のトンボには見られない、不思議な色彩だ。いつ見
ても飽きることがない。

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ウェブ上ではちらほらクロスジギンヤンマが池に戻り始めた記事が上がっている。
次はクロスジギンが飛ぶ、あの場所に行ってみよう。







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by brunneus | 2017-05-04 02:01 | 東京 | Comments(0)
2017年 04月 26日

テネラル

昨日。

昨年の晩夏に雌から採卵し、孵化したマルタンヤンマの幼虫が羽化。

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確か8月下旬頃に採集した雌だったと記憶しているので、幼虫期間が大体9ヶ月。自然の状態より若干
早い。雄の淡い期待もあり、敢えてきちんと確認しなかったのだが、予想通り雌の羽化となった。

それにしても、マルタンヤンマの未熟個体を見るのは本当に久しぶりだ。雌の成熟度による体色変化は
雄ほどではないが、透明な翅、明るい色調の胴体、灰色の複眼など、未熟期にしか見られない色彩が新
鮮。こうして見ると、トビイロヤンマの未熟個体を彷彿とさせ、やはり近い仲間なのだなあ、と実感。

都内近郊ではマルタンの未熟個体が飛ぶポイントを把握していないが、この雌を見て、今年は探してみ
たくなった。








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by brunneus | 2017-04-26 23:10 | 東京 | Comments(0)
2017年 04月 23日

雌モード

トンボは毎年同じ時期、同じ場所に姿を現すが、その行動パターンは様々な条件によって、微妙に変化
する。

先日訪れたムカシトンボの産地は、成熟前の摂食個体が飛ぶ場所なのだが、通常は広い空間をゆっくり
と旋回するパターンが多い。しかし、先日訪れた時は広い空間を飛ぶ個体は殆どなく、脇を流れる渓流
の上を往復する個体が多かった。渓流の上をスウォーミングする小虫が多かったので、それがムカシト
ンボの行動に影響を与えたのだろう。

その他では、採集した個体が雌ばかりだったことが印象的。雄も少しは混じっていたが、今までの経験
上、ここは雄の方が多い場所だ。これは、時期的なものなのか、天候的なものなのかは分からない。

このポイントに通って10年ちかくになるが、まだまだ分からないことだらけで、それがまた面白い。

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さて、次はどこに行こうか。









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by brunneus | 2017-04-23 00:45 | 東京 | Comments(0)
2017年 04月 20日

2017開幕

都内では4月15日前後から、ようやくウェブ上でちらほらムカシトンボの羽化情報が見られ始めた。
すぐにでもフィールドに出かけたい衝動に駆られるが、活動する個体が増えるのを待つために数日我
慢。そして高温晴天の日、仕事前の数時間を使って、一年振りのポイントへと足を運んだ。

山はまだ浅い緑色にうっすらと染まり、所々にヤマザクラのピンク色が眩しい。道中の渓流沿いから
はミソサザイの張りのある元気な声。耳を澄ますと、その奥からヤブサメのか細くも脳天に突き刺さ
る声が響く。頭上からは、ヒガラ、キビタキの艶やかな囀。何もかもが、一年前と同じだ。

そしてポイント。空間を飛ぶ雑多な小虫を眺めていると、出し抜けに半透明の棒状物体が、翅をキラ
キラと輝かせながら視界を横切る。一年振りの再会。

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ムカシトンボ。
記録を読み返すと、今年は昨年よりも5日遅い採集ということになる。
狂気の季節の幕開けだ。






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by brunneus | 2017-04-20 01:24 | 東京 | Comments(0)
2017年 04月 16日

使者

最高気温26度。半年振りの、身体にまとわりつく生暖かい空気に戸惑う。数日続いた強風で桜の花び
らは一気に散り、待ちわびていたかのように、その下から青々とした若葉が顔を出している。駅前広場
を飛び交うツバメ。いつの間にかイロハモミジの葉が全開になり、小さな赤い花を咲かせている。
街の風景が、劇的に変わった。

そろそろかな、と二日ほど前から帰宅途中の路上に目を凝らすようにしていたのだが、ついに今日、そ
れを見つけた。

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国立の春の終わりを告げる使者、オオキイロコガネ。

ここ数年、徐々に数を減らしてきているように感じるが、個体数が減っているのではなく、もしかした
ら街灯のLED化が原因なのではないか、と疑っている。
今日得た個体は恐らく雄。脚が身体に対してアンバランスに長いので、個人的に甲虫界のチンパンジー、
と呼んでいる。

春の終わり、夜が楽しい季節がやってきた。







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by brunneus | 2017-04-16 23:26 | 東京 | Comments(0)