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2009年 07月 31日

複眼に関しての研究

いつもコメント頂いている方のブログに対抗して(笑)

自宅羽化したヤンマの複眼の色の変化を比べてみる。
トンボの複眼はどの種類もとても奇麗なのだが、ヤゴから羽化したばかりの成熟していない成虫の複眼は、地味な色をしている。
常々、どういう過程でああいう美しい色になるのか、ということに興味があった。

例えばネアカヨシヤンマ。

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羽化直後。複眼はまだ灰色の部分が多い。

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1週間くらい。複眼前方が少しずつ青みを帯びてくる。

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3週間後。すっかり成熟した個体。

注目すべきは、複眼だけでなく、体の黄色い帯も、緑色に変化していること。そして複眼の中の小黒点が、成熟するにつれて増えている。


例えばヤブヤンマ。

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羽化直後。まだ小黒点は殆ど発現していない。

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羽化1週間後。小黒点が発現し、複眼表面に光沢もでてきた。

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羽化約10日後。複眼中程が次第に青味を帯びてくる。

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羽化後約3週間。複眼全体に青味が広がる。ほぼ成熟。
ヤブヤンマで面白いのは、先に小黒点が完全に発現してから色が変わる、ということ。複眼と同時に顔面も青くなっている。


昆虫のなかで最も視覚が発達したトンボ類。複眼や体の色の変化は、性的に成熟したシグナルで、色の変化を確認してから生殖行動に移るのかもしれない。
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by brunneus | 2009-07-31 16:50 | つぶやき | Comments(6)
2009年 07月 31日

神奈川・黄昏三昧

■29日

川崎市の谷津。
所用の合間を縫って出撃。

この日も風がとても強かったが、前回の経験があるので気持ちには余裕がある。

17:15
ポイント着。ヒグラシの合唱と森を渡る風の音。

18:03
突然、顔面目がけて茶色いトンボが突進してくる。見送る瞬間の青い残像。マルタンだ。
前回の経験から、まだ早いと踏んでいたので採る体勢ができていなかった。

18:11
直進してくる姿を補捉、ストローク。快音。

18:18
再び直進。理想的なコースだが、何故か空振り。後ろ姿を睨みつけてから前を向くと、次が迫ってきていた。慌てて振ると快音。

この日はこれ以降何も飛ばなくなってしまった。しかし採ることはできたので満足。

成果:
マルタンヤンマ♂2


■30日

所用の帰り、茅ヶ崎市の谷津。

昼間は久々に晴れて猛暑。こういう日のお決まりのパターンで、夕方からもくもくと積乱雲が空を覆う。

17:06
ポイント着。いつもここは薄暗く、湿気がすごい。

17:36
谷津の奥で最初のヤブヤンマが飛ぶ。

17:55
再びヤブヤンマ。不規則に上空を飛び回るが、下がってきた隙にストローク。快音。
はるか上空にはウスバキトンボがたくさん群れている。

17:58
茶色い弾丸が突っ込んできた。マルタンだ。フラフラと左右にブレながら来たので、狙いが定まらず外す。まだチャンスはあるだろう。

18:03
ヤブヤンマが増えてきた。上空を旋回している。その後次第に数が増えてゆくがどれも高い!
翅が茶色く腹が太い雌も加わる。

18:30
かなり周囲が薄暗くなる。ヤンマも減ってきた。

18:50
終了。結局、マルタン雄はあの一回だけ。雌もはるか高空をちらっと飛んだだけだった。


毎年この日に来ているが、マルタンがこんなに少ないのは初めてだ。

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成果:
ヤブヤンマ♂2
(オニヤンマ♂1)
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by brunneus | 2009-07-31 13:29 | 神奈川 | Comments(0)
2009年 07月 28日

意地

虚しく敗退した翌日。
東京は晴れ上がった。運良く仕事も休み。

これは行かない手はない。雪辱を晴らす。どうも、採れないとムキになってしまう。
しかし玄関を出ると、ものすごい風。街路樹がゆさゆさ揺れている。厳しいか、、、と思いつつも、ポイントは谷間だし、少しは風は穏やかになっているだろう、と淡い期待を抱き、電車に乗る。



そう、いつものこの「淡い期待」がいけないのだ。



ポイントに着くと、森全体が轟音を響かせながら強風に煽られ、揺れている。時々湿地を渡るつむじ風。

雨の次は風が俺を邪魔するのかー!!!

頭上を群れて旋回しているはずのオニヤンマも当然いない。

風に関係ないヒグラシだけは元気だ。

今日もダメか、、、。と吹く風に恨めしい視線を投げかける。

しかし18時16分。突然目の前に褐色の影が飛び込んでくる。気付くのが遅れ、脇を通過するのを見送る。鮮やかなブルーの帯が視線を横切る。

「来た!!」

暗がりの奥から次々にやってくる褐色の弾丸。
今日は風のせいか、コースが限定されて、向かい風で飛ぶ時は若干減速するらしく、狙いやすい。

外しても、まだチャンスがあることが楽しい。

終わってみると、岸以外のポイントでは新記録の5雄をネットにすることが出来た。

しかし、直進コースでのストロークには課題が残る。振るタイミングが合わない。速すぎたり、遅すぎたり、、。多分、焦ってしまうのだろう。

なにはともあれ、マルタンのリベンジができ、ほっと一安心の帰り道だった。

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成果:
マルタンヤンマ♂5
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by brunneus | 2009-07-28 07:09 | 神奈川 | Comments(4)
2009年 07月 24日

もしかして

まだ梅雨真っ最中なんじゃ、、
というような日々。

今日は朝から断続的に雨が降っていて、マルタン黄昏は諦めかけていた。予報も芳しくない。

しかし16時頃から急速に空が明るくなり、青空が広がりはじめた。

しめた!予報が外れたか?

急いで竿を手に取り、玄関を飛び出す。
駅までの街路樹では、いつの間にかアブラゼミが増え、空き地では西日を浴びてウスバキトンボが飛び交う。

ポイント最寄り駅で降り、目指す丘陵へ向けて急ぐ。
しかし丘陵に近付くにつれ、雲が、、。
間に合ってくれ!


そして到着。
それを待っていたかのように、バケツをひっくり返したような雨が降りだした。
東屋に避難して様子をみるが、雨は止むどころかますます勢いづき、滝のように降っている。


どうやら考えが甘かったようだ。


最近、スランプが続いている。

マルタン雄はまだまだ追加したいのだが、、。
岸がダメになった今、頼るのはココしかないのだ。

もうすぐエゾ系のシーズンがはじまる。
なんとか8月なかばまでにはマルタンをクリアしたい。

今年は手持ちが少ないオオルリボシも採りたい。
やはり山梨か、、。
上田は数が年々減っているし。


さて、雨が小降りになったので、ヒゲコガネでも探しにいくか。

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成果:ゼロ
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by brunneus | 2009-07-24 19:24 | 神奈川 | Comments(0)
2009年 07月 22日

エクリプス

そういえば今日の皆既日食。

東京は生憎の天気で、テンションは下がるが、NHKで特番をやる、というので期待してテレビの前にかじりついたが、、。

リングになった太陽をドアップで映すばかりで、がっかりした。こんな映像(画像)なんて巷に溢れているし、何よりこちらが見たいのは、「まわりの風景」だ。

皆既になる前となった時、そして明けた時。
そのまわりの風景の変化が一番見たい。

番組内で少しはでてきたが、すぐにまた太陽のアップに切り替わってしまう。

番組の作りも、少ない素材集めで、話を膨らませすぎた感。
「太陽エネルギーと植物」みたいな関係を軸にしていたが、方向性が日食とあまりにかけ離れている。

もっと各地の部分日食の様子とか、海外メディアの取り上げ方を紹介するとか、、。

上海のテレビや、その後の普通のニュース番組での各地の様子の方が、よっぽどリアルだった。

番組作りは、もっとリアリティーを追求してほしい。
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by brunneus | 2009-07-22 23:05 | つぶやき | Comments(0)
2009年 07月 22日

海沿いの湿地

2日前。

今年初めての、千葉の海沿いの湿地、黄昏ヤンマへ行ってきた。

気温が低く風が強いという、トンボ採りにとっては雨の次に悪い条件だったが、スケジュール的にこの日しかなかったので、ダメもとで強行した。

結果は予想外の収穫。
気温が低い日は行動も安定せず、飛び出す時間も遅く短く一瞬で終わることが多いのだが、この日はベストコンディションに近い飛びだった。

ここの主役であるネアカヨシヤンマ。
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東京方面では葛飾の公園が有名だが、色んな意味で最近は採りにくくなっている。
自宅からは遠いが、駅からのアクセスも良く、のびのびとネットを振れる千葉のこの場所は貴重だ。


黄昏の黄金色の空を一直線に、時々宙返りを交えて飛ぶ影。

暗くなるにつれ次第に数が増え、あっちからも、こっちからも飛び出し、どれに狙いを合わせていいか分からない。

初めは雄、雌バランス良く狙うつもりが、振り続ける腕が疲労してきて、そんな余裕はなくなり、射程に入ってきた個体めがけて片っ端からネットを振る。
空振りも多いが、それよりも数が多いので、チャンスは無限。ぶんぶん竿を振り回し、時々カサッ、カサッと快音が響く。
採ったものをケースに仕舞おうと屈むと、蚊の大群が容赦なく襲いかかる。

黄昏の海沿いの泥湿地で繰り広げられる、夏前半の汗まみれの狂気。


もう一つの狙いのアオヤンマは満足のいく数が採れなかった。今年はアオヤンマを外してしまった。
特に五駄沼が釣り堀拡張で埋め立てられ、ポイント力が低下してしまったのがショックだ。気軽に行ける良いポイントだったのだが、、。


それはともかく、天気が悪く行くまでは気が重かったが、今日は行ってよかった。

8月までの僅かな時間、地元でマルタンをもう少し追加したい。狙い目は今週金曜日。

模索していた山原弾丸リベンジは、飛行機の空席が無いことで諦めがついた。


成果:
ネアカヨシヤンマ♀9、♂5
ヤブヤンマ♀1
アオヤンマ♀1
コフキトンボ♀1
チョウトンボ♀1♂1
ヤマトタマムシ1
ホシベニカミキリ1(死骸、途中下車の葛西臨海公園)
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by brunneus | 2009-07-22 22:43 | 千葉 | Comments(0)
2009年 07月 18日

まわりをしる

太平洋高気圧がついに本気を出しやがったな、と思ったら、梅雨明けの知らせ。

ここのところ、遠征はちっとも芳しくないが、近場の成績がいい。

一昨日。
午後。元同僚のMさんと駅前で別れたあと、向かったのは、川崎市の多摩川にほど近い谷津。
夏のシーズン開幕戦だ。

黄昏の谷津を音もなく猛速で飛び回る青黒い影。

マルタンヤンマ。
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暗がりでは影にしか見えないが、手に取ってみると、その美しさにどきりとする。

森の闇の奥から次々に繰り出される豪速の変化球に翻弄されつつも、久しぶりに充実したひとときを過ごすことができた。


そして完全に暗くなるのを待って向かったのは多摩川河川敷。
アトリエに参加し始めてから狙っていたのだが、うまくいかず、ついに3年越しの夢が叶った。

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ヒゲコガネ。

大河の河川敷や、海岸の砂地にのみ棲むという変わり種のコガネムシ。このあたりでは多摩川河川敷の何カ所でしか見られない。
恐らく、関東近辺では、カブトムシを除くと最も大きなコガネムシだろう。カナブンなんかを遥かに凌ぐその重量感。おまけに掴むと腹と鞘翅を擦りつけて「キュッキュッ」と鳴く。

この前のルリボシカミキリといい、ムネアカセンチといい、最近は地元での出会いがいつになく多い。
なんだか、多摩南部地域の自然の底力を見た気がする。開発されつくしている地域だが、その隙間を縫って、しっかりと深い自然のかけらが息づいている。(これからもそうであるように祈っている)

自分が日常的に行き来する地域の環境を観察するのは面白い。
マクロな視点から、自分の立ち位置が見えたような気がするのだ。

例えば実家にほど近い新宿区の戸山公園。でかい高層団地に囲まれた公園。
早春には人工池でヒキガエルの壮絶な蛙合戦が繰り広げられ、茂みからはクビキリギスの声が響く。
初夏の昼間には同じ池の上を鮮やかなコバルトブルーの残像を残しつつ、クロスジギンヤンマが旋回する。
夏の夜には林縁の薮からハヤシノウマオイの合唱、開けた空き地からはカンタンの甘い声が届く。
昼間の林の中で、大きなヤマカガシに出会ったこともあった。

例えば国立。冬には一橋大学の雑木林の梢をエナガを中心としたカラ類の混群が渡る。
そして今年は、春からずっとウグイスのさえずりが聞こえている。恐らく繁殖しているのだろう。普通、平地のウグイスは、夏になると山へ帰るのだが、、。
夕方になると、帰化種である、大きな緑色のワカケホンセイインコの群れが住宅地の上空を飛んでゆく。
夏の夜には大学脇の道路で、たびたび大きなカブトムシに出くわす。美しいアオドウガネもこのあたりでは多い種類。富士見台団地の垣根にはヤブキリが多産する。そして去年の夏には谷保の崖線でついにアカボシゴマダラを見た。(中国産の蝶で、誰かが数年前に神奈川で放蝶して以来、爆発的に殖えている)

去年の初夏には、立川の職場の真ん前で、オナガサナエの死骸を見た。多摩川からはるばる飛んで来たのだろうか。

アトリエのある川崎市麻生区周辺も、先述のマルタンヤンマ、ヒゲコガネをはじめ、ヤブキリも多い。アトリエの向かいの植木にも棲みついている。


自分がどんな所に棲んでいるのか、どんな所で働いているのか。
これからも観察していきたい。
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by brunneus | 2009-07-18 21:26 | 神奈川 | Comments(0)
2009年 07月 12日

沖縄の風・その1

記憶をさかのぼる。

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アオビタイトンボ/沖縄県大宜味村

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アメイロトンボ/沖縄県大宜味村

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オオメトンボ/沖縄県国頭村

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ハネビロトンボ/沖縄県大宜味村

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コモンヒメハネビロトンボ/沖縄県大宜味村

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オオハラビロトンボ/沖縄県大宜味村


こつぶだが、大好きな南のトンボたち。
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by brunneus | 2009-07-12 15:13 | 沖縄 | Comments(0)
2009年 07月 06日

ある意味

新しい経験をした。

5年連続の初夏の沖縄。
この時期の沖縄と言えば、カラスヤンマ、トビイロヤンマをはじめとする、亜熱帯のトンボの乱舞。
今までも、程度の差はあれ満足の行くものだった。
沖縄は、確実にこちらの期待に応えてくれる場所だった。

今までは、、、。


奇しくも沖縄地方の梅雨明け宣言がなされて一週間後。
よし、読んだ通りの、絶好のタイミングのはず。

、、だった。


今回の沖縄行。
今となって思い出されるのは、

低くたれ込める空一面の雲。

額を渡る冷たい風。

灰色の風景。

雨が近づく音。

そして雨に濡れた全身が風に煽られ冷える。

え、ここ沖縄?

トンボの姿はない。

なにより、
空の中にあたりまえにあるはずの黒い影。カラスヤンマが見当たらない。

そして黄昏の水田。

視界一面を覆うトビイロヤンマの群れがない。

たまに、さっと視界の隅を通過するのを見送るばかり。

いくら天気が悪いとはいえ、これはおかしい。

黄昏系は天候に左右されにくいはずなのに。

カラスヤンマだって、今までは曇っても飛んだ。

やはり気温なのか、、。

自然に「当たり前」なんてないことを痛感した。

しかし今まで見られなかったものもいくつかある。

その筆頭がこれ。

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死体だが、10年間の沖縄通いで初めて見た。
どうやら、故意に轢き殺されたらしい。ウチナンチュのハブへの憎悪は、時に狂気じみたものを感じることがある。
しかしそれは、恐怖の裏返しなのだろう。

そのほか、雨がちだったためか、クビワオオコオウモリが、ばさばさとあちこちで見られた。
夜の奥間バス停。街灯の下をえも言われぬ叫び声をあげながら飛び交っていた。

そして巨大なアフリカマイマイもかつてなく蔓延っている。

まあ、これも沖縄なのだ。

晴れても、雨でも、トンボがいてもいなくても沖縄。

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by brunneus | 2009-07-06 22:34 | 沖縄 | Comments(0)