トンボの日々

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2010年 09月 26日

たまには

今日は休日好天だったにも関わらず、
昨日の仕事疲れか、どこにも行かずに1日が終わった。

何もしないのもナニなので、ヤンマ科の自己記録地などの整理などをしてみた。

○オキナワサラサヤンマ
・沖縄県沖縄本島北部
3カ所
●計3カ所

○サラサヤンマ
・東京都西部
5カ所
・埼玉県北西部
1カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・千葉県東部
1カ所
・高知県西部
1カ所
●計9カ所

○コシボソヤンマ
・東京都西部
4カ所
・神奈川県東部
1カ所
●計5カ所

○ミルンヤンマ
・東京都西部
8カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・神奈川県東部
1カ所
・長野県北部
1カ所
・高知西部
1カ所
●計12カ所

○ヒメミルンヤンマ
・鹿児島県奄美大島南部
2カ所
●計2カ所

○アオヤンマ
・群馬県北西部
1カ所(幼虫)
・東京都東部
1カ所
・千葉県北西部
1カ所
・千葉県東部
1カ所
・高知県中部
2カ所
●計6カ所

○ネアカヨシヤンマ
・東京都東部
1カ所
・埼玉県中部
1カ所
・千葉県東部
1カ所
・千葉県中部
1カ所
・高知県中部
3カ所
・高知県西部
1カ所
●計8カ所

○ヤブヤンマ
・埼玉県中部
1カ所
・埼玉県西部
2カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・東京都西部
7カ所
・東京都東部
3カ所
・千葉県西部
1カ所
・千葉県中部
1カ所(幼虫)
・千葉県東部
1カ所
・神奈川県北東部
2カ所
・神奈川県東部
1カ所
・神奈川県南部
2カ所
・高知県中部
1カ所
・広島県南部
1カ所(不確定)
・鹿児島県奄美大島南部
1カ所
・沖縄県沖縄本島北部
3カ所
●計28カ所

○カトリヤンマ
・栃木県中部
2カ所
・東京都西部
2カ所
・東京都東部
1カ所
・千葉県東部
1カ所
・埼玉県中部
1カ所
・埼玉県西部
2カ所
・長野県北部
1カ所
・高知県中部
1カ所
・沖縄県沖縄本島北部
1カ所
●計12カ所

○リュウキュウカトリヤンマ
・鹿児島奄美大島南部
1カ所
・沖縄県沖縄本島北部
1カ所
沖縄県西表島南部
2カ所
沖縄県西表島南部東部
1カ所
●計5カ所

○ルリボシヤンマ
・福島県中部
1カ所
・東京都西部
2カ所
・神奈川県北西部
1カ所
・埼玉県西部
1カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・山梨県北部
1カ所
●計7カ所

○オオルリボシヤンマ
・福島県中部
1カ所
・茨城北東部
1カ所
・東京都西部
1カ所
・埼玉県西部
1カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・山梨県北部
2カ所
・長野県北部
2カ所
●計9カ所

○マダラヤンマ
・福島県中部
1カ所
・栃木県中部
1カ所
・茨城県北東部
1カ所
・長野県北部
1カ所
●計4カ所

○マルタンヤンマ
・茨城県北東部
1カ所
・栃木県中部
1カ所
・群馬県西部
1カ所
・埼玉県中部
1カ所
・埼玉県西部
1カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・東京都西部
5カ所
・東京都東部
5カ所
・千葉県東部
1カ所
・千葉県西部
1カ所
・千葉県中部
1カ所(幼虫)
・神奈川県東部
1カ所
・神奈川県北東部
2カ所
・神奈川県南部
1カ所
・長野県北部
1カ所
・高知県中部
3カ所
・高知県西部
1カ所
・鹿児島県奄美大島南部
1カ所
●計29カ所

○トビイロヤンマ
・沖縄県沖縄本島北部
1カ所
・沖縄県阿嘉島
1カ所
・沖縄県池間島
1カ所
・沖縄県石垣島北部
1カ所
●計4カ所

○ギンヤンマ
・茨城県北東部
2カ所
・栃木県中部
1カ所
・埼玉県中部
1カ所
・埼玉県西部
1カ所
・東京都西部
8カ所
・東京都東部
8カ所
・千葉県東部
1カ所
・千葉県西部
1カ所
・神奈川県北東部
1カ所
・長野県北部
2カ所
・長野県中部
1カ所
・山梨県北部
1カ所
・高知県中部
2カ所
・高知県西部
1カ所
・鹿児島県奄美大島南部
1カ所
・沖縄県沖縄本島北部
3カ所
・沖縄県沖縄本島中部
1カ所
・沖縄県座間味島
1カ所
・沖縄県宮古島
1カ所
・沖縄県池間島
1カ所
・沖縄県波照間島
1カ所
●計41カ所

○クロスジギンヤンマ
・群馬県北部
2カ所
・群馬県西部
1カ所
・埼玉県中部
1カ所
・埼玉県西部
1カ所
・埼玉県南西部
1カ所
・東京都西部
7カ所
・東京都東部
3カ所
・千葉県東部
1カ所
・神奈川県北東部
1カ所
・神奈川県東部
1カ所
・神奈川県南部
3カ所
・高知県中部
1カ所
●計23カ所

○オオギンヤンマ
・沖縄県沖縄本島北部
2カ所
●計2カ所

○リュウキュウギンヤンマ
・鹿児島県奄美大島東部
1カ所
・鹿児島県奄美大島南部
1カ所
・沖縄県沖縄本島北部
4カ所
・沖縄県沖縄本島中部
1カ所
・沖縄県渡嘉敷島
1カ所
・沖縄県西表島南部
2カ所
・沖縄県西表島東部
1カ所
・沖縄県西表島北部
1カ所
●計12カ所


記録箇所の数字の大小は、その種の普遍度と必ずしも比例しない。
例えばマルタンヤンマは集中的に調査した時期があったので、数が多い。
一方、たとえばクロスジギンヤンマは調査をしていないので、実際の数を反映していない。

しかし、あちこち行ったなあ、、、。
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by brunneus | 2010-09-26 22:32 | つぶやき | Comments(0)
2010年 09月 25日

二回戦も敗退

シーズン二回目のマダラ詣の舞台は、北関東に設定した。
このポイントはだだっ広く、とりとめのない印象なのだが、
決行する前週に、ある程度の結果が出たという情報を入手した。

当日。
朝目覚めると、なんと電車に乗ってなければいけない時間。
しまった、、、、。
仕方ないので、夕方の可能性に賭けて、のんびり出発。

そして結果。
またしてもマダラヤンマは敗退。
雌どころか、雄も得ることができなかった。
いっぽう、同行のSさんはしっかり雌を採っている。
なんというか、このポイントでの動き方を知っている感じだ。

しかし、マダラ以外では、ささやかな成果があった。

マルタンヤンマ雄:体長75mm
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おそらく今年最後のマルタンヤンマだろう。
この時期のマルタン雄は、夕方の早い時間に、ひらけた池の上を大きな多角形を描いて
安定して飛ぶ習性がある。いわゆる「秋モード」だ。

この密生した植物の上、すれすれをまっすぐこちらに向かって飛んでくる。
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東京でこのモードを見なくなって久しいが、マダラヤンマのポイントで見られるとは
思っていなかった。
北関東は、とにかくアプローチが長くてうんざりするが、少しでも成果があると、帰りも気が楽だ。
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by brunneus | 2010-09-25 02:10 | 茨城 | Comments(0)
2010年 09月 25日

やったっ!

9月中旬、台風が関東を掠めた翌日。天気は急速に快復し、からっと晴れた。

この日は夕方から仕事なのだが、この晴れ間を逃す手はない。
もう行き先は決めていた。

三回振られた、八王子のコシボソ。時期的に、この日がラストチャンスだ。
台風が連れてきた涼しい秋の大気で、トンボの活動も活性化しているに違いない。

午前11時半。ポイント着。
向かいの沢から流れ込む冷たい風で、あたりはひんやりとしている。
台風の影響か、産卵ポイントの向かいの沢からは、茶色く濁った水が勢い良く
流れ出している。
しばらく様子を見たあと、おもむろに靴を脱ぎ、川を渡って対岸へ。

12時ちょうど。
目の前をコシボソヤンマの雄がせかせかと通過。いったん上流へ消えたが、
ほどなく引き返してくる。
今回は雄が目的ではないので、見送る。

12時02分。
ふと、本流との合流点に気配を感じて目をやると、岸辺の護岸にヤンマが止まっている!
そして腹をぐいっと曲げて、腹端を護岸に押し付けた。
ミルン雌か、、、?
竿をぐっと構えると、ヤンマはふわっと飛んだ。
しまった、気付かれたか、、、。
しかし、何を思い直したのか、ヤンマはふらふらとまた戻ってきた。
その瞬間に、竿が空を切る。「かさっ」
快音!!

ミルンだったらがっかりだなあ。小さく見えたからなあ、、。
と思いながらネットをたぐり寄せると、赤茶色の胴体、、、。
やった!!コシボソ雌だ!!

諦めなければかならず報われる、という好事例。


コシボソヤンマ雌:体長78mm
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今までコシボソヤンマ雌との出会いは、かなり偶然に頼っていたが、
「狙って採れた」ことの喜びは大きい。
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by brunneus | 2010-09-25 01:55 | 東京 | Comments(0)
2010年 09月 21日

ムネセン祭り

今朝、八王子の職場の「ムネアカセンチスロープ」
(ムネアカセンチコガネが時々転がっている通路)で、かつてなく多くの個体を見た。

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さっそく同僚のムシ屋Aさんにメール。
「ムネアカ大量ですよ!Aさんのぶんは残しておきましたよ!!」

通行人も多く、おもむろに地面から何かを拾う仕草はあからさまに怪しく、
恥ずかしいのだが、目に前に点々と転がる真っ赤な甲虫を目にすると、
無意識に手が伸びてしまう。

1頭だけぽつんと転がっている日や、全く見ない日。
そして今日のようにたくさん見られる日。

何か微妙な気象条件があるのだろうか。
そういう幸運な日に出勤が重なるのは、そうそうないチャンスだ。
恐らく、このまま放置すれば、その日のうちに掃除のシルバーさんが、
ゴミもろとも片っ端から処分してしまうに違いない。

こんな日は気分がいい!
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by brunneus | 2010-09-21 23:35 | 東京 | Comments(0)
2010年 09月 20日

東京でヒメミルン?

今年は関東のあちこちで南方のトンボ、ハネビロトンボが目撃されているらしい。

10年以上前(まだ僕がトンボ採りを始める前)に、これまた南方のヤンマ、オオギンヤンマが
全国に大挙してやってきて、
「オオギンフィーバー」なんて言われたことがあったらしいが、
さしずめ今年は「ハネビロフィーバー」とでも言うのだろうか。

最近、都内の谷津で、日没後の真っ暗な時間帯に草地の上を行き来していたヤンマ。

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小柄な体に、この翅の褐色帯は、、、。
奄美諸島に棲息するヒメミルンヤンマ、、、?



であるわけなく、フツーのミルンヤンマの雌。
南日本産のミルンヤンマの雌と、奄美諸島に分布するヒメミルンヤンマの雌は、
翅の前縁にミナミヤンマのような褐色の帯が入るらしいが、
東日本のミルンの雌も、未熟なうちは、上の画像のように褐色の帯が発現する。
しかしこの帯が見られるのは未熟期だけで、成熟すると何の変哲もない透明な翅になってしまう。

以前の記事で紹介した、オニヤンマの雌もこのパターンだ。
オニヤンマも八重山以南のものは、成熟しても翅のオレンジ班が残るという。

このあたり、何か進化の秘密が隠されていそうで、
秋の夜長の考え事にはもってこいかもしれない。
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by brunneus | 2010-09-20 02:10 | 東京 | Comments(0)
2010年 09月 19日

オオルリボシを求めて

オオルリボシヤンマは、北方系の種が多いルリボシヤンマ属(Aeshna)のなかにあって、
比較的暖地にも適応したヤンマだ。

オオルリボシヤンマ雄:体長83mm
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明るく開けた、水深のある池沼で繁殖することによって、
近似種のルリボシヤンマとは棲み分けている。
東北以北では低地に普通のヤンマだが、温暖な関東南部では少ない。

以前は山梨や長野に遠征しに行ったついでに採る、という位置づけで、
産地の高原の池や寒冷な台地の池に行けば沢山飛んでいることもあり、
大して重要視していないヤンマだったが、ここ数年、どうも様子が違ってきた。

かつてマダラヤンマのポイントに行けばいくらでもいて、マダラを狙うのに目障りなので網で追い払うくらいだったのに、ここ数年、殆どその姿を目にしなくなったのだ。
マダラヤンマが減少したのと比例しているようにも思える。
それに代わって、南方系のギンヤンマが増えてきたことも気になる。

とにかく、オオルリボシヤンマは「ついでに採る」ヤンマではなくなってしまったようだ。

では、近場での産地は、、、。
と地図を穴が開くほど眺めてみても、東京近郊で
「山沿い、山間部の明るく開けた、挺水植物が繁茂する池」
という条件に合致する環境は、ほぼ皆無だ。
一方、小さな池を好むルリボシヤンマは、山沿いのあちこちに、安定した産地が点在する。

さて困った。
しかし、オオルリボシヤンマだけのために、わざわざ山梨や東北に行くのもなあ、、、。というのが本音。

毎年秋になると、オオルリボシヤンマの近場の新産地を探す日々が続くのだ。
誰か知りませんかー?(笑)
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by brunneus | 2010-09-19 04:04 | その他 | Comments(0)
2010年 09月 12日

とりあえず初戦敗退

かつて、マルタンヤンマというトンボの美しく成熟した雄は、
羽化の性比が1対1にもかかわらず姿を見ることが難しいとされ、
その標本は珍重されていたという。
しかし、雄の行動パターンが解明されてから、姿を見ることは容易になった。
さらに近年、雄の休息環境が丹念に調べられ、都内某公園では、散歩がてら、コンデジ片手に
気軽にマルタンヤンマ雄が誰でも撮影できるようになってしまった。

マルタンヤンマに限らず、生態にかんする知見や情報が蓄積され、
かつての珍種がそうでもなくなった例は多い。
ヒラヤマコブハナカミキリしかり。オオトラカミキリ(雌)しかり。

しかし性比が1対1であるにもかかわらず、いまだに出会うことさえままならないトンボがいる。

それはマダラヤンマの雌。

毎年秋になると遥々産地まで遠征し、アシの泥沼の中に一日中突っ立って、
体力の限界まで雌の飛来を待つのだが、どうしても採れない。
ひどい年は、姿さえ見られない場合もある。
最後に雌を手にしたのは、実に3年前だ。


そして今年もマダラ詣の季節がやってきた。

今回も某県某所に、トンボ仲間三人で遠征。
毎回のパターンとして、前夜発、仮眠ほとんど無しの状態で、フィールドへ出撃。

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目の前に立ちはだかるアシの壁をかき分け、雌が飛翔する風景を胸に抱きながら奥へと進む。
ここぞ、という場所に各々陣取り、視野の隅々に全神経を集中させ、
時にポイントを移動しながら、ひたすら雌の姿を追い求めて12時間。

午後6時、納竿。
結局、誰も雌を手にすることなく終わった。
道のりは険しい、、、。

一方、雄はといえば、今がまさに旬の時期。
成熟したての、とても綺麗な個体が揃っていた。

マダラヤンマ雄:体長66mm
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複眼。
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いつ見ても、この涼しげな青色にはうっとりしてしまう。
どこかで書いたかもしれないが、同じ青でも、南方系のマルタンヤンマ、ヤブヤンマの青色と、
北方系のオオルリボシヤンマやマダラヤンマの青色は、質が違うように思う。
マルタン、ヤブは、微妙にエメラルドが入った、珊瑚礁の海のような色。
オオルリボシ、マダラの青は雪山を映す湖のような色だ。

この雪山を映す青色を見ると、シーズンが終盤に差し掛かったことを実感し、
ちょっと切なくなってしまう。

今年は雌に会えるのだろうか、、、。
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by brunneus | 2010-09-12 02:57 | その他 | Comments(0)
2010年 09月 10日

腰細ウィーク

夏も終わり、黄昏時に飛ぶヤンマ類も数が少なくなってきた。

まだ出会っていない種のひとつ、コシボソヤンマ。
丘陵地の清流に棲む大型のヤンマで、褐色の体と大きな複眼は、
薄暗い環境での活動を得意としていることを物語っている。

そして最も特徴的なのは、「腰」。
正確には、「腹部第3節」なのだが、この部分が異様に細くくびれているから「コシボソ」。

コシボソヤンマ雄:体長80mm
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なんでこんな形になってしまったのか、見当もつかない。
生きて行く上で必要な形なのだろうが、、。

横から見ると、印象ががらりと変わる。

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コシボソヤンマは7月下旬頃から姿を見せる真夏のヤンマ。
出現期も後半にさしかかり、この時期は雌の産卵期のピークを迎えている頃だ。


8月下旬。八王子市のポイントに、雌を狙いに行ってみた。
午後4時前。到着後、すぐに目の前を雄が素早く掠める。
早速靴を脱ぎ、じゃぶじゃぶと川の中に入って対岸の雌ポイントへ。
何度か雄を見送ったあと、流れの朽ち木を怪しげな飛び方をする影を発見。
そしてその影は、朽ち木に止まった。
雌!!
しかし角度が悪い。どうフレームをあてがっても、隙間ができてしまうのだ。
そしてあれこれ思案しているうちに、雌はついっと飛び上がり、薄暗い上流へと姿を消してしまった。

まあいいや。まだまだ来るだろう。
と、この時は高をくくっていたのだが、あとがさっぱり続かない。

そしてその後、3回ほどポイントに通いつめたが、結局雌の姿を見たのは最初の一回だけだった。

「振っときゃよかった、、、」

という好事例。
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by brunneus | 2010-09-10 12:30 | 東京 | Comments(0)
2010年 09月 10日

ナイトクルージング

夏の終わりの一週間。
仕事の合間をぬって、去年果たせなかったヒゲナガカミキリとの出会いを求めて、
夜の高尾山へ。

高尾山は、山頂にビアホールがある関係で、夜もケーブルカーが運行している。
これが気軽に夜の山中に入れる絶好の手段なのだ。

ケーブルカーを降り、楽しげな笑い声が響くホールの下を通り抜けると、一気に夜の深い闇に包まれる。
あたりは森の中からの、か細い虫の声以外は無音だ。

そんな中、ぽつ、ぽつと参道沿いを照らす灯を目指して歩く。
時に頭上の杉の大木から、「グルックボッボッ」とフクロウの声がすることもある。
「ギャー!ギャー!」と斜面の上からする叫び声はムササビか。

そして足元で蠢くのはこんな虫。
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ヘリグロツユムシ。
普段は樹上で生活し、平地ではほとんど目にする機会がない、やや大型のキリギリスだが、
夜の高尾山では、それこそ足の踏み場もないほどいる。
夜行性なので、夜に飛び回り、灯りに引き寄せられるのだろうか。
かつては出会えたら嬉しい虫だったが、こうも沢山いると、どうも、、、。

そしてヘリグロツユムシに混じってみられるのはこれ。
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ヤブキリ。
普段見られる個体は全身緑色なのだが、何故かここの雄は黒褐色部分が多い。
実はヤブキリは、地域ごとに細かく分化が進んでおり、ヤブキリという種のほかに、
ヤマヤブキリ、イブキヤブキリ、ツシマコズエヤブキリなど、多くの種が地域ごとに知られている。
さらに、名前が付いていない隠蔽種がかなり見られるという。
トンボで言えばカワトンボの仲間のような存在だ。もちろん、この画像の個体が何ヤブキリなのかは
皆目見当もつかない。
分類のことはともかく、この「黒化型」とも言える配色、沖縄のアシグロウマオイに似ていて、
なかなか格好が良い。

そしてこんな拾いものも。
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エゾゼミ。
東京の、街中からちょっとケーブルカーで上がった所にいるとは、驚いた。
名前の通り、本来は北海道や本州中部の高原地帯に多いセミで、関東の平野部では絶対に見られない。
幼少の頃、よく八ヶ岳南麓に遊びに行っていたが、そこのカラマツ林で最も良く見たのがこのセミだ。
見慣れたアブラゼミとは全く異質な雰囲気に、見た瞬間惚れ込んでしまったのを覚えている。

今年も、山梨甲虫採集行では遠くからその声を聞いたが、いつも林の梢で鳴くので手も足も出ない。
まさかこんな所で出会うとは思ってもみなかった。

そしてヒゲナガカミキリ。
2回のチャレンジにもかかわらず、結果は今年も見事に坊主。どこに行けば出会えるのだろうか、、、。


※追記※2010.09.20
紹介した画像のうち、「ヘリグロツユムシ」としたのは、おそらく「(ヤマ)クダマキモドキ」、
「エゾゼミ」としたのは「コエゾゼミ」かもしれない。

「ヘリグロツユムシ」の方は、写真での検索だとクダマキとの区別が殆どつかない。
実際に並べてみないと、経験値のない自分には識別は難しいかもしれない。
ただ、雌の産卵管の形状が、ヘリグロより、(ヤマ)クダマキに近いので、一応訂正。

「エゾゼミ」は、前胸背の黄色い縁取りが途切れているので、当初はコエゾかも、
と思った。
しかし標高が低い高尾山に、高標高を好むコエゾがいるはずがない、という安易な思い込みと、
エゾにも黄帯が途切れることがある、という記述をどこかで見た記憶があるので、
「エゾ」とした。
しかしトンボ仲間のA氏の指摘を受け、やっぱりコエゾかも、、、。
と気持ちがぶれてきたので、これも訂正。

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by brunneus | 2010-09-10 02:58 | 東京 | Comments(0)
2010年 09月 08日

趣味と権利

誰にでもゴルフをする権利はる。
誰にでも切手集めをする権利はある。
誰にでも音楽を聴いて楽しむ権利はある。

そして
誰にでも昆虫をカメラに収めて楽しむ権利はある。
そして
誰にでも昆虫を採集して楽しむ権利はある。


しかし、誰にも、
ゴルフをする人を非難することはできない。
それと同じように、誰にも昆虫採集を非難する権利はない。


確かに昆虫採集は、「死体を並べて楽しむ趣味」だ。
物理的には否定のしようがない。

しかし、

「死体を並べて楽しんで、何が楽しいの?」
という低レベルな意見に対しては、
「変な形をした棒で、小さいボールを打って何が楽しいの?」
という言葉をそのまま返すしかない。

すると、

「ゴルフは何も殺さないけど、
昆虫採集は命を奪うだろう。」

という反論が返ってくるかもしれない。

しかし、このブログでも以前書いた気がするが、
一個のゴルフ場を造成するのに、どれだけの池や湿地を埋め立て、
どれだけの林を伐採し、そこに棲むどれだけの命を奪っただろう。
そして、美しい芝生を維持するために、
その後も強力な農薬で、どれだけの命を奪い続けているだろう。

変な形をした棒で小さなボールを打って楽しむ趣味のために。
そしてこの狭い我が国ニッポンには、どれくらいのゴルフ場があるのだろう。


こういうことを書くこと自体が低次元な気もするが、
インターネットとか、フィールドとかで、
相変わらずこういう低次元の議論が繰り広げられているのを見ると、
ウンザリする。

お互いの趣味を他人に押し付け合っても、
そこからは何も生まれない。
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by brunneus | 2010-09-08 20:00 | Comments(3)