トンボの日々

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2010年 10月 20日

慣れれば分かる

大きさも色も良く似たそっくりさん。

としてよく扱われるのが、ルリボシヤンマとオオルシボシヤンマ。

とは言うものの、雄の見分けは簡単。
しかし雌は確かに両者共に似通っている。

問い1
下記のふたつの画像はオオルリボシヤンマの雌とルシボシヤンマの雌だが、
正しい方の括弧に名前を記入せよ。

(         )ヤンマ
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(         )ヤンマ
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・・・・・・・・・・・昔ならこんな問題を出されたらお手上げだが、
今では斑紋を見比べるでもなく、体型ですぐに見分けがつく。

図鑑などの平面的な記述だとピンとこないことも多いが、
実際に手にしてみて、いろんな角度で眺めてみて、初めて実感する違いもあると思う。
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by brunneus | 2010-10-20 01:10 | つぶやき | Comments(2)
2010年 10月 16日

お知らせ

いま、こんなイベントに参加しています。
前回のイベント「水辺にて」同様、土日限定です。

お時間ありましたら是非!!


第十回 オープンアトリエ「伊辺誠太朗 回顧展 ebcの起源を辿る」
会期:2010年10月16日(土)〜17日(日)・10月23日(土)〜24(日)の四日間
時間: 12:00〜20:00
会場:ebcアトリエ&カフェ浮空
参加作家: 堤 岳彦、金丸悠児、舌間友美(浮空)、山内唯志、上岡靖範、橘川紗花、コモシタユリコ、茂木あすか、三浦悠大、橘葉子、冨澤潤、比留間惇、クメタマリ、藤本順子

http://www.ebcenter.jp/news/
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by brunneus | 2010-10-16 16:39 | その他 | Comments(0)
2010年 10月 13日

秋のヤンマ・その2

この時期は、秋のヤンマのシーズン終盤。
10月上旬。毎年通っている埼玉南部の谷津に、ルリボシヤンマを見に行った。
9月にも行ったのだが、暑すぎて姿は見られずじまい。

さすがに涼しくなったので沢山飛んでいるだろう、、、。
と期待に胸を膨らませ現地到着。時間は午後1時。

・・・・何もいない。

例年なら、この時間には池の上をホバリングする姿が
すぐに目に飛び込んでくるのだが、、。

待つこと30分。やっと最初の雄が現れた。
しかし、来た雄を採集すると、再び長い沈黙、、、。

少ない!!

ルリボシヤンマ雄:体長86mm
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今年はやはり夏の猛暑の影響からか、トンボの行動パターンがイレギュラーで困る。
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by brunneus | 2010-10-13 03:51 | 埼玉 | Comments(0)
2010年 10月 08日

それと関連して

今日の読売新聞夕刊1面。

国が定め、自治体の義務とされた「生物多様性地域戦略」
の策定実績が、8道県にとどまっているという。

策定に至っていない自治体からは、
「現場の人手も理解も不足」との声。

うーん、、。
このあたりに、全ての問題の鍵がある気がするが、
すぐには思いつかないので、また後ほど。
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by brunneus | 2010-10-08 21:36 | Comments(0)
2010年 10月 08日

産地の興亡・その3

栃木県某所のハネビロエゾトンボ。

林の中を流れる何の変哲もない流れなのだが、ここはハネビロエゾトンボが豊産する。
特にハネビロエゾトンボが保護されているわけでもなく、特に景観が優れているわけでもなく、
地元の人も殆ど知らないような場所だ。

この場所に通い始めて数年たち採集もしているが、減ったような印象はまったく無く、いつも満足感で満たされて帰途につく。
期待を裏切らないポイントだ。
トンボ屋の一部では知られた場所で、それなりに毎シーズン採集者が入っているはずだが、一向に減る気配がない。

前記事のマダラヤンマも採集禁止になる前から有名なポイントで、
各地から多数の採集者が入っていたはずだが、数が多かったのは前述の通り。

岸たんぼのマルタンヤンマもそうだが、採集禁止を含む管理をすることにより、
その数が減ってしまったとすれば、それは皮肉な話だ。
だからといってどんどん採集すれば良い、という短絡的な話でもないが、
「減った」状況をしっかり分析する必要があるように思う。

こういう経過を考えるとき、それほど危機にあるわけではない種の、
ある地域における「採集圧」とはどういいうものなのか?
ということを考えてしまう。
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by brunneus | 2010-10-08 16:42 | Comments(2)
2010年 10月 08日

産地の興亡・その2

長野県上田市のマダラヤンマ。

ここは山裾にひらかれた風通しの良い水田地帯で、
水の便が悪いからか、あちこちに溜池が点在する。
アシなどの水生植物が繁茂した池も多く、
これがトンボ類の恰好の生息地となっていた。
なかでもマダラヤンマは数が多く、かつては「棲息密度日本一」と言われたほどであった。
実際、「日本一」の状況が見たくてだいぶ前に訪れた時には、
池のなかにまさに「うじゃうじゃ」いて、あまりの数の多さに溢れだした個体が道路のあちこち飛び交い、
草むらに入れば足元から雄雌交尾態が次々に飛び出すような状態だった。

夢中で池の中を覗きこんでいると、通りかかった地元の人が
「何してるんですか?」と声をかける。
マダラヤンマを見せると、「へえ、こんなトンボいるんですねえ、見たことないですよ」
と感心していた。

それまでマダラヤンマは北関東での知見しかなく、
「姿を見ても一日で2、3匹」という印象だったので、上田の数の多さは
ちょっとしたショックだった。

それが数年前、上田市のマダラヤンマが天然記念物に指定されて採集禁止になり、
産地一帯が「保護」されて、地元有志が毎日「パトロール」し、
「マダラヤンマの歌」なるものも作られて、啓蒙活動が活発になった。

採集を厳しく監視し、手厚く保護されているので、
さぞかし個体数は増えているのだろうと思い、昨年現地を訪れてみた。
9月上旬、晴天。気温もちょうどいい。
マダラヤンマの活動には打ってつけの状態だったが、姿が見えない。
おかしいな、と思い、ポイントをあちこち移動しても、見つからない。
だいぶ探し回った所で、やっとアシの茂みに、雄がぽつんと一匹
ホバリングしているのを見つけることができた。

そういえば、いつもなら池の上空を我が物顔で飛ぶオオルリボシヤンマもいない。
結局、一日粘っても、マダラヤンマはたまにパラっと雄が飛ぶだけで、かつての面影は影もなかった。

きっと何かのタイミングが悪いのかな、と、また日を変えて行ってみても、
状況は変わらず。

風景は昔とあまり変わっていないので、
(かつてマダラヤンマが沢山いた池のいくつかが、無残にも改変されてしまってはいたが)
はっきりとした原因は分からない。
遠い産地なので毎日通うこともできず、正確な個体数の変化を把握しているわけではないので、
あくまで感覚にすぎないのだが、とにかくマダラヤンマは減っている。


その3につづく。
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by brunneus | 2010-10-08 15:39 | Comments(0)
2010年 10月 08日

産地の興亡・その1

「採集圧」という言葉がある。

昆虫に限らないが、動植物をヒトが採集することにより、
その地域個体群、時には種全体において、その種が存続することに影響が出るほど個体数が減少してしまう、というような状況を指す。

そして動植物の保護を論じる時に良く出てくる単語でもある。

そこで採集圧についての、ごくごくささやかな、個人的な印象。

トンボで言えば、例えば瀬戸内海の宮島のミヤジマトンボ、
小笠原のオガサワラトンボ。
これらは、国内どころか、地球上に、宮島と小笠原の僅かな島しか
棲息地がないトンボだ。
(正確には、ミヤジマトンボは別亜種が中国大陸に分布するが)

言い換えれば、他に逃げ場がなく、
現存する僅かな環境にしがみつくように暮らしている。

こういうトンボは、採集ネットの一振り一振りが、
すなわち種の衰退に繋がる。
採集圧は、この場合明らかに存在する。
厳重に保護されてしかるべき種だ。
(もちろん周辺環境や、外来種対策を含め)


かたや、例えばシオカラトンボを必死になって乱獲しても、
(する人はいないだろうが)
採集圧で影響が出るほどまでに減少させるのは不可能に近い。
棲息できる環境がそこらじゅうにあるからだ。

もうちょっとリアルな話。
トンボ屋に人気のマルタンヤンマ、マダラヤンマ。
どちらも美麗種だが、希少度はマダラヤンマのほうが遥かに高い。
しかし、僕にとってこの二種が置かれた状況は似ていると感じている。


武蔵村山市の狭山丘陵にある「岸たんぼ」。

「古きよき」里山環境を復元した公園で、小さいながらも溜池がある。
ここは以前はそれほどきっちりと手入れがされた公園ではなかったが、
マルタンヤンマの大産地で、真夏の黄昏には赤茶翅のマルタンヤンマ雌が頭上を覆い、
秋の日中には雄が紺碧の残像を残して池の上を飛び交っていた。

しかしここ5、6年前、谷津のあちこちに手が入れられ、
管理、「大人の採集監視」が手厚くなったのと時を同じくして、その姿を見ることが急に少なくなってしまった。
もっとも、シーズン中毎日通ったわけではなく、行った時がたまたま活性が鈍い日だったのかもしれず、しっかり調査したわけでもないので、
単なる印象に過ぎないが。
しかし、過去の経験から「必ず飛ぶであろう」気象条件下にも何度か足を運んだが、
殆ど姿を見ることができなかった。

マルタンヤンマの減少と歩調を合わせるように、カトリヤンマが激減したのも気になる。
一見すると風景的には変わった所もなく、むしろ道などが良くなった印象なのだが、原因ははっきりしない。

とにかく、僕にとって現在の岸たんぼは、極めて殺風景で無味乾燥な場所で「フツーの公園」でしかなくなってしまった。



その2へつづく。
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by brunneus | 2010-10-08 15:14 | Comments(0)
2010年 10月 01日

秋のヤンマ

晩夏から中秋に活動するヤンマは何種かいるが、
ミルンヤンマもそのひとつ。

先日のコシボソヤンマのポイントでは、ちらちらと姿が見られた。
薄暗い河川上流部に棲むこのヤンマは、コシボソヤンマと混棲することも多いのだ。

時間があまりなかったが、コシボソの雌を採集した勢いで、ミルンヤンマの雌も狙うべく
尾根をいくつか移動。
移動した先の谷は、春にはムカシトンボが見られる。
そしてその本流に流れ込む、小さな流れを発見。ここは怪しい。

流れの脇にしゃがむと、すぐに雄が目の前に飛んで来た。
じっとしているので、岩か何かだと思っているらしく、ホバリングしながら
鼻先から足元まで舐めるように見つめられた。

タイムリミットぎりぎり。
帰ろうと立ち上がると、斜面の上に気配。
注視すると、頭上3メートルの斜面の朽ち木の向こうに、ヤンマの翅がのぞいている。
雌だ!
と思う瞬間に、竿を振る。「ガサッ」
下草もろともストローク。手応えはなかったが、ネットの中を見るとヤンマの姿。
太い腹部。よし、雌だ!

ミルンヤンマ雌:体長75mm
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翅がうっすら茶色く煙り、腹部もぼってりと太く、渋く老熟した個体だ。
前々記事の未熟雌と比べると、どっしりと重量感があり、まるで雰囲気が違う。
ミルンヤンマの雌は成熟すると不活発になり、産卵時以外はめったに姿を見せない。
長時間ポイントで待てば出会うのは簡単なのだろうが、そんな根気はない。
なので、成熟したミルンの雌は、一瞬の出会いを大事にしなければいけないのだ。

そして雄。
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この雄は体長が69mmしかなかった。
まさに「ヒメミルン」

ミルンヤンマは頭部が胴体に対して不釣り合いなほど大きく、そこがまた魅力的なヤンマだ。
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by brunneus | 2010-10-01 02:01 | 東京 | Comments(0)