トンボの日々

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2010年 12月 31日

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南方遠征。
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7年振りに訪れる場所で、その間に新しい情報も蓄積され、
今回こそは!と意気込んだが、見事に天気に振られ、終わってみれば
成果は7年前と殆ど同じだった。
ただ、ミナミトンボ、オオキイロトンボ、コフキショウジョウトンボなどの
小物に関しての知見は、多少得るものがあった。
フレキシブルに動けないだけに、遠征は天気次第、運次第。
本当に難しい。


ムカシヤンマ
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大規模に開発されたかつての楽園だが、今年も細々と生き残っていた。
この時期は様々なトンボが出現のピークを迎えるので、天気予報を睨みながら、
苦心して日程を組む日々だ。


キイロヤマトンボ
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なんだかんだと後回しにしてしまっていたトンボ。
話を聞いていると、とても自分の未熟な腕では太刀打ちできそうにない。
通のハンター好みのトンボ、と敬遠していた。
しかし、愛用の竿が大破、という犠牲を払って、なんとか手にすることが出来た。
そして竿の修理代は、もう一本新品が買える値段、、、。
製造終了品なので背に腹はかえられないが、予想外に痛い出費にへこんだ。


サラサヤンマ
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あれよと言う間に季節は進み、気付けばサラサヤンマのシーズンは終わっていた。
雌を採集できなかったのは何年振りだろう。このヤンマの雌とは相性が悪い。


その3に続く。
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by brunneus | 2010-12-31 20:29 | その他 | Comments(0)
2010年 12月 31日

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今年の年末はいつになく仕事浸けで、新年を向かえる心構えが全くできていない。
ブログも全く更新できず。
ということで、大急ぎで今年を振り返る。

今年の春は、「季節の進行が遅い」という印象だったが、
今思えば、概ね例年通りだったかな、とも思う。

ムカシトンボ
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ここ数年は不作の年が続いたが、今年は久々に路上をびゅんびゅん飛び回る場面に
出くわすことができた。
八王子のポイントはすっかりポイント力が下がってしまったようなので、
青梅でのフィールドワーク。


トラフトンボ
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今年も未熟摂食飛翔を狙い、まんまと当たった。
淡く霞む春の湿地の空を悠々と旋回する姿が瞼の裏に焼き付いている。


ホンサナエ
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大外しに終わった昨年の埼玉の清流。
今年も狙いのアオサナエは少なかったが、久々にホンサナエを見ることができた。
それにしても、春の河原は想像以上に暑く、いつも体力を消耗してへばってしまう。


その2へ続く。
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by brunneus | 2010-12-31 12:58 | その他 | Comments(0)
2010年 12月 15日

森の奥で

そういえば、今回の旅で不思議な生き物に出会った。
それは、森の奥の落ち葉の上で、僕に向かって長い腕を振っていたのだ。

よく見ると、周りにも何匹かいる。
最初の一匹と同じようにこちらに向かって手を振っているものもいれば、
仲間同士で手を振り合っているものもいる。

体はずんぐりとしているが、両腕だけが異様に長い。
どうやら、この目立つ両腕を使って、コミュニケーションをとっているようだ。
ということは、多少なりとも知能がある、ということになる。

外見は今までみたことのない風貌をしていて、昆虫のようでもあるが、
手の形と動きがやけに人間じみている所からすると、昆虫でもないような気がする。

そして知的生命体としては、破格に小さい。
大きな個体でも、せいぜい3センチだ。

群れの中でも愛想の良い個体を、連れ帰ってみた。

それがこれ。

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真鍮のような体と、妙にくりくりとした顔。
あるいはこれは、密かに地球外からやってきた、未知の極小知的生命体なのだろうか。










・・・・・・・とでもいいたくなるような風貌を持つ昆虫。

「オキナワオオミズズマシ」

水面上を縦横無尽に爆走する小さな甲虫群の一種。
国内にはいくつか種類がいるが、大きさはどれもゴマ粒程度。
しかし、このオキナワオオミズスマシは、大きい個体は3センチを越える。

まさにお化けミズスマシだ。
3センチという大きさは、国内のみならず、世界最大という。

こんなに巨大なので、さぞかし重々しい動きかと思えば、
渓流の清らかな淀みの上を軽々と滑る。
あの滑らかな動きは、どういう構造の脚から生み出されるのだろう、と裏返してみた。

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結局分からなかった、、、。
たぶん小さな2対の脚をめまぐるしく回転させているのだろうが、、。
全然想像できない。

しかし、この真鍮というか、燻し銀というか、古い鉄鍋というか、、。
独特の質感の鞘翅は、他にはないものだ。

通好みのムシかもしれない。
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by brunneus | 2010-12-15 02:12 | 沖縄 | Comments(4)
2010年 12月 12日

季節を追いかける:その6

写真を整理していたら、トンボがもう一種出て来たので、これが本当に最後。


リュウキュウギンヤンマ雌:体長83mm
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トビイロヤンマを探して畦道を歩いていると、脇の水路で何かが動いた。
とっさに身構えると、それはヤンマの雌。
オオギンヤンマか!?
ヤンマはさっと飛び上がり、一旦遠ざかる。
しかしここは必ず戻ってくる、と信じて、深追いはしない。
じっと我慢して待っていると、やはりUターンして、足元に舞い降りた。
すかさず網を被せる。

オオギンヤンマはここ最近、この地では激減している。
しかも雌とは、何とラッキーな、、。
と、ネットの中のヤンマを手に取ると、頭部の額にT字斑。

「なんだ、リュウキュウギンか、、、。」


リュウキュウギンヤンマも、沖縄通いを始めたばかりの頃によく目にしたヤンマだ。
当時はオオギンもリュウキュウギンも、区別の仕方が分からなかったが、、。
オオシマゼミの声に包まれながら、汗だくになって登り詰めた林道で、
目の前をこのヤンマが悠々と往復していた。

リュウキュウギンヤンマはどちらかと言うと、本土のヤブヤンマが棲むような、
木立に囲まれた小規模な池や水たまりに多いような印象だったが、
水田地帯のど真ん中の開放的な水路で産卵しているとは思わなかった。
意外に幅広い適応性を持っているようだ。

そして密かに期待していたオオギンヤンマは今回も見られずじまいだった。
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by brunneus | 2010-12-12 01:03 | 沖縄 | Comments(0)
2010年 12月 04日

季節を追いかける:その5

トンボシリーズの最後は、このトンボ。

ハラボソトンボ雄:体長約53mm
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東京では馴染み深いシオカラトンボの仲間だが、
雄は成熟しても白粉は吹かず、「塩辛」にならない。
塩辛くならないのは、国内に分布する数あるシオカラトンボ属のなかで、本種だけだ。
「腹細」の和名の通り、腹部が中程で、伸びた飴細工のように細くなっている。

このトンボも今では脇役中の脇役で、シーズン中はどんなにトンボがいなくても、
このトンボには竿を向ける気にならない。

しかし、1997年の渡嘉敷島、阿波連ビーチ。
初めて上陸した沖縄、そしてその離島で、
真っ白い砂浜の木陰をすーっと飛ぶこのトンボを見て、感激した想い出がある。
何の予備知識もないままに、初めて見る、内地では見たこともない姿。
何トンボかさえも当時は分からなかったが、
全身から亜熱帯独特の雰囲気を醸し出しているこのトンボを見た時、
沖縄を強く実感したのだった。

そんなことをのんびりと思い出せるのも、
シーズンオフだからかもしれない。
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by brunneus | 2010-12-04 20:42 | 沖縄 | Comments(0)
2010年 12月 02日

季節を追いかける:その4

今回見られたその他のトンボ。

ハネビロトンボ雄:体長約55mm
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コモンヒメハネビロトンボ雄:体長約53mm
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2種類のハネビロトンボが安定して見られるのは、国内でもここだけだろう。
一見すると同じような姿だが、大きな特徴は後翅付け根の褐色斑。
ハネビロに比べ、コモンは明らかに小さい。これがコモン(小紋)の名の由来。
全体の色も、コモンのほうが鮮やかというか、くっきりとしているように思う。

今回のフィールドでは、さすがに全盛期ほどの数ではなかったが、
ウスバキトンボに混じって点々と空中を漂う姿が見られた。
面白かったのは、同所的に縄張りを張る他のトンボとの、立体的な棲み分け。

水面近くの最下層には、タイリクショウジョウトンボやハラボソトンボが占有する。
同じ層でも、タイリクショウジョウは水域中央部の草の葉先、ハラボソは岸辺の地面、
と微妙に縄張りが異なる。
水面から30センチから1メートルの空間にはウスバキトンボが漂い、
さらにその上から、高さ3メートル程の高さが、ハネビロトンボの占有空間だ。
その中で、ハネビロとコモンは混在しているように見えたが、
もしかしたら少し環境を変えているのかもしれない。

初冬のこのポイントはどの田んぼも草丈が低かったので見通しが良く、
トンボの生態観察には持ってこいだ。
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by brunneus | 2010-12-02 23:06 | 沖縄 | Comments(0)
2010年 12月 01日

季節を追いかける:その3

トビイロヤンマを追いかけていると、畦道に見慣れない黒っぽいチョウが舞い降りたのを見た。
近づくと、これは図鑑で見たことがある!!リュウキュウムラサキだ!

リュウキュウムラサキ:前翅長約45mm
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近い仲間にメスアカムラサキというのがいて、これの雄と紛らわしいのだが、
翅裏の斑紋などを見て、リュウキュウムラサキとした。
(どなたか間違っていたらご指摘ください!)

いずれにせよ、東南アジアに分布するチョウで、国内には定着していない。
ということは、はるばる海を渡ってきた個体、と言うことだろう。そう考えると、
翅が擦れてぼろぼろなのも頷ける。
「リュウキュウムラサキ」という名前なのに、琉球には棲んでいない、というのも、
矛盾している気もするが、、、。

しかもこのリュウキュウムラサキ、どうも産地によって翅の模様のパターンが異なるらしく、
模様を見るだけで、どこから飛んで来たのかを概ね推定できるという。
もちろん、チョウに関して超初心者の僕にそんな芸当はできそうにないが。

秋はチョウに限らず海外からの飛来種のシーズンと言われるが、
今回はこの田んぼだけで3頭のリュウキュウムラサキを見ることができた。

これは「当たっている」、ということなのだろうか、、、。
よくわからない。
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by brunneus | 2010-12-01 03:50 | 沖縄 | Comments(4)