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2011年 09月 28日

マダラヤンマの危機

マダラヤンマを保護するのはいいけど、
全く減少に歯止めがかかっていないのは一体どういうことだ。

気になる点。

・良好ないくつかの池の環境が改変された。
・水質が悪化している。
・ウシガエルが増えた。
・ギンヤンマが増えた。
・カトリヤンマが減った。
・アカネも減った気がする。

というところだろうか。

快晴、気温は22度。無風。
これ以上ない、という条件の元訪れたが、
一日通して目撃したのは、僅か3個体。

歩ける範囲の池、全部回ってこの数だ。
何かの報告書に、「監視、保護の活動が実ってマダラヤンマが増加した」
と書いてあったのを見たが、何を基準に増加した、と言っているのだろうか。

観察会を開いて、何も知らないちびっ子とその親を大勢引き連れて、
「あっマダラヤンマがいまちらっと見えましたね!!」

本来、ここのマダラヤンマはこんなもんじゃないはずだ。
探さなくても、視界に何十匹も飛び込んでくるのがこの産地の本来あるべき風景だ。
保護活動に執心の人々は、かつての風景を知っているのだろうか。
激減してから初めて気付き、僅かな数に減った状況を見て「稀少なトンボ」と
言っているのではないのか。

マダラヤンマは本来、ここでは稀少でもなんでもなく、
ヤンマの中では一番普通に見られた種類なのだ。

ここ数年激減の傾向が続いていたが、ついに行き着く所まで行ってしまった感じだ。
ホットスポットがまた一つ消滅してしまったようで、
本当に寂しく惨めな気持ちになる。

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by brunneus | 2011-09-28 23:47 | 長野 | Comments(4)
2011年 09月 24日

マダラヤンマ

シーズン最後のイベント、マダラヤンマ。
いまだ行けていないが、各地からの情報によると、
どうも今年は不作らしい。

それを聞いてしまうと、いつ行こうか悩んでしまう。
このままオフになってしまったりして、、、。
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by brunneus | 2011-09-24 13:06 | つぶやき | Comments(0)
2011年 09月 23日

最後のマルタン

先週。
台風15号が迫る中、雨が降り出す前にと、
近場のマルタンヤンマのポイントへ向かった。
みるみるうちに黒い雲が上空を覆う中、
谷津の上空を一直線に抜ける褐色のシルエット。

マルタン雄だ。
さっそく狙うが、風も強く、飛行コースがくるくると変わる。
チャンスは何回かあったが、凡ミスも連発、結局手にすることなく終わってしまった。

下の画像はその前の週に採集したもの。

マルタンヤンマ雄:体長74mm
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翅はかなり濃く煙り、褐色と蒼色とのコントラストが美しい。
これがまさに秋のマルタンヤンマだ。

台風15号は関東を直撃、地元立川でも大変な目にあったが、
この台風を境に気温が急降下。この低温がマルタンヤンマをはじめとする、
夏の昆虫たちに大きなダメージを与えたことだろう。

次の晴天のフィールドは、がらっと季節が変わっているに違いない。
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by brunneus | 2011-09-23 13:14 | 東京 | Comments(0)
2011年 09月 19日

黄色と黒・その2

舞台は一気に変わって都内西部の丘陵地。

この時期はそろそろミルンヤンマが成熟にさしかかる頃だ。
先日訪れた時にも、成熟が進んだ個体が見られた。

ミルンヤンマ雌:体長69mm
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ミルンヤンマは雌雄同色で、基本的に成熟未熟の変色もない。
しかし一カ所、このヤンマの雌で未熟成熟ではっきりと色が変わる部分がある。

ミルンヤンマ未熟雌
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ミルンヤンマ成熟雌
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それは複眼、、、、と言いたいところだが、(確かに色は微妙に変わる)
今回の注目は尾端。

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上が未熟で下が成熟。
腹部第9、10節の色が、未熟は黄色で成熟は黒だ。

図鑑の写真を見ると、
国内のミルンヤンマ(Planaeschna)属の雌は、みなこの特徴を持っているようだ。
この仲間はどの種も薄暗い環境を飛ぶので、腹端の黄色が暗闇で目立つ。
そしてこの黄色が、同種の雄の生殖行動を起こすか起こさないかの
判断基準になっているらしい。




、、、、というのは、秋の夜長の勝手な妄想である。
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by brunneus | 2011-09-19 23:35 | 東京 | Comments(0)
2011年 09月 19日

黄色と黒

最近、新しいネタが無い、ということは
新しいフィールドに出ていない、ということ。
天気がいいのに、、、。

というわけで、しつこく先日の長野の画像を引っぱり出す。

当地で見られる2種のサナエトンボ、メガネサナエとミヤマサナエ。
素人目だと、どちらも同じようなトンボに見える。

上:メガネサナエ 下:ミヤマサナエ
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図鑑にはああだこうだ書いてあるが、いざ野外で出くわすと、
経験が無いと、なかなか分からないものだ。
2種同時に手にできれば比較できるが、そんなことは滅多にない。

そこで一瞬で分かる見分け方を紹介。方法は簡単。裏返せばいいのだ。

上:メガネサナエ 下:ミヤマサナエ
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黄色がメガネ、黒がミヤマ。
腹部裏面が黄色いのは、国内のサナエトンボでは
メガネサナエ(Stylurus)属だけだ。

ただし、国内のメガネサナエ属は3種いて、この同定が相当難関なのだが、、、。
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by brunneus | 2011-09-19 02:11 | 長野 | Comments(2)
2011年 09月 17日

埼玉の秋

ルリボシヤンマは暑さが苦手。
発生は初夏には始まっているが、水域に姿を現すのは、
盛夏を過ぎた頃から。

まだ気温が高い時期は、山地の中の池など涼しい環境の池に見られるが、
季節が進み気温が下がると共に移動し、10月になると山裾の平野部にも姿を見せる。

ルリボシヤンマ雄:体長77mm
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先日のタカネトンボの池では、雌こそ見られなかったものの、
頻繁に雄がやってきて、縄張りを張っていた。
この山中の池の麓には湿地があり、その湿地もルリボシヤンマのポイントなのだが、
この時はまだ麓に姿は無かった。

湿地でこのヤンマのホバリングが見られるのは9月下旬から。
その頃にはオニヤンマもすっかり数が減り、
谷津は静かな秋の雰囲気に満ちていることだろう。
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by brunneus | 2011-09-17 12:51 | 埼玉 | Comments(0)
2011年 09月 14日

金緑色・完結

8月末。
エゾトンボ、ハネビロエゾトンボと続いた金緑色シリーズは、
埼玉のタカネトンボで完結した。
当日は晴天、高温で絶好のトンボ日和。30分ほどの登山の末にたどり着いた池は、
さぞかしタカネトンボで賑わっているかと思いきや、閑古鳥。

たまに雄が入ってきても、高い所で警戒したようにホバリングしたあと、
水面上にさーっと降りてきたと思うと、さっとエリア外に出てしまう。
このトンボ独特の、岸沿いにツーッと進んでパッ止まる、またツーッ、、、
という安定した縄張り飛翔が見られない。

こりゃ外れ日に当たっちゃったかな、、、。
と苦戦を覚悟したが、運良く雌の産卵に遭遇し、
なんとか無事目標を果たすことができた。

タカネトンボ雄:体長60mm
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同雌:体長58mm
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このトンボの雌で特徴なのが、腹部の色。
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ぱっと見は黒色に見えるのだが、よく見ると虹色に輝いている。
ちょうどカラスの羽根のような光沢だ。
形は地味だが、ちょっとしたお洒落が効いている、といった感じ。

肉眼では見逃してしまうが、デジカメ画像を拡大して初めて気付くことも多い。
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by brunneus | 2011-09-14 01:29 | 埼玉 | Comments(0)
2011年 09月 12日

眼鏡

今回の長野遠征の目的のトンボ、メガネサナエ。

メガネサナエ雄:体長63mm
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トンボに詳しくない人は、以前掲載したナゴヤサナエと全く区別がつかないと思う。

この2種にオオサカサナエを加えたStylurus属はどれも似ていて、
産地のラベルがなければ、トンボに詳しい人でも種名を即答できないかもしれない。
ごく近縁な祖先から分化して間もないグループなのだと思う。

この3種は特異な分布をすることも特徴で、
メガネサナエとナゴヤサナエは本州に広く分布しているが、
生息する産地はごくごく限られた水域しかない。
オオサカサナエに至っては、琵琶湖とそこに流入する河川でしか見られない。

なぜ、こんなにおかしな分布になったのだろうか。
もともと紀元が古い種で、祖先がかつて広範囲の大きな河川に分布していたのが、
のちの環境変化で各地に遺存したものである、、と推理してみるのも面白い。

こんなに貴重なトンボなら、さぞかし大自然の中で生活しているのだろうと思いきや、
長野の産地は、なんてことはないコンクリート三面張りの水路。
稀種の名に相応しくない環境だ。
なので採集も、護岸沿いの歩道から竿を伸ばしながら歩き回る、という味気ないもの。

しかし、滔々と流れる清らかな流れの上を、悠々と滑るように飛ぶ姿は、
貫禄があって、なかなか格好良かった。
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by brunneus | 2011-09-12 11:56 | 長野 | Comments(0)
2011年 09月 08日

捉えどころのない

ミヤマサナエは、捉えどころのないサナエトンボだと思う。
都内にも生息しているが、どこも密度は浅く、
あっちにぽつ、こっちにぽつ、という感じに分散している。
個体密度が低いので効率が悪く、空振りの可能性が大きいので、
近場の産地にはなかなか足が向かない。

しかし、一連の影なし未撮影シリーズの流れで、
長野のメガネサナエの産地に行くついでにミヤマサナエも狙ってしまおう、
ということを思いついた。
長野の産地は、自分の知る限りでは最もミヤマサナエの個体密度が高い産地だ。
関西にもメガネサナエの産地はあるが、ミヤマサナエは見たことがない。

しかしこのポイントはずいぶん前に2、3回訪れたきりで、
大幅に環境が変わっていないか少し心配だった。

そして今日。
台風の増水が納まった頃を見計らって、思い切って出かけてみた。

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天気は快晴。
そしてすぐ近くには八ヶ岳、そして遠くの丘の上に北アルプス穂高連峰が覗く、
山好きにとってはなんとも贅沢なロケーション。
気持ち良い風景の中での探索だったが、やはり台風の影響が残っているせいか、
サナエは少なめだった。

ミヤマサナエ雄:体長50mm
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上面から見たときの、腹部先端がぷっくり膨れた独特のフォルムが魅力。
少ないながらも、無事目的を果たすことができて良かった。

メガネサナエについては次回。
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by brunneus | 2011-09-08 03:13 | 長野 | Comments(2)
2011年 09月 06日

今だけ

森が点在する水田地帯は、カトリヤンマの天国だ。
農薬を使っていなければ、の話だが。

先日のハネビロエゾトンボのポイントの周囲も水田に囲まれていて、
林縁にはカトリヤンマが沢山いる。
探すまでもなく、ちょっとした林に踏む込むと、
足元からこのヤンマがワラワラと飛び出してくる。
林に入らずとも、道ばたから竿でさーっとブッシュを撫でると、
出てくることもある。

しかし、これは発生初期の晩夏だけに見られる現象。
夏が終わり成熟が進むと、各地に広く浅く分散し、林縁では見かけなくなる。

この時期ならではの個体がこれ。

カトリヤンマ雌:体長70mm
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何がこの時期ならではなのかというと、、、。
腹端の尾毛に注目。
この個体の尾毛は完全だが、それはこの個体に産卵経験が無いため。
成熟して産卵を始めると、ほぼ全ての雌の尾毛が途中から折れてしまう。

発生初期のこの未熟な時期だけの、完全な尾毛なのだ。

しかし、、、。
産卵に邪魔なこの尾毛、そもそもこんなに長い必要なんて、無いんじゃないだろうか。
熱帯に分布するこの仲間には、尾毛がばかでかい種もいるらしいが、、。

これも進化の摩訶不思議。
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by brunneus | 2011-09-06 01:12 | 栃木 | Comments(0)