トンボの日々

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2012年 03月 24日

あいまい系

去る3月15日。
高知でシオヤトンボが羽化したという。ついにトンボシーズン開幕!
沖縄は一年中トンボシーズンなので、正確には
「九州以北の」トンボシーズン開幕、というべきか。

冷え込んだ日々が続く東京からは想像もできないが、
季節は着実に春へと向かっている。

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そして相変わらずの画像いじりの日々。

トンボは昆虫類の中でも体色のバラエティに富んでいる一群だと思う。
黒地に黄色や青、白地に黒の斑模様など、様々な斑紋がその種を特徴づけている。
しかし、中には斑紋らしい斑紋を持たないものもいる。

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上左:キトンボ雄
上右:オオメトンボ雄
下左:ハネビロエゾトンボ雄
下右:アメイロトンボ雄

斑紋を持たないいくつかの種をピックアップしてみたが、
一見すると無班に見えても、例えばハネビロエゾトンボは腹部の付け根に黄色班、
オオメトンボも腹部付け根にごく細い黒条が認められる。
キトンボは腹部側面に明らかな黒班。

しかしアメイロトンボは、体中どこを見ても斑紋が見当たらない。
背面から見ても無班。完璧だ。翅に斑紋があるのを除けばだが、、、。

探してみると、完全に無班のトンボは意外と見つからない。
アメイロトンボくらいなものかもしれない。

朱色の絵の具の中に落っことしたような、マットな色の体。
黄昏の水面に朱色の残像を残して飛び去る光景を、
また眺めてみたくなった。
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by brunneus | 2012-03-24 00:46 | つぶやき | Comments(0)
2012年 03月 18日

似て非なる

国内産の稀少なサナエトンボ科2種。

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番号1
ハネビロサナエ雄:体長50mm
番号2
オオホソサナエ雄:体長53mm

ハネビロサナエは、東海地方の植生豊かな池沼に生息し、晩秋の短期間のみ成虫が見られる。
雄は早朝に水面上高くをゆるやかに滑空して縄張りを張る。
オオホソサナエは、北海道東部の湿原に生息し、早春に成虫が現れ、雄は湿原内を敏速に飛び回る。



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もちろん全部嘘。

正しくは、番号1のトンボはカラスヤンマ雄、番号2はオキナワオジロサナエ雄。
トンボを良く知る人間にとっては、犬と猫を見分けるくらい簡単に分かることだ。

言うまでもないが、カラスヤンマはオニヤンマ科、オキナワオジロサナエはサナエトンボ科という
別のグループに属する種。
これは今では常識だが、近世のヨーロッパでは、そうではなかったようだ。

その名残りが学名に見て取れる。
カラスヤンマの学名は
CHlorogomphus brunneus brunneus
(クロロゴンフス・ブルンネウス・ブルンネウス)
オキナワオジロサナエの学名は
Stylogomphus ryukyuanus asatoi
(スティロゴンフス・リュウキュウアヌス・アサトイ)

ふたつの学名に共通な「gomphus(ゴンフス)」は、
「サナエトンボ」を意味する。つまり、意訳すれば、
カラスヤンマは「褐色の翅の、黄色のサナエトンボ」、
オキナワオジロサナエは「安里さんが見つけた、琉球の、針状のサナエトンボ」
という意味となる。

現在では別のグループに属する2種が、
当時はどちらもサナエトンボの仲間とされていたのだ。

これには事情がある。
生物の分類が大流行していた近世ヨーロッパでは、
世界各地からの航海によってもたらされた膨大な生物標本に、片っ端から名前を付けられていた。
分類する根拠が、その種の成体の外見のみ(しかも状態が悪かったであろう)だったために、
「とりあえず似ているもの同士」は皆同じグループに入れられてしまったのだ。

そう言われてみると、カラスヤンマの雄はサナエトンボの仲間に見えなくもない。

「科学的な」トンボの分類を知っている現在ではもはやどうしようもないが、
もし「近世ヨーロッパの博物学者」の状態に戻れたとしたら、どんなに刺激的だろう。

春の妄想は続く。
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by brunneus | 2012-03-18 21:59 | つぶやき | Comments(0)
2012年 03月 12日

自己満足・その3

フェア終了。

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今回は価格設定を二極化させたこと、天気が良かったことが幸いして、昨年より売れた。
図鑑もミニ標本箱も完売。もっと作っときゃ良かった、、。
昆虫浸けの一日。

毎年恒例のこのイベントが終わると、本格的な春がやってくる。
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by brunneus | 2012-03-12 11:21 | つぶやき | Comments(6)
2012年 03月 09日

自己満足・その2

日曜のフェアに向けての作業を少しずつ進めている。

実験的に作ったミニ標本箱(上)と、
やっと刷り上がったミニ図鑑(下)。

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小さいって、いい。
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by brunneus | 2012-03-09 13:13 | つぶやき | Comments(0)