トンボの日々

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2012年 04月 29日

やっと初物

前回の失敗から約一週間。

再び晴れ間が訪れたわけだが、一度失敗を経験すると、ポイントの選定に慎重になってしまう。
この前は姿も見なかった、ということは、ポイントでの時期がまだ早かったためだ。
そこで今回は、青梅より多少は温暖と思われる八王子の産地に行ってみることにした。

とは言うものの、旧知の産地はポイント力が低下してしまったために、期待はできない。
かと言って、もう一つの産地は人が多すぎる。休日ともなれば尚更だ。
そこで、その近くにある、まだ訪れたことのない谷へ入ってみることにした。

歩くこと30分。
道すがら、さっそく羽化したばかりのトンボが目に飛び込んでくる。

ヒメクロサナエ雌
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アサヒナカワトンボ(多分)雌
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そして道が大きな広場に出た時、目の前を懐かしいシルエットが通過していった。

「あっ。ムカシトンボ」

まるでスローモーションのように、地面すれすれをのんびりと飛んでいる。
見ていると、二匹が追い合う姿や、何を思ったのか顔面めがけて突進してくる個体も。
ムカシトンボたちは、こちらのことなどまるで気にも留めない様子で
春の日差しを全身に浴びながら思い思いのコースで広場を飛び回っていた。

ムカシトンボ雄:体長48mm
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はたして本当に青梅よりも八王子が温暖なのかは定かではない。
しかし、つい一週間前の青梅の閑散とした風景が嘘のような、充実した八王子の産地だった。
今日の選択は間違っていなかったようだ。

晴天の休日とあって写真屋も多かったが、ネットを手にした採集屋も多く、
特に若者が目立っていたことが印象的だった。
話してみると皆良い人たちばかりで、有益な情報交換もできた。
彼らの将来が楽しみだ。

ムカシトンボも、撮る人も、採る人も、思い思いに勝手気ままに過ごす、
夢のような一日。
シーズンのスタートとしては上出来だ。
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by brunneus | 2012-04-29 02:22 | Comments(4)
2012年 04月 24日

やっぱり初戦敗退。そして外道

気温も次第に上がり、さすがにもうムカシトンボは出ているだろう。
仕事の休みを利用して、青梅の渓流へ。

爽やかな春の日差しを浴びて気持ちの良い渓流沿いの道を行き、ポイント到着。
天気、気温共に申し分ない。

木立の空間に睨みを効かせて1時間、2時間、3時間、、、。

やっぱり今年も初戦は空振りに終わった。
やはりまだムカシトンボには時期が早かったようだ。

あまりにヒマなので、たまたま目の前に飛んできた赤い虫を叩いてみた。
どうせアカハネムシだろう、と手の中を見るとなんと!!

そこにいたのはベニヒラタムシ。
朽ち木を崩さないと採れない虫、という印象があったので、
まさか陽光を浴びて爽やかに飛んでいるとは思ってもみなかった。

ベニヒラタムシ:体長10mm
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「紅平た虫」という名前の意味は、横からみると納得できる。
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昆虫界広しと言えど、ここまで平べったい虫はそうそういないだろう。
これは朽ち木を住処とし、常に狭い空間を這い回る生活のために進化したものだ。
ここまで徹底していないが、クワガタムシについても同じようことが言える。

図鑑で初めて知り、いい虫だなあ、と憧れていたベニヒラタムシ。
ムカシトンボは見られなかったが、思わぬ外道が採れたので、
今回はこれで良しとしておこう。
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by brunneus | 2012-04-24 23:39 | 東京 | Comments(0)
2012年 04月 17日

タイミングを伺う

関東でもちらほらとムカシトンボ羽化の報。

いつものポイントでも羽化が始まっているだろう。
毎年、羽化の記事を確認してからポイントへ向かうのだが、決まって初回は空振り。
今年は春が遅いので、さらに慎重になってしまう。

しかし本当のところは、早起きするのが面倒なだけだったり、、。
オフの間に、すっかり怠け癖が付いてしまった。

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今週こそは!!
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by brunneus | 2012-04-17 23:44 | つぶやき | Comments(0)
2012年 04月 09日

見えるということ

この写真を見ても、大多数の人は何も感じないだろう。
単なる、不潔でじめじめとした地面。それ以上でもそれ以下でもない。

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しかし、トンボ屋がこの風景を目にしたとき、まず思うことは
「お、これはなかなか良さそうな湿土だ」というものだろう。
そしてよく晴れた初夏の午前、ハンノキの綿毛舞う中をサラサヤンマの雄が
音もなくホバリングし、脇の朽ち木には雌が産卵する光景を思い描く。

地面が湿っていればどこでもいいというものではなく、
その判断は、地面の湿り具合、植生、周囲の空間や広さなど、
経験的に身体に染み込んでいる直感的な感覚から来る。

今年もまた桜が満開となったが、毎年の課題であるスギカミキリに未だに出会えていない。
「衰退し始めたスギのめくれた樹皮の下にいる」とか、
「生息木には必ず小さな楕円形の脱出口がある」とか、
情報はいろいろある。しかしスギがたくさん生えている地域に行っても、
条件に合致する木がなかなか見当たらない。
スギの害虫と言われているので、沢山いるとは思うのだが、、。

カミキリ屋からすればごく普通種で、苦労もなく発見できるのだろうが、
素人にとっては砂漠の中の針を探すようなものだ。
同じようなスギ林に見えても、「見る目」を持った人にはちゃんと「いる木」が
見えているのだ。

トンボ屋がサラサヤンマの環境が「見える」のと同じように。
カミキリに限らず、いろんな昆虫が「見える」ようになれば、どんなに楽しいだろう。

今日、近所で今年初めてクビキリギスの声を聞いた。
八王子のムカシトンボも、気の早い個体は羽化しているかもしれない。
スタートの号令が、着々と近づいている。
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by brunneus | 2012-04-09 21:35 | つぶやき | Comments(4)
2012年 04月 02日

境界線

たとえばこの昆虫。
ムシに詳しくない人は、何の仲間か見当がつくだろうか?
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その答えはさておき、常々、色々なモノの境界線に興味がある。
国境や県境ははっきりとしたラインが引かれているが、例えば、
ロバとウマの違いは?とか
リンゴとナシの違いは?とか
チョウとガの違いは?とか、、。

すぐに、「ここが違う!」と即答できないもの同士の境界線に興味がある。
ロバがウマになる境界線
リンゴがナシになる境界線
チョウがガになる境界線

曖昧に横たわる、その境界を決定づけるものは何だろうか?

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例えば、一番左(マル1番)の昆虫は誰もがトンボに見えると思うが、
一番右(マル3番)の列がトンボに見える、という人は少ないだろう。
(おそらく上がチョウ、下がハエに見えると思う)

では、真ん中(マル2番)の列は何に見えるだろう。
人によってはトンボに見えるかもしれないし、見えないかもしれない。

「トンボでなくなる境界線」がどこかにあるのだろうか。
人がモノを見る時、無意識に認識している境界線というのはどこにあるのだろう。

追求してみると、深く嵌りそうなテーマだ。

ちなみに冒頭の画像のムシは「オキナワツノトンボ」
「トンボ」と名前がついているが類縁は遥か遠く、カゲロウの仲間。

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by brunneus | 2012-04-02 23:20 | つぶやき | Comments(4)