トンボの日々

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2014年 04月 29日

曇ったらカニの日

せっかくの休日だが、天気は下り坂。トンボは潔く諦める。しかしこんな日は、あれを採りに行く絶好
のチャンスだ。長靴とシャベルをいそいそと用意し、電車に飛び乗り、一路南東へ。
そして1時間後に到着したのはここ。

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そう、半年ぶりの多摩川河口。今日はカニの日なのだ。
実はずっと前から狙っていたカニがおり、今日はそのカニを採るために事前にしっかり潮位表を確認し
てきたのだった。
現場に立つと、半年前には無かった泥岸が多く露出している。雰囲気的に、軟らかい泥岸にいるのだろ
うと予測し、しばし探索。打ち捨てられたタイヤの下には馴染みの顔が。

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半年前の探索ではかなり多産することがわかり、今回も漂着ゴミをひっくり返す度にこのカニが出てき
た。しかし今日の目標ではないので、割愛。

しばらく歩くが、いっこうにそれらしきカニが見つからないので、少し下流側に移動してみる。
しばらく岸沿いに歩いた所で、ある一点に目が釘付けになった。

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いた!
さっそく慎重に近づくが、思いのほか敏感で、さっと穴に隠れてしまう。しゃがんで周囲を見渡すと、
その向こうに穴から出ている個体が。ここでシャベルの活用法を思いつく。
そっと近づき、射程に入った所でカニではなく、その下の穴にシャベルを素早く突き刺し、退路を断つ。
結果は見事成功。

この後幾度かの失敗を経て、なんとか満足のいく数が採集できた。

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ヤマトオサガニ:甲幅30mm

これが今回の目標。
河口の泥干潟と言えば、このカニだろう。トンボでいうと、平地の池のギンヤンマという所だろうか。
それくらい、棲む環境を代表するカニだと思う。
半年前は、時期の問題か、潮が満ち過ぎて泥岸が水没していたからか、このカニの姿が見られず、心残
りだったのだ。ようやく手にすることが出来て、非常に満足。

その他、偶然だがこんなカニも。

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カクベンケイガニ:甲幅25mm

このカニも河口の干潟ならではの種だが、クロベンケイガニやアシハラガニよりは見かける機会が少な
い。生活する場所が微妙に違うのだろうか。

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帰り際に、前回手に出来なかったチゴガニの雄をいくつか摘んだ。

この日の満潮は17時以降なので軽く考えていたら、みるみるうちに潮が満ちてきて、その早さに驚い
た。つい5分前にヤマトオサガニを掘り出した穴が、あっと言う間に水没してしまうのだ。
おかげで後半は、潮に追われるように、あちこち移動しながら採集させられるはめになった。
干潮時刻を過ぎた頃に現地に到着するように計画したのだが、どうやら海採集の世界では、干潮の3時
間ほど前には現地到着、というのが常識らしい。

遮る物がない干潟での採集は、直射日光に晒される晴れた日は辛いものがある。まして夏の時期は自殺
行為だ。天気に左右されない(潮には左右されるが)カニ採集は、春の曇天が一番なのだ。

次の曇天日はもっと早く現地入りし、じっくり干潟の生物を観察してみよう。
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by brunneus | 2014-04-29 23:38 | 神奈川 | Comments(0)
2014年 04月 28日

ようやく

一昨日の記事で「オオキイロコガネが少ない」と書いたが、昨日、ようやくオオキイロコガネを手にす
ることができた。

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昨日は日曜の夜で、普段よりは人通りが少なかったことが良かったのかもしれない。
しかしこの個体を発見した直後、背後から猛スピードで主婦が二人、自転車で路上のオオキイロコガネ
を挟むように通過し、すんでの所でぺしゃんこにされる所だった。

この通りでは、無傷の個体を拾うのは運次第だ。上手い具合に歩道の端に着地できれば良いが、真ん中
に不時着した個体はほぼ確実に踏みつけられてしまう。店の入り口付近に着地してしまった個体も、ま
た不運だ。

周囲の発生源を突き止めてみたい気持ちもあるが、暗闇の歩道脇でごそごそ怪しい動きをする人物は、
通報の恰好の対象だろう。

今日も無傷の個体に出会えるといいのだが。
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by brunneus | 2014-04-28 13:45 | 東京 | Comments(0)
2014年 04月 27日

首切り

トンボ仲間からは続々とシーズン開幕の報。
自宅周辺の緑もすっかり濃くなった。

昨日。
仕事帰りに近所で拾ったクビキリギス。今の時期、暖かい夜にはあちこちで大きな鳴き声が聴こえる
のだが、道行く人は果たして気付いているのだろうか。

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そういえば、今年はオオキイロコガネが少ない。人に踏みつぶされた個体をいくつか見ただけだ。
これから増えてくるといいのだが、、。
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by brunneus | 2014-04-27 14:40 | 東京 | Comments(0)
2014年 04月 20日

東京都のトンボ

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トンボを始めてから15年程経つが、いまだに都内のトンボ相の全体像を掴めていない。
トンボ仲間や、ウェブ上からの断片的な情報はあるが、それが一つにまとめられた媒体がないのだ。

密かな夢としては、そういった都内のトンボ分布状況、発生状況、生態を網羅した図鑑を作ってみたい。

名前は決まっている。「東京都のトンボ」

そして、できれば五年おきくらいに改訂版を出して、トンボ相の変化を記録していきたい。
立派な図鑑でなくても、冊子でもいい。

誰か一緒につくりませんか!?
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by brunneus | 2014-04-20 11:45 | 東京 | Comments(2)
2014年 04月 18日

始まった!!

昨日。
週末悪天の予報を踏まえ、仕事前の短時間、いつものポイントにムカシトンボの様子を見に行った。

現地には午前11時過ぎに到着。まだ尾根の向こうには桜色が残る。
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ポイントに到着と同時に、平日の昼間だというのに、ネットを持った人影が数人。その横をハイカーの
集団がのんびり通り過ぎる。
この谷はいつ来ても居心地がいい。色々な目的で訪れた人々が、お互い干渉することなく好き勝手に思
い思いのことを楽しんでいるという、気楽で自由な雰囲気が漂っているからかもしれない。
ネットを持つ人々をよく観察してみると、向こうの紳士二人組は、ネットの素材と地面を睨む視線から、
チョウ屋。手前の、粗目ネットを構えて空を睨む青年は明らかにトンボだ。

とりあえずトンボの青年に様子を聞いてみると、少ないながらもムカシトンボは飛んでいるという。
適当な場所に陣取り、眩しい光が充満する空間を睨む。

向こうで青年が反応した。ムカシトンボだろうか。
自分もエリアに出てみると、すぐ脇を気配が横切った。とっさにネットを振ると手応えが。

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ムカシトンボの雄。久々の感触だ。まだ体は軟らかい。数日前に羽化したのだろう。
その後、ムカシトンボは忘れた頃にぽつぽつと現れる程度で、まだまだ出始めの状態、というところ。
未熟個体を沢山採ってもしようがないので、早めにポイントを後にした。

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細く平らな腹部と、僅かに黄色味を帯びた翅は未熟である証拠。
永遠に続くとも思われた冬だが、こうしてムカシトンボを手にしてみると、1年はあっと言う間だ。

感慨に耽る間もなく、またいつものシーズンがスタートした。
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by brunneus | 2014-04-18 02:27 | 東京 | Comments(0)
2014年 04月 16日

スタート

ネット情報によると、都内でムカシトンボが羽化したという。
高知では既に成熟してパトロールしているらしい。高知の冬は、天気予報を聞くと東京よりも厳しそう
だが、春になってみればいち早く生き物が出て来るのが毎年不思議だ。

昨夜は今年初めて仕事帰りにクビキリギスの声を聞いた。
これから続々とトンボが羽化してくるのだろう。今年も始まったようだ。

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by brunneus | 2014-04-16 12:46 | つぶやき | Comments(0)
2014年 04月 09日

誰?

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昨年、瀬戸内海の島で偶然採集したカニ。
年明け早々、油断した隙に、容器のフタをこじあけて脱走劇を繰り広げた末に死んでしまったので、標
本にしていた。
採集した当時の記事では、「アシハラガニ」としていたのだが、標本を眺めるうちに、何か違和感を感
じていた。

その違和感の正体を確かめるべく、画像を引っ張り出してみる。

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左:多摩川産アシハラガニ 右:瀬戸内産「アシハラガニ」

色彩は個体差があるので除外するとして、まず第一の違和感は、甲の形が瀬戸内産の方が、どことなく
丸みを帯びているのだ。
それに加えて、眼と眼の間ぼ距離が、瀬戸内産の方が狭いようだ。

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左:多摩川産アシハラガニ 右:瀬戸内産「アシハラガニ」

正面側から見ると、眼窩の形が明らかに異なるように見える。眼窩の下の、アシハラガニの特徴である
顆粒の列も、瀬戸内産のほうは未発達に見える。

全体的には、瀬戸内産は甲が丸みを帯び、「寄り眼」で、「つぶらな眼」のイメージのアシハラガニに
比べてどこか「可愛くない」感じがするのだ。

可能性はひとつ。
瀬戸内産は「アシハラガニ」ではなく「ハマガニ」小型個体ではないか?ということ。
ハマガニは関東では殆ど採れない憧れのカニで、成熟するとアシハラガニよりもはるかに巨大になり、
鋏脚が鮮やかな紫色に染まって美しいのだ。

しかし図鑑やインターネットの記述を読んでも、小型個体の情報は無く、決定打に欠ける。
分解して交接器まで調べればはっきりするのかも知れないが、そこまでする気は起きない。

瀬戸内産のカニが憧れのハマガニだったら嬉しいのだが、、、。君、だれ??
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by brunneus | 2014-04-09 12:28 | つぶやき | Comments(0)
2014年 04月 04日

行く春

地元では早くも桜が散り始めている。二日前には近所で今年初めてのツバメを見た。
春は全速力で目の前を駆け抜けようとしている。

前回のスギカミキリ探索から十日ほど経ったが、スギカミキリのために作った二日間の休日がまんま
と雨の予報。一日目は見事に一日中雨だったが、二日目の朝遅くに起きると、なんと眩しい日差しが!
慌てて身支度し、電車に飛び乗った。
今年こそは都内産のスギカミキリを手にするべく、航空写真や地形図と睨めっこしていたのだが、な
かなか良い場所が見つからず、煮詰まっていた。そこで次の探索は前回仲間と行った確実なポイント
にしようと決めていたのだ。

昼過ぎに出発して、最寄り駅着が午後2時。探索するにはぎりぎりの時間だが、一匹だけでも手に出
来れば、とポイントへと急ぐ。
自宅を出る時は青空が広がっていたはずだが、ポイントへと歩き出したとたんに大粒の雨が落ちてき
た。おまけに遠くでは雷鳴。ついてない。
傘を差しつつポイントに到着。雷鳴轟く中、探索開始。
幹には、新しい脱出孔が前回よりも明らかに増えている。期待が高まる。


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穴はあるのだが、なかなか本体が出てこない。天気は日が射したり、雨が降り出したりと目まぐるし
く変わる。予報で関東は天気が不安定、と言っていたのを思い出した。
傘を差しながらのルッキングは難儀を極め、次第に探す気力が失せてくる。途中からは殆ど投げやり
な気持ちで杉の皮をめくっていたのだが、ある木の根元に目が釘付けになった。


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いた!
この木は当たりかも知れない。じっくりと幹を見回すと、再び発見。


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この状態は、、、?皮に挟まって進退窮まったのだろうか。
中にはこんなシーンも。


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なんと贅沢な食事だろうか。
一匹を発見すると、芋づる式に出てくるのが面白い。この木には脱出孔は見当たらなかったが、スギ
カミキリを誘引する何かがあるのだろうか。

時刻は午後4時。ある程度の数を採集して満足できたので、帰途についた。
いつの間にか雨は止み、日差しが戻っている。


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おそらく次の週にはムカシトンボが羽化しているだろう。
竿とネットの狂気に満ちた季節は、もう目の前だ。


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by brunneus | 2014-04-04 22:35 | 埼玉 | Comments(0)