トンボの日々

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2014年 06月 27日

今度は平田

二日前。

雨上がりの午後7時。駅からの帰り道の大学通りで、ふと店先を這う昆虫を見つけた。いつも見かける
クロカミキリではない。直感でクワガタだと察知し、拾い上げる。

大きさからコクワ雄か、と思ったが良く見てびっくり。

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手の中にいたのは、なんとヒラタクワガタ雄。
この地でヒラタを見たのは2年前。やはり梅雨時で、無惨にも踏みつぶされた個体だった。いつかは生
きた個体を、、と願っていたが、その願いは突然叶ったのだった。
頭部に土がこびり付いているので、地中から這い出てきたばかりなのだろうか。いずれにしても、踏み
つぶされる前に拾えたのは幸運としか言いようがない。

トンボが奮わない中、別の方面のツキがあったようだ。
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by brunneus | 2014-06-27 00:07 | 東京 | Comments(0)
2014年 06月 24日

越年

先日のオオトラフトンボの産地で採集した、2種のイトトンボ。

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上:ホソミオツネントンボ雄 下:オツネントンボ雌

オオトラフの産地に行くと、必ず目にするイトトンボだ。都内にも棲息しているとは思うが、何故か身
近な場所では出会わない。あるいは、いても気付かないだけかも知れない。

この2種も未撮影の種。数が少なかったこともあるが、オオトラフ不発でモチベーションが下がってい
たために、ペアでの採集には至らなかった。

こつこつと、未撮影種を集める日々は続く。
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by brunneus | 2014-06-24 14:40 | その他 | Comments(0)
2014年 06月 22日

久々!

春のトンボと夏のトンボが混在する6月は、一年を通じて最もトンボの種類が多い時期だ。
不幸なことに関東では梅雨真っ最中。貴重な晴れ間をどのトンボのために使うか、、、。トンボ屋な
ら誰もが経験する悩ましい季節なのだ。

当然、体は一つしかないので、全てのトンボを狙うことは不可能だ。そこで毎年採りこぼしを量産す
ることになる。採りこぼしたトンボは年を変えて少しずつクリアしていくことになるのだが、なかな
か狙いに行けないトンボというのがいくつかある。そのひとつがオオトラフトンボ。

北方系のこのトンボは、関東では産地が非常に限られる。マイカーが無い身としては、新幹線とタク
シーを乗り継いで、高いコストをかけた上で辿り着く、遥か彼方の産地だ。しかもタイミングか、普
段の行いが悪いのか、このポイントでオオトラフトンボが当たったためしが無い。
大きな犠牲を払って、採れるか知れないトンボを狙いに行く。これは優先順位で考えると真っ先に弾
かれる要素だ。
そんな経緯で、オオトラフトンボは、近年はまともに狙ってこなかったトンボなのだ。
しかし人間の記憶とは都合良く出来ていて、過去の辛い思い出は月日が流れるごとに薄れてゆく。



過去の苦い記憶が程よく消え去った先日。
「未撮影のトンボを採る」という命題にも背中を押され、久々にオオトラフを狙いに行ってみた。

辛い早起きを乗り越えて、現地着が午前9時半。雲は多少多いが、気温も高く、申し分のない天気。
岸辺に降り立つと、さっそく水面上を飛ぶ雄の姿。なかなか射程に入らないが、粘りに粘ってようや
くネットへ。
しばらくすると別の個体が姿を現し、活性が高まってきたか?と期待したが、その後は盛り上がりが
見られず、昼を過ぎるとぱったりと姿を消してしまった。しばらく待ってみるが、一向に飛んで来る
気配がないので、撤退。忘れていた辛酸を舐めた記憶が、じわじわと蘇る。


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オオトラフトンボ雄:体長約55mm


オオトラフを手にするのは何年振りだろう。ネットから取り出す瞬間、その大きさに驚いた。大きさ
の感覚すらも忘れていたのだ。指に伝わるずっしりとした存在感。まさに大虎斑蜻蛉の名に相応しい。

雌を手にすることは叶わなかったが、久々の感触を味わえただけでも、遠路はるばる訪れた甲斐があ
った、と思えてきた。
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by brunneus | 2014-06-22 03:19 | その他 | Comments(0)
2014年 06月 16日

ちょっと遅かった

日曜日。朝からよく晴れ、最高のトンボ日和だが、あいにく実家方面へ行く予定がある。
このまま何もしないのも勿体ないので、用事の前に、とある虫を狙いに海沿いの公園へ。

現地到着は午後4時半。既に太陽は西の空に傾き、海からの涼しげな風に木々の葉が揺れている。
こんな日は、真っ昼間から動いていたら体力を消耗するだけだ。日没前の数時間で充分成果は出るだろ
う、と踏んでいた。リュックには小継竿が一本。ネットは持っていない。

駅を降り、歩くこと5分。見上げたマテバシイの枝に、その虫はいた。

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ホシベニカミキリ。1年振りの再会だ。
手を伸ばしても届かない高さだが、こんな時に活躍するのが、竿。竿を伸ばし、下からカミキリをそっ
と突くと、ぽろっと足元に落下するのだ。

首尾よく収納し、枝をくぐり、幹部分をチェック。すると頭上に気配。

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やはりいた。産卵場所を求めて幹や太い枝を徘徊する雌。この個体も届かない枝を歩いていたが、運良
く向こうからこちら側に降りてきてくれたので、そっと摘む。

他には、、と周囲を見渡すと、滲み出た樹液にシロテンハナムグリ。

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樹液が出ている部分をよく見ると、これはホシベニカミキリの雌が作った産卵痕だった。雌は楕円形状
に広く樹皮を削り取り、その中に産卵するという。

その後は園内をあちこち歩き回り、マテバシイやタブノキをルッキングして巡る。ひとつ発見すると立
て続けに見つかるパターンが多い一方、1匹だけが寂しそうに止まっている木もあった。

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昨年よりは探索に時間をかけたからか、見つけた個体は多かったが、手にした個体はやや色褪せ、跗節
や触角などが欠けた老熟個体が目立った。

やはりホシベニは5月中に行っておくべきだったかもしれない。

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by brunneus | 2014-06-16 02:03 | 東京 | Comments(0)
2014年 06月 15日

コツコツと

今年も細々と未撮影のトンボを採集している。
なかなか画像が集まらない均翅類の中でも、オオイトトンボが懸案だった。そもそも関心が無いグルー
プなので、産地をチェックしたこともない。アジアイトトンボやアオモンイトトンボ、キイトトンボ、
クロイトトンボなどは大抵の池にいるのでいつでも撮影できるのだが、セスジイトトンボとオオイトト
ンボだけは環境選択性が狭いようで、どこにでも見られるわけではないのだ。

セスジイトトンボは未だどこにいるか分からないが、オオイトトンボの方は、インターネット上の情報
で、過去に訪れたことのある場所にいるらしいことが分かった。
そこには昨年撮りこぼしているコフキトンボ、コシアキトンボも豊産する場所なので、それに加えて成
熟して青くなったアオヤンマ雄もついでに狙おう、ということで休みの昼間に出発。

現地には午後に到着。
事前にトンボ仲間に情報を聞いておいたのだが、広大な環境で小さなイトトンボを見つける作業に一抹
の不安を感じる。しかし歩くこと10分。ふと足元の水面を見ると、あっさり発見。

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数はそれほど多くはないが、なんとかペアで採集。そして運良くコフキトンボの産卵にも出くわし、幸
先の良いスタートが切れた。コシアキトンボは林内の空間をいつも群れているので後回しとし、アオヤ
ンマのポイントへ急ぐ。
林の中の道を歩いていると、向こうから歩いてきた仲間のSさんと、そのお友達の方にばったり。アオ
ヤンマのポイントが芳しくない、という情報を聞くがとりあえず向かう。
ポイントに到着すると、聞いていた通り、アオヤンマには厳しい環境となってしまっていた。
それでも待つが、出て来る気配はない。早々に諦め、別ポイントに行くが、ここでも茂みから猛スピー
ドで飛び去る雌を一度見たのみ。

第一目的は達成したものの、予想外のアオヤンマの不作で満足感を全く持てないまま、帰途についた。

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左上:コフキトンボ雄 右上:コシアキトンボ雌 下:オオイトトンボ雄

普通種ばかりだが、こうして見ると、それぞれそれなりに美しさを秘めている。気持ちを込めて、こ
ういうトンボたちをコツコツと集めていこう。
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by brunneus | 2014-06-15 13:43 | 東京 | Comments(2)
2014年 06月 09日

初モノ

土砂降りの仕事帰り。

駅前歩道でふと足元を見ると、これが落ちていた。

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ノコギリクワガタ。
数はそれほど多くはないが、毎年ぽつぽつ歩道に落ちているのを拾う。おそらく隣接する一橋大の敷地
内から飛来するのだろうが、まだ発生源は掴めていない。
敷地内は時おり草刈りされる程度で、林内がほどよく放置されているのが良いのだろう。探した訳では
ないが、発生源の朽ち木もあるのだと思う。

住宅街の駅前で仕事帰りにクワガタが拾えるのは、都内広しと言えど、ここだけかもしれない。
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by brunneus | 2014-06-09 23:52 | 東京 | Comments(0)
2014年 06月 07日

クロギン老熟

先日のムカシヤンマの谷戸。

帰りがけに小さな池を覗き込むと、クロスジギンヤンマが忙しなく草間を飛び回っている。何の気無
しにネットに入れると、翅が淡く煙った老熟個体だった。

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クロスジギンヤンマは春に出現する代表的なヤンマだが、あまりに普通種なためか、個人的にはそれ
ほど関心があるヤンマではない。
5月上旬の出始めの時期は、季節的に大型のトンボがまだ羽化していないので、このヤンマの存在感
は抜群だ。見かけると思わずネットを振ってしまうのだが、季節が進み、サラサだのアオヤンマだの
ムカシヤンマだの、と言っているうちに、いつの間にかいなくなっている。
こんな具合なので、出始めの新鮮な個体は毎年手にするのだが、老熟した個体を採った記憶はあまり
ない。

渋く老熟したトンボが好みの人間としては、今回手にした老熟した雄は、なかなかの一品だった。
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by brunneus | 2014-06-07 21:11 | 東京 | Comments(0)
2014年 06月 04日

スリーチャンス

埼玉の川へ行った翌日。
午前中のみ好天との予報を得て、近場のムカシヤンマのポイントへ。基本的にムカシヤンマは日中に活
動するトンボなのと、ポイントが自宅から気軽に行ける場所なので、半日だけ時間が空いた時などは都
合が良い。

この日もダラダラしていたら、家を出るのがまた遅くなってしまった。前日に引き続き気温が高く、ポ
イントへと歩く背中がじりじり灼かれる。

ポイントまであと10分ほどの所に差し掛かったとき、足元にトンボが落ちているのが目に入った。
大きな体格はコオニヤンマか、と一瞬思ったが、よく見ると、、、

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ムカシヤンマ。しかも大きい。腹部が綺麗に喰われている。体が軟らかく、複眼の黒点がまだ見られた
ことから、被害にあってそう時間は経っていないのだろう。これで今年も確実に発生していることがわ
かった。期待が膨らむ。

ポイント入りが11時半。谷間をサラサヤンマの雄が二匹、気持ち良さそうに旋回している。日当りの
良い湿地は空気が澱み、じっとりとした暑さが堪える。

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周辺視野に神経を研ぎすまし、目的のシルエットを探すと早速発見。慎重にネットを被せて確認すると、
嬉しいことに初手から雌個体だった。気を良くして少し移動し、日だまりの木に止まる雄も採集。

しかし、この後が続かない。谷をくまなく歩いても、出て来るのはシオカラトンボの未熟個体ばかりで、
ムカシヤンマは気配すら無い。やはり到着が遅かったのだろうか。

一応雌雄は採れたので満足。もう一度だけ見回って帰ろう、と木陰の湿地を覗くと、足元から黄色いヤ
ンマが飛び出して来た。何ヤンマか確認するよりも、先に手が出る。ネットの中にはサラサヤンマの雌。
図らずも、前日の雪辱を果たせた、ということだろうか。

あたりが急に薄暗くなったので見上げてみると、積乱雲が急速に発達していた。

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雷鳴が近づくなか、スコールに遭わないうちに駅へと急ぐ。

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上左:ムカシヤンマ雌 上右:ムカシヤンマ雄 下:サラサヤンマ雌

高温の影響からか、全体的にはトンボの活動が低調だった。しかし振り返ってみれば、目的のトンボが
出たチャンスは三回しかなく、その三回とも物にできたのは幸運だった。

ポイントにいた時間は正味1時間。こういうテンポの良い採集が好きだ。
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by brunneus | 2014-06-04 01:20 | 東京 | Comments(0)
2014年 06月 01日

初夏の中流

5月末。平日に一日休みが転がりこんできた。
このチャンスを待っていたのだ。迷わず向かったのは埼玉の中流域。
昨シーズンに撮りこぼしたホンサナエ雄を狙うために、今年は5月中に訪れておきたかったのだ。
そして当然狙うのはアオサナエ雌と、サラサヤンマ雌。この2種の雌を狙うには、今までの経験上、昼
前後から日没にかけてが良いという感触を持っているので、現地到着は10時半頃。

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事前の情報で河川敷工事の影響でいつものポイントは芳しくない、とのことだったが、念のため工事現
場から少し離れた河原に降り立つ。
既に太陽は高く、頭上からの熱を帯びた光と、足元からの厳しい照り返しで、目眩がしてくる。
川岸を歩くと、手前の石からさっとトンボが飛び立った。緑色の残像、アオサナエだ。よく見ると、あ
ちこちで雄が追い合いを繰り広げている。そしてその中に目的のホンサナエを見つけ、無事確保。

この時間帯にこれほど多くのサナエを見たのは久しぶりだ。個体数が多いと警戒心が薄れるのか、簡単
に近づくことができる。

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この個体はコンデジのレンズ先10センチといった所。
早速第一目的を達成したので、サラサヤンマの産卵タイムまで川沿いを散策。
ふと思い出し、最近カミキリに狂っているトンボ仲間に教えてもらったオニグルミの木へ。小さなカミ
キリなので、そう簡単には見つからないだろう、適当な気持ちで葉裏を覗くとあっさり発見。

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オニグルミノキモンカミキリ。
想像していたより遥かに綺麗なカミキリだ。

下流方面は工事の土砂が流出し水が濁っていたので引き返し、そそくさとサラサヤンマのポイントへ。
涼しげな風にハンノキの綿毛が静かに舞う湿地でサラサヤンマを待つが、雌どころか雄も一向に姿を見
せない。ひたすら綿毛を眺めながら時間が過ぎて行く。
結局、たった一度、頭上に飛来した交尾態を痛恨のミスで採り逃がしたのが、最初で最後のチャンスだ
った。

サラサヤンマは外してしまったが、その後、無事にアオサナエ雌も採集することができ、まずまずの一
日だった。

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上:アオサナエ雄 下:アオサナエ雌
初夏の風景に見事にマッチした鮮やかな緑色。地味なサナエトンボの中で、これほど美しいトンボが存
在することは、奇跡だと思う。

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ホンサナエは翅が淡く褐色に色付き、老熟の域。そしてスマートなアオサナエとは対照的な、野武士の
ような逞しい体型。グレーを基調にした渋い色彩だが、これはこれで魅力的だと思う。


季節は確実に夏に向かっている。
さて、次はそろそろムカシヤンマの季節だ。
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by brunneus | 2014-06-01 12:37 | 埼玉 | Comments(0)