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2015年 11月 26日

細めと太め

昨年、オオルリボシヤンマの雌を労せずして確実に手に出来る場所を知ってから、いろいろな発見があ
った。生態面の発見もあるが、ここでは形態で気付いたことを。

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左側が青色型、右側が通常型だが、色ではなく、腹部の形状に着目してみる。上の2頭はすらっと細長
いのに対し、下の2頭はやや太短い。これは撮影時の状態ではなく、その個体が羽化したときからの特
徴だ。
このように、「細めと太め」のパターンがあるのは他にはルリボシヤンマがあるが、それ以外の種では今
のところ、見たことがない。詳しく比較をしていないだけかも知れないが、オオルリボシとルリボシの
2種はやたらと気になってしまう。同じルリボシヤンマ属でも、マダラヤンマ雌では、形態差に気付く
ことはなかった。イイジマルリボシヤンマは手にしたことがないのでよく分からない。

ハネビロエゾトンボ雌では、極端に腹部の根元が膨らんだ個体があるが、これは先天性のものではなく、
成熟して、卵を満載しているからだ。
「細め太め」は、生態戦略から見れば、利点難点があるとも思えず、単なる「個性」だろう。しかし、その
「個性」の発現の仕方が、種によって異なることが面白い。

「安定性のゆらぎ」とも言えるこれらの現象こそが、生き物の世界を豊かにしているのだと思う。
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by brunneus | 2015-11-26 11:16 | つぶやき | Comments(0)
2015年 11月 16日

鐘を叩く

二日前。
この時期にしては暖かな夜だったが、駐輪場に停めてある自転車のサドルに小さな虫影を見つけた。そ
っと手に取り、手のひらで動き回っていたのは、この虫。

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カネタタキ。
米粒程度の小さな虫で、静かな秋の日だまりの生け垣から聴こえてくる「チン、チン、チン」という微
かな音の主だ。それは確かに小さな鐘を叩いているようで、名付けた人物は誰だか知らないが、なかな
か風流な名前だと思う。
この音は、かつては「ミノムシの声」と思われていた、という記述を何かの本で見かけたことがある。
科学的にはあり得ない話だが、そういう想像力は好きだ。

自然が貧しい幼少期を過ごした新宿区にも普通にいて、どぶ川の畔の塀に絡む蔦の中にその姿を見つけ、
夢中になって葉っぱをかき分けて探したのを憶えている。

出現は意外に早く、晩夏には既にその音を聴いている。小さな音がこの時期になって俄に存在感が増す
のは、喧しいアブラゼミやアオマツムシの音が街から消え去ったからだろう。

この小さな鐘の妖精の声が聴こえなくなると、いよいよ長い冬がやってくる。
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by brunneus | 2015-11-16 01:03 | 東京 | Comments(2)