トンボの日々

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2018年 01月 03日

蔵出し

もう随分前に作って放置してあった標本を、久々に取り出してみる。

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カヤキリのペア。
直翅の標本は腹を裂いて防腐処理をするのが王道らしいが、面倒なのでやったことがない。
この標本も、少しの薬品と乾燥、そして冷蔵を組み合わせて作成したものだが、案外体色が残ってくれ
た。画像では分かりにくいが、腹部も生時と変わらぬ緑色。
完全に乾燥した状態にもかかわらず、奥の雌は手に持つとずっしり重い。内容物と言うより、外殻の重
さなのだろうか。

カヤキリは、大型のサメ類を彷彿とさせる風貌が好きで、見かけるとついつい手に取ってしまう。掴む
とすごい力で暴れて巨大な大顎で噛み付いてくるので、一瞬たりとも気の抜けない緊張感が、またいい。
出現ピークが7月から8月なので、ちょうど黄昏ヤンマの帰りにその大声を聞くことが多い。

夕暮れの空を飛ぶヤンマのシルエットと、カヤキリの声。
半年後には再びその場所に自分がいるということが、寒さに凍える今からはとても信じられない。





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# by brunneus | 2018-01-03 00:00 | つぶやき | Comments(0)
2017年 12月 31日

春を待つ

2017年の春は、個人的には近年稀に見る低調ぶりだった。
こんなはずでは、、とうなだれる毎日だったが、南方遠征あたりから徐々に復調。夏以降は概ねイメー
ジ通りのフィールドワークだった。

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手にして嬉しかったものを集めてみたが、初採集、初撮影のトンボもいくつか。

さて、2018年のシーズンは今まで通りの活動が果たしてできるのだろうか。そして新しい出会い、発
見はあるのだろうか。

早くも頭の中に飛び交うトンボを追いかけつつ、春を待つ。





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# by brunneus | 2017-12-31 23:41 | つぶやき | Comments(0)
2017年 12月 07日

ガの魅力

夏に山梨の無人駅で拾ったもの。

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おそらくタケカレハ雄と思われる。
たまたま静止姿勢のまま死亡していたので、そのまま乾燥させ標本に。

ガという昆虫は、実に魅力的なグループだと思う。
まずはその種類の多さ。他の昆虫に比べて愛好家の絶対数が少ないのであまり研究が進まず、未知の種
が多く存在すると言われている。普段生活している世界に、未知のガが飛んでいると思うと楽しい気分
になってくる。
そして昼間に活動するチョウと比べて、姿形のバリエーションが多彩なのも特徴だ。中には体長が数ミ
リのグループもあり、身体の構造が同じはずのチョウにはこのような超小型種がいないのも不思議。

静止する姿が様々なことも、ガの魅力のひとつ。画像のタケカレハも、静止している姿は一般的なガの
イメージからはかけ離れている。生時の静止姿勢こそ、ガの最大の魅力だと思うのだが、静止姿勢をメ
インに扱った図鑑が少ないのが残念だ。

一説によると、夜行性のガの中から昼間に活動するチョウが分化した、といわれているが、なるほど、
そのバリエーションの豊かさからすると、チョウは「昼間に活動するガの一群」と考えたほうがしっく
りくる。

ガの深遠な世界にはまってしまうと戻れなくなりそうなので(食草との関係を憶えるのも大変)二の足
を踏んでいるが、好きなガとの出会いは常に期待している。

来年も良い出会いを夢見つつ、タケカレハの標本を眺める毎日。





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# by brunneus | 2017-12-07 23:56 | つぶやき | Comments(0)
2017年 11月 26日

異端

トンボと呼ばれる昆虫は、大きく分けてイトトンボ類に代表される均翅類と、トンボやヤンマに代表さ
れる不均翅類に大別される。かつてはムカシトンボ科は均翅でも不均翅でもない独自のグループ、とさ
れていたが、最近は不均翅類に含められるようだ。
そして均翅類は前後の翅の形がほぼ同じで身体が細長く、翅を閉じて静止する(アオイトトンボ科の種
などは半開き)、不均翅類は前後の翅の形が異なり、翅を開いて静止する。
これは子供向けの図鑑にも書いてある、常識的な事柄だ。ただし、これは「日本国内での常識」だが。

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これはオーストラリアに分布する、Cordulephya pygmaeaというトンボ。
分類としてはエゾトンボ科に近いのだろうか、この種が含まれるグループの日本名は、まだ無いようだ。
小型のサナエトンボとエゾトンボを足して二で割ったような形をしているが、このトンボが特異なのは、
不均翅類であるにも関わらず前後の翅の形が似ている点。そして極めつけは、物に止まる際にイトトン
ボのように翅を閉じるのだ。現地では「Shutwing」と呼ばれていて、まさにその静止姿勢が名前の由
来になっている。

「不均翅類は翅を開いて止まる」と子供の頃から信じて疑わなかったのだが、このトンボを知った時は
衝撃だった。どんな生き物にも、その種が属するグループからはみ出した「異端者」があるが、それを
知った時、ショックと共に、世界の広さと自分の意識の狭さを嫌と言うほど実感する。

Shutwingたちは、どこでどんなふうに暮らしているのだろう。
いつか、その姿をこの眼で見てみたい。






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# by brunneus | 2017-11-26 22:39 | つぶやき | Comments(0)
2017年 11月 16日

斜め上

昨年後半から、採集したトンボを斜め上の角度から撮影し始めた。今年は春から全ての種で斜め上撮影
を実行し、だいぶ充実してきた。

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この角度からは正確なトンボの形態は分からないが、立体的に斑紋の繋がりが見られる点が気に入って
いる。
今年は残念なことに春のトンボの出会いが少なく、アオサナエ雌、ムカシヤンマ雌、サラサヤンマ雌の
写真が撮れていない。来年は出会えるだろうか、、。







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# by brunneus | 2017-11-16 18:35 | つぶやき | Comments(0)