ここのところの朝晩の冷え込みが本格化してきた。
ぬくぬくとした布団などない、野外のトンボたちは
さぞかし厳しい日々を過ごしているに違いない。
仕事の合間の休日。
久々に埼玉のルリボシヤンマの産地へ赴いた。
そろそろ山の上の池から、麓へと降りてくる時期だ。
ルリボシヤンマはそこそこ見られたが、
脇を流れる小川を飛ぶミルンヤンマが少ない。
苦戦の末、採れた個体がこれ。
翅は煙り、欠損している老熟個体。
ルリボシヤンマも、どれも欠損が目立つ老熟した個体だった。
セミの声も絶え、アカネが静かに舞うひんやりとした谷津に佇むと、
シーズンの終わりを実感する。
トンボ仲間が次々に成果を上げるなか、
とうとうマダラヤンマを手にすることなく今年を終えることになりそうだ。