デッドラインぎりぎり。
今日を外すともうチャンスは無いので、7年振りに寒冷地にある池に行ってきた。
清らかに澄んだ冷たい水面に、浮葉植物が一面に繁茂する。
トンボなどの水生昆虫からしてみれば、天国のような環境だ。
しかし、この天国への道のりはやはり遠く、コストもそれなりにかかる。
今回の目的はオオトラフトンボなわけだが、結果から言えば、見事に振られてしまった。
うーん、、、。
やはりオオトラフとは相性が合わないようだ。このポイントでいい思いをした試しがない。
一向に姿を見せないオオトラフとは対照的に、元気いっぱいに飛び回っていたのがヨツボシトンボ。
ヨツボシトンボ雌:体長45mm
前回登場したハラビロトンボよりは少し大きいが、縦横に飛び回り、雄同士できりもみ飛行
する様子は、黄色い小さな弾丸といったところか。
寸胴なフォルムもどことなく共通点を感じる。
ヨツボシトンボは寒冷な池を好む北方系のトンボで、
東北や北海道ではごく普通に見られるらしいが、温暖な関東南部では極めて稀。
都内で把握している産地は3箇所あるが、個体数は少ない。
こんな状況なので、全国的に見れば普通種であるにもかかわらず、
自分にとっては気軽に採れるトンボではないのだ。
今回は、オオトラフが採れなかった保険として期待していたのだが、
その期待にはしっかりと応えてくれた。
そしてこんなものも。
ヨツボシトンボはごく稀に、翅の斑紋が拡大した「プラエヌビラ型」という個体が
出現するらしいが、今回はその範疇に入りそうな雌が採れた。
ヨツボシトンボとの付き合いは長いが、プラエヌビラには初めて出会った。
まあ、これが採れただけで今回ははるばる遠征した甲斐があった、
と自分を納得させてみる。