トンボの舞台は、丘陵地の谷津に移り変わっている。
昨日。前夜は飲み会だったので辛かったが、この日を外すとチャンスはない。ぼうっとした頭で
都内西部の谷津へ。
雑木林はすっかり濃い緑に包まれ、睡眠不足の身体には、ギラギラした初夏の直射日光は堪える。
快晴無風。林の中からはガビチョウの声が静かに響く。日の当たる場所に立ち、目的のトンボの
羽音に耳を澄ます。
ほどなく背後から「ブルルルル、、、、」と一年振りの懐かしい音。音が頭の上あたりで止んだ。
そっとカメラを出し、頭上に掲げて見当を付け、シャッターを押してみる。
この個体を皮切りに、この日は短時間で数多くのムカシヤンマを見ることができた。
左/ムカシヤンマ雄:体長75mm 右/ムカシヤンマ雌:体長73mm
手にした個体はみな身体はしっかりしており、成熟したて、という感じ。まさに旬だ。
いつもの場所でいつもの顔ぶれ。またひとつ季節が前に進んだ。