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トンボの日々

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2013年 08月 04日

北関東トンボキャラバン・その1

8月。
7月はどうしても仕事とトンボの折り合いが合わず、遠征後は殆ど採集に行けないまま、シーズン後半
戦に入ってしまった。
採りこぼしのトンボが手からぽろぽろとこぼれ落ちてゆくなか、今年はどうしても採りたいトンボがあ
る。そのひとつがハッチョウトンボだ。

言わずと知れた、世界に誇るトンボ界最小種だが、南関東から姿を消して久しい。このトンボに出会お
うとすると、一番近い産地が関東北部なのだ。しかし、聞く話によると、産地は徒歩ではとうてい辿り
着けそうにない場所にあるらしい。

様々なタイミングと利害が一致し、今回は仲間のS氏と車でご一緒させて頂けることになった。
産地は噂通りの僻地にあり、その環境はまさに図鑑通りの風景。しかし荒れ地に点在する湿地をいくら
歩き回っても姿は見られない。
炎天下で意識が朦朧としてくるなか、遠くからS氏の呼ぶ声。行ってみると、少し大きめの湿地のあちこ
ちに、小さく可憐な赤色が!

北関東トンボキャラバン・その1_a0126535_011025.jpg


ハッチョウトンボ雄:体長19mm
北関東トンボキャラバン・その1_a0126535_023342.jpg


10年振りに手にするハッチョウトンボは、とにかく小さい!小さすぎて、収納に苦労するほどだ。
それにしても、広大な荒れ地に点在する湿地の中で、ごく狭い区域にしか見られないのは何故だろう。人
間の眼にはどこもまったく同じように見える。しかし思い返してみれば、固まって見られた区域は、天敵
であろうシオカラトンボが他とくらべて少なかった。シオカラトンボの捕食圧、このあたりに理由がある
のかもしれない。

by brunneus | 2013-08-04 00:08 | 茨城 | Comments(0)


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