昨日。
ようやく天候が安定したので、仕事前の短時間、ムカシトンボの様子を見に行ってみた。
ポイントまでの道中は、オオルリやヤブサメの声が響き、見上げれば眩しい芽吹き。
爽やかなことこの上ない。
そして足元の流れにも鮮やかな緑。
森は、この時期にしかない初々しい生命の気配に満たされている。
ポイント到着が午前10時。気温も充分高い。
空間に視線を漂わせ、イメージしたシルエットを探すが、一向に姿を現さない。
例年ならこの気候、この時間にはムカシトンボが空間を何匹も飛び交っているはずだが、、。
10時半過ぎ。
帰りの時間が気になってきたころに、太陽光をきらっと反射する翅を視野の隅に捉えた。
竿を手に取り急行。頭上をのんびりと往復するシルエット目がけて一振り。
ムカシトンボ雄
まだ体は軟らかく、羽化してそれほど時間が経っていないようだ。
しばし追加を待つが、飛び出す気配がないので撤収。
次々に飛来する姿を楽しみにしていただけに、なんとも寂しい風景だ。
しかし一年振りのムカシトンボを手にすることで、季節の歯車がまたカチリと回った。
狂気の日々が始まる。