トンボの日々

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2016年 08月 18日

ぴかぴか

南の島から戻ると、関東に夏が訪れていた。

7月中旬。6月末に不発だったネアカヨシヤンマの様子を見に、一路東へ。
現地には16時過ぎに到着。薄日が差し、息苦しいほどに蒸し暑い。薮こぎをしてネアカが飛ぶ湿地に出
ると、いつものチョウトンボの小群が出迎えてくれた。

ざっと見渡した限り、大型トンボの姿はない。ゆっくりと竿にネットを装着して、ネアカが飛ぶのを待
つ。当たり日であれば、このくらいの時間からネアカがちらほら飛び出すはずだ。

17時。何も来ない。

18時。何も来ない。

ひたすら頭上を舞うチョウトンボを眺めて過ごす。 

18時半。あたりはかなり薄暗い。さすがに飛び出さないとおかしい時間帯だが、一向にネアカは姿を現
さない。「坊主」の二文字が頭の中を駆け巡るのを必死に打ち消し、最後のあがきで隣接するポイントを
見て回る。しかしどこへ行っても閑古鳥。
不吉な二文字がむくむくと巨大化した頭を抱えながら元の場所に戻ると、林縁に群れるチョウトンボの
中に、ヤンマが一匹混じっているのに気付いた。すらりと先細りの腹部、翅の先の褐色斑。ネアカだ。

射程外なので様子を見ていると、視界の中に一匹、また一匹とネアカが増えてきた。あたりを見回すと、
いつの間にか頭上を沢山のネアカヨシヤンマが群れ飛ぶ光景が広がっていた。ここでスイッチが入る。
今日は飛ぶ高さがやや高いので、竿は常に全開。腕は疲れるが、ゆっくりと旋回してくれるので、丁寧
に狙いを定めて、ひとつひとつ取り込んでゆく。

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ネアカヨシヤンマ 左:雄 右:雌

手にした個体の半数は、上の画像のようにまだ若い状態だった。6月末に唯一見られたのが老熟した雄
だったので、去年からのテーマである未熟個体はもう無理か、、と半ば諦めていた。予想以上に未熟な
個体が残ってくれていて、一安心。

ネアカは、老熟して翅が濃い褐色に煙り、少し翅が破けているくらいの個体が趣があって良いのだが、
ぴかぴかの若い個体は、全く別のトンボのようで新鮮だ。

通いなれた場所でも、時期を少し変えるだけで別の顔を見せる。そこが昆虫採集の面白さだと思う。









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by brunneus | 2016-08-18 12:22 | 千葉 | Comments(0)


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