トンボの日々

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2016年 09月 19日

マダラヤンマの夢

季節は中秋。場所は関東かもしれないし、甲信越、いや東北、もしかしたら北海道かも知れない。

ゆっくりとゆっくりと、一歩に神経を集中させ、ガマの密林の中を進んでいる。足を前に出すごとに、
腹のあたりから漂う胴長のゴムの匂い。頭上を延々とオオルリボシヤンマの雄が旋回している。まるで
こちらの行動を監視しているかのようだ。

少し開けた水面に出ると、決まってガマの根元からオオルリボシヤンマの雌が飛び出す。飛び出したと
ころで歩みを止め静かに注視すると、やがて雌は再びガマの根元へ降下し、産卵を開始する。


もう何周しただろうか?
水の抵抗を受けながらの足の上げ下ろしは、太股に予想外の負担をかけているらしく、筋肉が悲鳴を上
げている。

気付くと頭上のオオルリボシは姿を消し、午後の陽射しを浴びてマダラヤンマの雄が得意のホバリング
を始めた。

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西風を受けながらぴたりと空中に停止する姿に見とれていると、足元から「かさっ」という小さな音がし
て、小型のヤンマが飛び出した。オオルリボシではない。疲れは吹き飛び、小さな黄色いヤンマの動き
に全神経を集中させる。ヤンマは5mほど先のガマの根元に着地した。緊張と焦りで口の中が乾く。も
たもたしているとヤンマは密林の奥へ潜り込んでしまう。竿を全開に伸ばし、ヤンマが一瞬ホバリング
した隙に思いきり降り下ろす。ネットの中からは心地よい翅音、、。

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静かなガマの密林の中で手にした、マダラヤンマの雌。
昨年に引き続き今年も出会えた幸運。これは夢だろうか。

夢に違いない。








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by brunneus | 2016-09-19 18:08 | Comments(2)
Commented by dumbo at 2016-09-21 15:25 x
brunneusさま、こんにちは。
ご無沙汰しておりました。
ブログはマメに拝見させていただいております。
ヤンマの飛んでいるお写真、素晴らしいですね。
そのほかのお写真もいつみてもため息が出てしまいます。
本当にいつもありがとうございます。
Commented by brunneus at 2016-09-22 12:44
dumboさま

コメントありがとうございます!
このマダラヤンマは、目の前でホバリングしてくれたので、
数打ちゃ当たるの連射で偶然ピントが来た一枚です。

拙いブログですが、dumboさまのような方がいらっしゃると励みになります。
これからも宜しくお願いいたします!


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