高温晴天の日。
仕事前の小一時間、三たびムカシトンボのポイントへ赴いた。
到着して一息つくと、青空に独特のシルエット。
日向に立つと、太陽光がじりじりと額を灼く。
これだけ気温が高いと活性が上がるのだろう。次々にムカシトンボが飛び出した。
空間を一直線に飛び去る個体、空中に浮遊する小虫を目がけてつつくようにホバリングする個体。
木立の上をミナミヤンマのように悠々と旋回する個体があるかと思えば、地面すれすれを縦横に飛び回
る個体もある。
短時間だったが、春の陽光を浴びながら思い思いに飛び回るムカシトンボを、じっくりと観察できた。
これでようやく今年のシーズン開幕を迎えることが出来た。
そして狂気の季節が始まる。
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