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トンボの日々

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2009年 11月 15日

デジタル進化論・その2

コバネマルタンヤンマ
Anaciaeschna nanuscostus

デジタル進化論・その2_a0126535_2441518.jpg


猛禽類では、森林性の種類は羽が短くなる、という傾向があることが知られている。

例えば、無限の解放空間を悠然と旋回するコンドルは、羽が長大で著しく横に長い。
一方、森林に棲むオオタカ、ハイタカ、ツミなどは、羽は丸みをおび、胴体に対して短い。

これは一説によると、枝葉が密生した森林内を自在に飛び回り、獲物を追うには長い羽は無駄で、
進化の過程で次第に短くなっていったという。
さらに言えば、これは猛禽以外の鳥類にも、概ね広く当てはまる傾向なのかもしれない。
大海原を飛び回るアホウドリの長い羽。薮の中をかいくぐるウグイスの短い羽。

トンボに目を転じてみる。
ヤンマの仲間は森林を住処とした種類が多いが、それらの標本を眺めていると、
マルタンヤンマの翅が雄雌共に、特に短いことに気付く。
マルタンヤンマは例に漏れず、森林性のヤンマだ。特に成熟前期までは、狭く、暗い環境を好む。

これはヤンマ界の「森林性猛禽現象」ではないか、、?
狭い空間を素早く飛び回るための進化、、、。

そして妄想は膨らむ。そして即実行。

何百万年か後には、マルタンヤンマも、こんな姿になっているのではないだろうか、、。

by brunneus | 2009-11-15 02:58 | つぶやき | Comments(2)
Commented by とんキチ三平 at 2009-11-17 20:32 x
この短い羽は誰かがチップした奴じゃ~ん。
これは一人だけのチップじゃないねぇー。
Wくん、Rくん、それと、、、、。みんなでチップした後、入ったのを見たらこんな羽になってたんだぁ~。
その前に恐ろしくて再度来ないかもね。

もし、こんなに短い羽になったら相当な速さで小刻みに羽ばたかないと普通に飛べなそうだねぇ~。
連結で飛んでるのを見てみたい。
Commented by brunneus at 2009-11-18 15:23
とんキチさん
合計4人の凄腕ハンターのネットを躱したヤンマ、、。
そんな強者が実際いるかもしれませんね(笑)
翅がこんなに短いので、たぶん滑空はできないでしょう。
猛スピードで森の中を飛び回るイメージです。


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