トンボの日々

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2019年 01月 16日

11月中旬に採集したヒメカマキリの飼育を始めて、ちょうど2ヶ月。
既に3個ほど卵を産んでいるが、無事に年を越し、まだまだ元気に餌を食べている。

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こちらの動きにいちいち反応する様が可愛らしく、机の上にささやかな癒し空間を醸し出している。

カマキリの挙動を観察していると、いつも「何かに似ている、、」という既視感を覚えるのだが、机上
のヒメカマキリを眺めていて、ついに答えが出た。

それは猫だ。

ゆっくりとした、慎重でしなやかな動き、周囲の動きに敏感に反応する頭部、獲物を狙う時の低い姿勢。
そのどれもが猫と共通するものだったのだ。カマキリに限らず、樹上に暮らす直翅類は大概スローモー
ションだが、カマキリは頭部が自在に動くので、さらに猫の雰囲気が増すのだろう。
考えてみれば、カマキリも猫も同じ待ち伏せ型の狩りをする。同じ習性を持つ生き物は、姿形が大きく
異なるにも関わらず、種群を越えて同じ立ち振る舞いとなるところが面白い。トンボで言うなら、猛禽
類とミナミヤンマ類の滑空、というところか。


さて、このヒメカマキリ。
いつまでその愛らしい姿を見せてくれるだろうか。









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# by brunneus | 2019-01-16 00:04 | つぶやき | Comments(0)
2018年 12月 28日

透し翅

秋のある日の夜のこと。
立川駅を出発した中央線が国立駅に到着しょうとしていた頃に、その車内で小さな騒動が起きた。
車内はそれほど混雑はしていなかったが、お互いの身体が触れ合わない程度の間隔で乗客が立っている。
国立駅構内で列車が減速を始めると、窓際にいたカップルのうち、女性の方が小さな悲鳴を上げてさっ
と身をかわした。男性の方も異変に気付いたようで空間を注視している。
視線の先を見ると、小さな黒いハチが男性の頭上をうろうろしている。それに気付いた周囲の乗客も、
身の安全を確保できる距離にじわじわと遠ざかる。ハチだとしても大きさからして危険なものでもない
し、もうすぐ電車を降りるので避けることもなくハチを眺めていると、逃げた女性の方へ飛んでいき、
その頭上の中吊り広告へ止まった。そのシルエットを見て、脳内に電流が走る。これはあの虫だ、、。
肩を竦めて固まっている女性の頭越しにさっと腕を伸ばし、虫を手中に入れて、何事もなかったように
ホームへ降り立った。

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コスカシバの仲間。
家に持ち帰る過程で痛めてしまったのと、その後の管理が悪かったので斑紋が不明瞭になってしまった
ので、数種あるコスカシバ類の中でどの種にあたるかは分からない。
ハチに擬態した蛾としてはスズメガ科のオオスカシバが有名だが、この蛾はスカシバガ科という、全種
がハチに擬態したグループに属している。
スカシバガ科はその蛾らしからぬフォルムが魅力的で、野外で見かけるとつい本気で追い回してしまう
のだが、なかなか出会いに恵まれない。今年はオオモモブトスカシバという大型の美麗種をすんでの所
で取り逃がしている。
出会いを渇望していたスカシバに、仕事帰りの電車内で出会えるとは夢にも思っていなかったので、こ
の日は仕事の疲れも一瞬で吹き飛んだ。

調べてみると、スカシバガ科は一年を通して様々な種が出現するので、来年は気をつけて見てみたい。
とりあえずは今年手に出来なかったオオモモブトスカシバを当面の目標としてみよう。





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# by brunneus | 2018-12-28 23:51 | 東京 | Comments(2)
2018年 12月 15日

走馬灯

ここ数日の急激な冷え込みは、触れるPCのチタンが手に厳しい冷たさを伝える。
そんな時は、汗だくになってフィールドを走り回った良き思い出に浸ってみる。

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走馬灯のように。












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# by brunneus | 2018-12-15 11:28 | つぶやき | Comments(2)
2018年 11月 12日

霜降り

見かけると嬉しいハラビロカマキリ褐色型。

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樹上性であるハラビロカマキリは、住宅の庭や、ちょっとした緑地でも見かける都市生活者だ。
新宿で過ごした幼少時代はカマキリと言えばコカマキリで、その次に見るのがオオカマキリ。ハラビロ
カマキリは滅多に見られないので、手にした時の興奮は今でもよく覚えている。
しかし、再び虫に目を向けるようになって気付いてみると、目につくのはハラビロばかりで、コカマキ
リを殆ど見ない。住む地域が変わったからか、目が悪くなったからか、、。

そんなハラビロカマキリ。
見かけるのは殆ど緑色の個体で、この個体のように褐色型を見ることは少ない。
オオカマキリでは褐色型も多く見かけるのだが、この比率の差はどうしてだろう。そういえばコカマキ
リの緑色型も少ない。
おそらく、ほぼ樹上から降りないハラビロは木の生葉色のほうが都合が良く、樹上と低い場所両方で生
活するオオカマキリは緑と褐色がバランス良く発生し、主に地面付近で生活するコカマキリが殆ど褐色
型である理由も、周囲の環境によるもの、、、なのだろうか。

ハラビロカマキリの褐色型は、他のカマキリの褐色型には無い、霜降り模様が特徴。個人的には、
「霜降り型」という名前を付けたいくらいだ。

そろそろカマキリたちのシーズンも終わりを迎えようとしている。
今年はあと何回、カマキリたちに出会えるだろうか。







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# by brunneus | 2018-11-12 22:12 | 東京 | Comments(4)
2018年 11月 04日

カマキリの谷

昨年から気になっていた虫を探しに、都内南部へ。
その虫が活動する時間も、場所も判然としないまま、現地には昼前に到着。どこを探したら良いかもわ
からないまま森の中の道を彷徨っていると、じっとこちらを見つめる視線。

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ハラビロカマキリ。惜しいがこれではない。

さらに歩くと目に入ったものも、、。

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オオカマキリ。これでもない。

やはりさしたる情報もないまま現地に突入するのは無謀だったか、、。
「玉砕」の二文字が頭の中にちらつき始めた頃。建物の階段の手すりに枯れ葉が引っかかっているのが
目に入った。

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無視しようとも思ったが、何となく気になったので近付いてみると、、

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やっと見つけた!
さらにその数メートル先の壁面にも、、

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連続して2雌発見で、一気に不安は吹き飛んだ。
その後。
トイレに入って手を洗おうとすると、ぽとりと脇に枯れ葉が落ちてきた。

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枯れ葉ではない!

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この日の本命、ヒメカマキリ。
嘘か本当か知らないが、かの有名なハナカマキリ科に属する国内唯一の種だという。
見慣れたオオカマキリやハラビロカマキリの幼虫サイズのくせに、生意気にも翅が生えているという、
なんとも憎いカマキリ。
昨年、都内にも棲息していることを知って以来、フィールドに出るたびに気をつけて探していたが、出
会いは叶わなかった。近い仲間のサツマヒメカマキリは、三年程前、ミナミヤンマを求めて四国に遠征
した時に、偶然海沿いの道路を歩いていた雌を採集している。

その小ささを何とか表現したいのだが、これで伝わるだろうか。

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気配を察知するとすぐにぴたりと伏せるさまや、いじるとぽとりと落ちて疑死する行動、前脚を揃えて
前方に突き出してじっとする姿は他のカマキリに見られず、この南方系カマキリのエキゾチックな雰囲
気を感じる。

この日訪れた場所は湿気が多い谷津だったので、そのあたりをキーワードに、時間があれば新産地を開
拓してみたい。









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# by brunneus | 2018-11-04 23:48 | 東京 | Comments(0)