トンボの日々

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2018年 11月 12日

霜降り

見かけると嬉しいハラビロカマキリ褐色型。

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樹上性であるハラビロカマキリは、住宅の庭や、ちょっとした緑地でも見かける都市生活者だ。
新宿で過ごした幼少時代はカマキリと言えばコカマキリで、その次に見るのがオオカマキリ。ハラビロ
カマキリは滅多に見られないので、手にした時の興奮は今でもよく覚えている。
しかし、再び虫に目を向けるようになって気付いてみると、目につくのはハラビロばかりで、コカマキ
リを殆ど見ない。住む地域が変わったからか、目が悪くなったからか、、。

そんなハラビロカマキリ。
見かけるのは殆ど緑色の個体で、この個体のように褐色型を見ることは少ない。
オオカマキリでは褐色型も多く見かけるのだが、この比率の差はどうしてだろう。そういえばコカマキ
リの緑色型も少ない。
おそらく、ほぼ樹上から降りないハラビロは木の生葉色のほうが都合が良く、樹上と低い場所両方で生
活するオオカマキリは緑と褐色がバランス良く発生し、主に地面付近で生活するコカマキリが殆ど褐色
型である理由も、周囲の環境によるもの、、、なのだろうか。

ハラビロカマキリの褐色型は、他のカマキリの褐色型には無い、霜降り模様が特徴。個人的には、
「霜降り型」という名前を付けたいくらいだ。

そろそろカマキリたちのシーズンも終わりを迎えようとしている。
今年はあと何回、カマキリたちに出会えるだろうか。







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# by brunneus | 2018-11-12 22:12 | 東京 | Comments(0)
2018年 11月 04日

カマキリの谷

昨年から気になっていた虫を探しに、都内南部へ。
その虫が活動する時間も、場所も判然としないまま、現地には昼前に到着。どこを探したら良いかもわ
からないまま森の中の道を彷徨っていると、じっとこちらを見つめる視線。

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ハラビロカマキリ。惜しいがこれではない。

さらに歩くと目に入ったものも、、。

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オオカマキリ。これでもない。

やはりさしたる情報もないまま現地に突入するのは無謀だったか、、。
「玉砕」の二文字が頭の中にちらつき始めた頃。建物の階段の手すりに枯れ葉が引っかかっているのが
目に入った。

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無視しようとも思ったが、何となく気になったので近付いてみると、、

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やっと見つけた!
さらにその数メートル先の壁面にも、、

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連続して2雌発見で、一気に不安は吹き飛んだ。
その後。
トイレに入って手を洗おうとすると、ぽとりと脇に枯れ葉が落ちてきた。

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枯れ葉ではない!

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この日の本命、ヒメカマキリ。
嘘か本当か知らないが、かの有名なハナカマキリ科に属する国内唯一の種だという。
見慣れたオオカマキリやハラビロカマキリの幼虫サイズのくせに、生意気にも翅が生えているという、
なんとも憎いカマキリ。
昨年、都内にも棲息していることを知って以来、フィールドに出るたびに気をつけて探していたが、出
会いは叶わなかった。近い仲間のサツマヒメカマキリは、三年程前、ミナミヤンマを求めて四国に遠征
した時に、偶然海沿いの道路を歩いていた雌を採集している。

その小ささを何とか表現したいのだが、これで伝わるだろうか。

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気配を察知するとすぐにぴたりと伏せるさまや、いじるとぽとりと落ちて疑死する行動、前脚を揃えて
前方に突き出してじっとする姿は他のカマキリに見られず、この南方系カマキリのエキゾチックな雰囲
気を感じる。

この日訪れた場所は湿気が多い谷津だったので、そのあたりをキーワードに、時間があれば新産地を開
拓してみたい。









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# by brunneus | 2018-11-04 23:48 | 東京 | Comments(0)
2018年 10月 28日

コノシメの池

めっきり冷え込んだ10月。
カトリヤンマの記録がある都内南部のポイントを訪れたが、気配すら確認できず。
そのかわり、ポイント近くにある人工的な池で、思いがけずコノシメトンボの産卵シーンに出くわした。

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雰囲気が違うペアが飛来。これはネキトンボ。

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コノシメトンボの記憶を辿ると、行きつけのオオルリボシヤンマのポイントで時々見かける程度で、一
度に沢山の個体が飛び交う光景は見たことがなかった。
この池は護岸に囲まれ、抽水植物が全くない。トンボ的には限りなく零点に近い環境にも関わらず、コ
ノシメントンボで賑わっている光景は意外だった。底に豊富に溜まった泥や藻が鍵なのかも知れない。

そして今日。
ふと思い出し、駅前に行くついでに一橋大学構内の池を訪れてみた。

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ここもコノシメトンボで大賑わいだった。
この池も見るからに食指が動かない環境だが、やはり水中には藻が豊富にある。
どうやらコノシメトンボは、水中環境が整っていさえすれば、外観には全く拘りが無いようだ。

今までアカトンボ属は一部の種を除いてあまり関心を持ってこなかったが、ファインダーを通して観察
してみると新たな発見があり、楽しい。

もうしばらく近所のコノシメポイント通いを続けてみよう。







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# by brunneus | 2018-10-28 21:22 | 東京 | Comments(2)
2018年 10月 18日

ルリボシの日

10月上旬のある日。
ルリボシヤンマに思うように出会えないので、秘密の池へ。

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ルリボシヤンマの産地は、このヤンマの性質上、アプローチにひと汗もふた汗もかかされることが多い。
しかしこのポイントは、到着までに一滴の汗もかかずに済む、という自分にとって理想的な場所。
しかも「ルリボシヤンマの棲息地です」という看板を立てたいほどの、典型的で、お手本のような環境。
こんな理想的環境でルリボシがいないはずもなく、今まで外したことは無い。この日も到着するなりホ
バリングする雄が出迎えてくれた。

しかし目的は雄ではなく、産卵する雌の撮影。岸辺を歩き出してほどなく、足元からかすかな翅音。
そっと覗いてみると、、

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発見。
これは幸先がいい。
この雌は産卵意欲が旺盛で、こちらの気配も気にせず、一心不乱に産卵していた。

最初の雌が去ってからしばらく音沙汰がないので岸辺を巡回すると、今度は足元に!

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池の隅々までぬかりなく監視していたつもりではあったが、この雌の飛来に全く気がつかなかった。
ヤンマの雌には、いつも一瞬の隙を突かれる。

さらに少し離れた場所からも翅音。

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西日を受けて産卵するルリボシヤンマ。深まる秋の象徴的な風景だ。

この日は多くの雌たちが産卵に飛来し、心行くまで彼女らの姿を眼とレンズに焼き付けることができた。

秋の目標であるルリボシヤンマの撮影が出来たことで、急速にトンボに対する欲求が満たされつつある。
そろそろ意識がトンボから鳥へ移り変わる時が来たようだ。







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# by brunneus | 2018-10-18 00:33 | その他 | Comments(0)
2018年 10月 12日

キトンボの日

成果が出ないルリボシヤンマ探索から気分一新。
好天予報をしかと確認して、アクセスが非常に楽なキトンボの多産地へ。この場所はオオルリボシヤン
マの多産地でもあったのだが、今はその面影もない。

到着早々、さっそく足元の岸辺にキトンボのペアが飛び込んできた。

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ひとしきり産卵すると、やがて雄は連結を解き、警護飛翔のもとで雌の単独産卵に移行する。

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これを皮切りに次々にペアは飛来してくるのだが、直線的な岸辺で産卵するものは殆どなく、岸が入り
組んで草が茂ったような場所に好んで飛び込んでくる。これでは背景がすっきりしたアングルが取れな
い。
どう撮ったら良いか攻めあぐねていると、ようやくオープンスペースにやってきたペアを発見。

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シャッターだけは沢山切るのだが、未熟な腕ではこれが限界。
産卵ペアを追い回すのに疲れて、ふと気配を感じて背後の岸辺を覗いてみる。

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そこには静かに交尾するペアが佇んでいた。

一時間ほどすると次第にキトンボたちの活動が次第に低調になっていったので、ポイントを後にした。
キトンボ撮影の合間に目撃したオオルリボシヤンマは、雄雌1匹ずつ。数年前にあれだけいたオオルリ
ボシたちは、いったいどこへ行ってしまったのだろう。
キトンボが湧いてくるほど沢山いる、ということは、水質に関してはお墨付きなはずだ。ヤンマの産卵
基質もふんだんにある。出てきてくれた雄と雌に、離れてしまった理由を聞いてみたい衝動に駆られた。

何はともあれ、今年も沢山のキトンボ達に囲まれた贅沢な一時間を過ごせた。
来年再び訪れた時に、オオルリボシヤンマが戻ってきてくれていれば、何も言うこともない。






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# by brunneus | 2018-10-12 01:53 | その他 | Comments(6)