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トンボの日々

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2012年 06月 07日

かげろふ

先日の記事で登場したニホンカワトンボ。

同じ場所に透明型も見られた。
こういうことってあるんだろうか、、、。

ニホンカワトンボ透明型雄(左)、同雌(右)
かげろふ_a0126535_1513584.jpg


カワトンボの世界は深すぎるのでよく分からない。

しかしこうして並べて並べてみると、透明型はトンボの古名「かげろふ」という名前に
ぴったりだと思う。

繊細で儚い美しさ。
これも日本的、ということか。

# by brunneus | 2012-06-07 01:54 | 東京 | Comments(0)
2012年 06月 05日

地の利

東京都西部に仕事場があると、この季節は何かと都合がいい。
その日の天気を見て、近場をひょいと回って、そのまま仕事へ向かえるからだ。

今日(昨日)のメニューはムカシヤンマ。
朝から爽やかな日差しが注ぎ、早起きは少し辛かったが眠気をこらえて駅へと向かった。

ポイントには9時台に到着。
しかしムカシヤンマの気配が全く無い。こんなに天気は良いのに何故?
これは外れパターンかと一時は焦ったが、正午前後に気温が一気に上がると、
堰を切ったかのようにムカシヤンマが現れ始めた。

いつもこのトンボの登場は唐突だ。
さっきまでいなかった所に、気付くと悠然と止まっていたりする。

短時間ではあったが、充分堪能できた。

地の利_a0126535_0574724.jpg



そして仕事帰りの夜遅く。
国立駅大学通りを歩いていると、黒い物体が歩道に落ちているのが目に入った。
あの形はもしかしてノコギリクワガタ?もう出ているのか。
人目を気にしつつ、さっと拾い上げてみて仰天。

それは紛れも無い、ヒラタクワガタの雄だったのだ。
地の利_a0126535_104434.jpg

よく見ると、誰かに踏まれたらしく、胴体に亀裂が入っている。
しかしまだ息があるらしく、動いていた。
ああ、、、。あと少し早く通りかかっていれば、、、。

東京で生まれ育った身としては、南方系のヒラタクワガタは憧れの存在で、
もちろん今まで見たことすらない。

初対面がこんな形になるとは残念だったが、改めて国立の環境の奥深さを思い知らされた。

当分、仕事帰りの夜道は血眼になりそうだ。

# by brunneus | 2012-06-05 01:06 | 東京 | Comments(0)
2012年 06月 03日

考えていることはみな同じ

この土日は予報が芳しくない。
これは「仕事をせよ」というお告げかなと思い、トンボは諦めていた。

しかし朝起きてみると、窓からは眩しい太陽光!
とっさに時計を見るとトンボに行くには遅い時間となってしまっていたが、
とにかく荷物をばたばたとまとめて、一路埼玉へ。
今年は千葉のアオヤンマにかまけているうちに、サナエトンボを採りにいくタイミングを
逃してしまっていたのだ。関東は梅雨入り秒読み段階。迷いはなかった。

最寄り駅からずんずん歩いてポイント着。
草間からにょきっと、見覚えのある長竿が見えた。
サナエポイントに、なんとトンボ仲間が全員集合。皆考えていることは同じだったようだ。

肝心のトンボの方は、パーフェクトではなかったものの、まずまずの成果ではあった。

考えていることはみな同じ_a0126535_132760.jpg

ホンサナエ雄(A氏より頂き物)
考えていることはみな同じ_a0126535_142347.jpg


一番の目標であるアオサナエ産卵の時間帯になったところで、
空をどす黒い雲が覆い、雷鳴が轟きタイムアウト。
唯一の心残りだった。
帰りは幸運なことにトンボ仲間の車で送って貰えることになり、
車中は今流行りのカミキリトークで盛り上がった。

おまけ。
この時期の小さなアイドル、ラミーカミキリ
考えていることはみな同じ_a0126535_175867.jpg


次にフィールドに出られるのはいつだろうか。
今年は天気に振り回されている気がする。

# by brunneus | 2012-06-03 01:12 | 埼玉 | Comments(2)
2012年 06月 01日

里山のトンボ3種

この季節は、できるだけ晴れ間は有効活用したい。
トンボの入れ替わりが激しい時期だからだ。
うかうかしていると、春のトンボが終わってしまう。

そんなわけで先日、仕事前の空き時間に、青梅の谷津へ出かけてきた。
目当てはサラサヤンマとコサナエを始めとする、里山の春のトンボたち。

里山のトンボ3種_a0126535_1111489.jpg


到着が遅かったからか、目につくトンボの姿は少なかったが、
気持ちを落ち着けてよく見渡してみると、そこここに気配が。

里山のトンボ3種_a0126535_0593431.jpg

上左:ヤマサナエ雄
上右:サラサヤンマ雄
下:コサナエ雄

クロスジギンヤンマとシオヤトンボが殆ど見られなかったのが気がかりだが、
少ないながらも、この地を代表するサラサヤンマとコサナエに今年も出会えて良かった。
ヤマサナエはここでは稀な種だが、今回はあちこちで見られた。

来週の予報はずっと芳しくない。どうやらこのまま梅雨入りしてしまうようだ。
埼玉のサナエポイントに行こうと思っていたのだが、今年は無理かもしれない。

季節の進行の早さに、気持が付いてゆけないようだ。

# by brunneus | 2012-06-01 01:12 | 東京 | Comments(0)
2012年 05月 29日

憧れ

決して暇なわけではないのだが、今日(昨日)しかなかった。

仕事前の空き時間を利用して電車へ飛び乗り、東へ。
仕事のイベントでも何度も訪れたことがある広々とした公園。

低気圧の接近の影響で、強風が吹き荒れている。
風に翻弄される広葉樹を首が痛くなるほど凝視し、諦めかけたころにやっと見つけた。

ホシベニカミキリ:体長27mm
憧れ_a0126535_0585827.jpg

憧れ_a0126535_0592330.jpg


最近、仲間内で流行っているカミキリムシで、一週間前に仲間に先を越されてしまった。
仕事やトンボのスケジュールを考えると、もうチャンスはない。
思い切って短期決戦のつもりで出かけた甲斐があった。

このカミキリムシを初めて知ったのはいつだかもう覚えていないが、
そのエキゾチックでベルベットな鮮赤色に、一目見て惚れ込んでしまった。
しかしカミキリムシなどずぶの素人で、採れるわけはないと、半ば諦めていた。

ところが数年前、たまたまネットで情報を掴み、
トンボ採りへ行く途中に思い当たる場所に立ち寄ったところ、
幸運なことに新鮮な死体を拾ったのだった。
初めて手にするホシベニカミキリに興奮し、時間も忘れて追加個体を探したが、
その日は結局見つけることはできなかった。
その後調べた情報によると、このカミキリは初夏にピークを迎えるらしいので、
今考えると当時はもう発生末期だったのだろう。

それ以来、毎年このカミキリを狙おうと思いつつも、
目の前の事柄に気を取られてしまっているうちに、シーズンを逃してしまっていたのだった。

そして今回。
もともと意識がトンボ用にカスタマイズされているので、初めは見つけるのに苦労した。
しかし、最初の1頭を見つけると「カミキリ眼」が養成されたのか、不思議と次々に発見できる。
これは面白かった。

情報には「タブノキ」に付くと書かれていることが多いが、
今回はどれも「マテバシイ」で採集。
ホストの幅もある程度広いようだ。

とにかく、念願の目標を達成できた。
嬉しい、というより肩の荷が降りた感覚。

# by brunneus | 2012-05-29 01:23 | 東京 | Comments(2)